リョウの近況

筆不精のリョウが親・子・兄弟・親戚・友人・知人・幼なじみ達と彼らの友人達にお届けする究極のエコ便りです。

一人旅(ハラホリン) 3日目(その1)

2010-12-13 01:14:03 | 旅行
サェンバェノー!

8月18日(水)、8時起床。昨夜の豪雨はすっかり治まって静かな朝を迎えました。
外に出てみたらそれほど寒くはありません。薄手の長袖シャツで大丈夫でした。
空気がとても美味しく湧き水ならぬこの辺りに湧き空気があるのでは?と思えるほどでした。
ふと山を見ると雪が積もっていました。
そういえば昨日は雹も降っていたのでした。
川辺を散策する時は真冬に着るダウンのコートを着ていたのを思い出しました。
旅行には寒さ対策のコートが必要と言われていたので出発前に薄手、中間、厚手のコートから運転手にどれが良いか選んでもらったのです。その時はまさかこの厚手のコートが本当に役に立つとは思ってもみませんでした。密かに薄手のレインコートも持参していたのですが使わずじまいでした。


今日は予定を変更して直接運転手の実家に向うことになりました。
今日はこちらに泊めてもらうことになっています。
私は言葉も出来ないのに随分大胆な行動だと思うでしょう?
運転手は10年前から日本人(モンゴル語が上手な人たち)の運転手をしているので沢山の日本人が彼の実家に宿泊しているそうです。
ご両親も日本人が大好きで是非是非泊まってくれとのことでしたのでお言葉に甘えました。(まさかモンゴル語が出来ない日本人とは思ってもみなかったことでしょう)

道中時々お父さんから電話がかかってきます。
昨日から大雨が降っているとの事でどこどこは川が増水して流れも速いところ、危険なので迂回してくるようになどと指示がきます。
運転手は苦笑い。当然そういうことは分かっていて実家まで7・8時間かかると思うので予定を変更したそうなのです。
こんなことを聞いて自分の親をふと思い出しました。子供と言っても既に大人、分かりきっているようなことでもしっかりアドバイスをされていました。そして自分も同じような事を子供達に言っているんだろうなって。
国が違っても親が子を心配する気持ちはどこも同じなんだなと思いました。

9時少し前に出発。
2時間ほど走ったところで右側にドライブインのような造りの建物が1軒目に入りました。
左には展望台のようなスペースがあります。でも見るような物はこれと言って何もありません。
少休憩かと思っていたらここも観光スポットでした。
展望台から真下を見ると川がL字型に流れていてちょっとしたオアシスです。しかし私(日本人)にはさほど感激とまではいきません。むしろここから見る大草原の方が魅力的でした。真っ白い雲が沢山出ていたので青空が少なく少し残念でした。

またしばらく走っていると「近くに温泉があるのでそこに寄って行きます。私は車で待っていますのでゆっくり入ってきてください」と言われました。
そこはホジルトという町でした。某力士が負傷したときここに来て療養したことで私も知っていました。
迂回をしたのでそこを通過することになりせっかくだからとお風呂好きの日本人に気を使ってくれたようです。
彼が家族と一度利用したことがあるという所は生憎この日は休みでした。
町の人に聞いてみると皆温泉療養所を薦めるのです。
運転手は普通の温泉を探してくれたのですがもう観光シーズンは終わっているのでどこも営業はしていませんでした。

療養所には着いたのですが運転手も少し不安そうなのが伝わってきます。
誰か出てきたら聞いてみようと思っているみたいですが誰も出てきません。
意を決して中に入って行きました。私も後に続きます。
受付で聞いてみたらOKのようです。
怪我もしていないし何処も悪くはないのに本当に使えるのかと思ったのですが大丈夫、誰でも使えると言うのです。
今は混んでいるので1時頃まで待つように言われました。
30分くらい待つことになります。その間もう止めてしまおうかとも思いましたが、モンゴルの国立温泉療養所なるものを見るチャンスはそうはないだろうと思い30分待つことにしました。

しばらく車の中で待っていると偶然運転手の知り合いが中から出てきました。
何やら話をしていましたが時々私に対してもとてもフレンドリーな感じの笑顔を向けています。
その時運転手が彼を紹介してくれました。
彼は以前夫と同じ職場で働いていたローカルスタッフでした。日本語も上手でした。
お父さんが体調を崩したため田舎に帰って来たそうです。
今回は気分転換に昨日からここに泊まっていると言っていました。

そしてこの偶然はとてもありがたっかったのです。
彼は1時に予約をしているのでその時使うよう言われました。
「シャワー室はここだから」と言われたのですが書かれているのはモンゴル語だけです。
どこが男か女かわかりません。
彼に助けを求めました。彼は中に連れて行ってくれいろいろ細かいことを教えてくれました。

ここは男も女もないとのこと。みんな一緒です。
カーテンで仕切られただけのシャワー室?(正確にはシャワースペースと言うべきか?)が10ヵ所くらい並んでいます。
手前がシャワースペースでもう一つカーテンで仕切られた奥にベットが一つ置かれていました。
ここが更衣スペースですがその先はカーテンもドアもありません。1ヶ所が3畳くらいの広さでした。

彼はその1つ1つのカーテンを開け「どのくらいで終わりますか~?(推測)」みたいなことを一人ひとりに聞いています。
そして真ん中くらいのところで「ここの人が出てきたら入っていいよ。」と言うのです。
そして出てきたのは女の人でした。私はチョウ、チョウ、驚きました。
彼は何事も無かったかのように行ってしまいましたがその女性はまだシャワーを使っているときだったのです。出てきた中年の女性も何事も無かったかのように出て行きました。(唖然!)

ここは言わばオープンスペース。このベットの上に洋服など置いていて大丈夫かな?と少し心配でしたがまぁ貴重品はないしここで心配しても仕方がないと覚悟をしました。
運動靴で来てしまったことを後悔していると直ぐにお掃除の人が来て手には健康サンダルも持っています。
足元を見て人が変ったことでも察しているのかその行動は素早いもので手際よく掃除もしていきました。

気持ちよくシャワーを浴びましたが途中で誰か(女性)がカーテンを開け何か声をかけられましたが分かるはずもなく聞こえないふりをしました。
着替えを終えお化粧をしているとさっきの助っ人の男の人が少しだけカーテンを開けて覗きました。(既に洋服を着ているときでよかった~と安堵)そして私が終わったことを知ると中に入ってきました。
少しばかりお互いの自己紹介程度の話をしていると彼は洋服を脱ぎながら話を続けるのでした。
(おい、おい、ちょっと待ってよ。貴方にはとても感謝していますけど私は貴方の裸は見たくありませんから…と思いながら)
最後にお金はどこで払ったらいいのかと聞くとお金はいらないとのことでした。
お礼を言って逃げるように出てきました。

後日この驚きの話をするとこちらの人はあまり男とか女など気にしないと言う返事が返ってきました。それが本当かどうか正確にはわかりませんが少なくともこの療養所の中では誰も気にしていないことだけは事実でした。


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4 コメント

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久々です (さー)
2010-12-13 07:58:34
早いものでモンゴル滞在1年になるのですね

リョウさんの一人旅はなかなかハードルの高いものでしたね
「勇気あるな~」リョウさんを知ってる私ですが感心しながら楽しませてもらっています 
嵐の後のぬかるみの道路を走行するときなど不安でしたでしょう
温泉の更衣室!何とも落ち着かない心境が伝わってきました

UBもすっかり寒くなっているのでしょうか
残すところ今年もあとわずか
大きなツリーも飾り終えていますか
暫くコメント出来ずにおりましたが またおじゃまできそうです
お元気で お過ごしくださいね
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さーちゃん (リョウ)
2010-12-14 00:23:14
本当にお久し振りです。
1年はあっという間でした。この1年変化の多い年でもありました。

外の気温は現在ー26℃です。明日の最高気温がー25℃とのことなので明日はもっと寒い1日みたいです。

ツリーも出して一人で気分を盛り上げています。今年は窓辺に置いて外からも見て楽しんでもらえるようにしました。何となく心も温かくなってきます。
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Unknown (宮崎の恵子)
2011-01-04 13:21:13
やはり全てが驚く事ばかりですね。
男とか女を気にしないって事あるんですねー。
寒い所だから裸を見慣れているってこともないでしょうに・・。

改めて気温の低さにビビりました。
こちらで寒波だーと騒いでいるけど 可愛いもんですね。
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宮崎の恵子さん (リョウ)
2011-01-30 16:49:37
こちらの人はあまり裸を気にしないそうです。
寒いところなのになぜ?って私も思いましたが寒いところだからこそでした。
冬は家の中で体を洗うのと社会主義体制の時代では一人隠れて何かをすることはたとえ家族の中でもできなかったそうです。
ですからみんな小さいときから裸は見慣れているのです。そういえば以前住んでいた国でもそうでしたよ。
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