"歳月人を待たず"、2度と戻らない時間を大切に生きよう、と言うことなんだろうが、日々を笑顔を絶やさず、明日を夢見て暮らしていた人々の人生を、一瞬にして閉ざしてしまったのが、10年前のmag9.0の東日本大震災であった。
海岸の住人にはこのような大惨事が過去にあったことは耳にし、学校でもコミュニティでも学んではいたのだろうが、忘れた頃にやって来た巨大な地震と津波では、一瞬の判断に迷い避けられなかったのだろう。
自分も75年生きて来た。その間、天災、人災は数多く、人命を無視するような秩序なき事件報道にも接して来た。
今も経験したことがない、感染症パンデミックと闘い続ける、どれを見ても多くの人々の大切な命を奪い去る。東日本大震災の犠牲者と関連死は22200人にもなっている。
我が身が被災者になるとは誰もが、夢にも思っていない。自分に降りかからないと人の記憶は次第に薄れてしまう、被災された当事者だけが永遠に心に傷を負って生きなければならない。どれほど辛いことであろうかと思う。
幸いとは言うべき言葉ではないが、自分はあの日、陸前高田に居たのだが、震災からは免れ大きな被害はない、コロナ禍でも今のところ感染の疑いはない。然し、幼い頃のような澄み切った青空に戻ることはない。
=おわり=
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