スピンオフ銭明日編集長

モットーは"年を重ねる毎に幸せになる"銭明日編集長の日記

招かれざる訪問者 その3

2011年11月17日 | Weblog
“トムとジェリー”もそうだが、昔からネズミの敵は猫と決まっていた。

幼少の頃、フチという名の白黒二色の猫を飼っていた事がある。
この愛猫はネズミ取りの名人で、時には自分の身体の半分くらいの大きなネズミを取ってきた。

今の猫はネズミなど取らないとも聞くが、このフチちゃんは捕獲した事を褒めて貰いたいようで食べる前に必ず見せに来た。
きっと「自分の食いぶちに見合う稼ぎはしていますよ」というアピールに来ていたのだと思う。
その際はいつも“ズネズネ”と言って褒めたものである。

しかし“ズネズネ”というコトバは何だったのだろう“ネズミ”が語源なのだろうか。
何にしろ猫には心地良いコトバのようで、フチは得意気になって胸を張っていたものだ。


フチは亡き母に良くなついていた。
母が町に出かければ2kmくらい先にある車道近くまで付いて行き、何時間もその場所で待った。
辺りが暗くなっても、母が泊まることがあっても帰るまで待っていた。
当時自宅は山中の寺であり、闇夜の帰路は恐怖に近いものであった。
しかし、このフチちゃんが傍に居る事で心強かった思い出がある。




肩身が狭いペット達です

----------閑話休題----------

さて、“招かれざる訪問者”の話もそろそろお終いになるが、そのネズミは人が寝静まった頃合いを見計らっては脱出の作業を始めていた。
必死になってわずかなドアの隙間を広げようとかじっては隠れ、かじっては隠れを繰り返していた。
知恵は相当高いが、私の数日に渡る兵糧攻めには敵わなくなったようで、油揚げを餌に捕獲を試みたならあっという間に引っ掛かってきた。
さすがに数日間の飲まず食わずは堪えたようで、親にしては痩せた姿で現れてようやく逃亡劇も幕を閉じた。

そして、いつの間にか冬シーズン到来であり11月初めのある日、暖房の準備の為の手入れをしなければならなく、久し振りでボイラー室に足を踏み入れた。

ボイラー室には畑の肥料とかが置いてあり、その整理をしようと手を出した途端、黒いものが目の前を横切って配管のスリーブ(パイプを通す穴)の隙間から縁の下に逃げ込んだ。
もう慣れた筈のネズミ騒動であるが、危うく腰を抜かすところであった。

そう言えば料理教室の友人に言われた「ネズミは7~8匹は居ると思った方が良いよ」という言葉を思い出し、大いに納得した(+o+)

■ネズミに対する教訓として貰いたい事
1)電化工事の際の、撤去したガス配管等の穴に注意(業者へ苦言)
2)キッチン周りには食いものは放置禁止(専業主婦へ)
3)排水管や汚水管は時々清掃し清潔にしておけ(我が社へ発注を)
4)外部から床下に入るようなスペースには要注意(ご主人の仕事)
5)夏に暑いからと言って窓を開けるな(我が社へ発注を“エアコン+網戸”)
6)奥方の感を侮るな、かなり鋭いものがある(世の旦那方へ)
7)犬では何にも役に立たない、猫を飼え(ワンちゃんへ)


スシさんスシさん、寝てる場合ではないのだヨ(●^o^●)

- 完 -



<銭明日二世こと菅村経悦>
環境づくりで地域社会にお役立ち「マリングループ」ホームページ

招かれざる訪問者 その2

2011年11月10日 | Weblog
ブログと言えるものかは分からないが、書き始めて丸3年になる。
過去に何を書いたのか分からなくなってきたのは、間違いなく加齢によるものである。
今回取り上げている殺生に対する思いもいつか触れたような記憶がある。

10代の初めに野鳥を多く捕獲して料亭にさばいた事があり、今でも悪い事をしてしまった記憶に胸が締め付けられる。
友人に進められハンター資格も猟銃も購入した事もあったが、何故か実践する前に全て捨ててしまった。
幼い頃のそういった苦い思い出がそうさせたのだと思っている。



さて、我が家に棲み付いた正体であるが、犯人はネズミのファミリーであった。



吟味して建てた家なのに、どこからか入り込まれてしまったようだ。
こいつらも慎ましやかに生きていれば良いものを、次第に大胆になり夜な夜な行動が怪しくなっていた。
とうとう安眠もおぼつかなくなり、我が家の安住な生活圏も次第に悪くなってきていた。
私達と共同生活している愛犬達も、その音で夜中に突然吠えたりしたからである。

先ずホームセンターから粘着マットを購入して、その数枚を台所の置いた。
数日間で1匹、2匹、3匹、4匹と罠にかかり、その正体を現した。

これで終わるかと思っていたが、今度は2階の空き部屋に置いた観葉植物用の鉢に現れた。
こいつは母親なのか賢いようで、粘着マットに掛かったが尻尾を途中からもいで逃げた。
それからは二度と粘着マットには掛からなくなった。


「これも招かれざるもの(`´)のひとつ」

観葉植物も全て片付けてエサらしいものを排除した。
その翌日からは木製ドアの隙間から逃げようとドアをかじり始めた。
隣に寝ている家人から「ノイローゼになる」と言われ夫婦仲もだんだんおかしくなってきた。
挙げ句の果て「こういう仕事は男の仕事」だとか言われる始末である。

後は押し入れしかないから、そのどこかに居るのは分かっているが何故か気が進まない。
数日後、酒を飲んで帰った勢いを借りて押し入れの中を整理した。
そうしたなら居るにはいたが、酔っている所為もあり捕まえられず逃げられた。
今度は健康ランナーの隙間のどこかに入って行くのは見えたのだが、どうしても出て来ない。

その晩は押し入れの整理で疲れ果て、酔いも何も覚めてしまった。
家人からは「窓を開けて逃がしてしまえば良いのに」と言われるが、男のメンツ上負けるわけにはいかなくなってきた。

- 続く -



<銭明日二世こと菅村経悦>
環境づくりで地域社会にお役立ち「マリングループ」ホームページ

招かれざる訪問者 その1

2011年11月08日 | Weblog
余命が少なくなってきた所為か、生き物に対する安易な殺生には抵抗があるようになってきた。
虫けらにも五分の魂とか、世の中には役に立たないものはないとか言われるが、昨年は庭に棲みついているアゲハ蝶のさなぎを、毛虫だろうと思い潰して後悔した。

家人から最近我が家に何かいると言われたのは、暑さも大分和らいだ9月の末であったと思う。
時を同じくして、コウモリに入られ愛犬と一緒になって一騒ぎしたので、てっきりそのコウモリがまだ居たのかと思っていた。



しかし、部屋中を探したがどこにもその姿は見えなかった。
コウモリは昼は暗い所を選んでぶら下がっているものなので、多分屋根裏にでも居るのだろうくらいに思っていた。

ところが、台所を預かる主婦の感覚は敏感の様で、果物が何個なくなったとか、ここに置いてあったお菓子知らないかとか言うようになってきた。

自分としてはそう訴えられても、家人も歳なんで少しボケが入って来たかな程度の生返事を繰り返していた。
また、隣に住みついた娘夫婦が不足している食料を時々黙って拝借したりするので、その所為かとも思い余り真剣に考えもしなかった。


「我が家の“しゃらの木”?もう散る間際です」

それも束の間で、愛犬のおやつが消えたとか、食油のフタが外れていたとか、少しおかしい状況になって来た。
これはただ事ではないと、重い腰を上げざるを得なくなって来たのはひと月も過ぎた頃である。

- 続く -



<銭明日二世こと菅村経悦>
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