
風が吹くと桜の花吹雪に・・・そんなに散り急がないでね
我が家の近くの公園の桜が満開です(4月2日)。
中には散り急いで葉がちらほら出ているのも・・・。
たしか昨年の茶事(4月2日)では全く咲いていなくって困ったことが嘘のようです。
・・・それで今年は満を期して4月8日にさくらの茶事をすることにしました。
どのようなさくらの状態になっていようとも、さくらの事情もあり、茶事亭主としては心静かに受け入れるだけ・・・と言ったところでしょうか。

いざ今日は 春の山辺にまじりなむ
暮れなば なげの花の陰かは 素性法師 (古今集)
右膝を故障して以来、初めての茶事です。
ちゃんと座れるだろうか、ちゃんと立てるだろうか、長時間の正座ができるだろうか・・・正直、不安だらけなのですが、この茶事を立ち直るきっかけにしたいと願い、今、茶事支度に勤しんでいます。
庭では擬宝珠の若葉が美しく、椿、シャガ、白蘇芳、ウグイス神楽が咲き、イチハツの花芽が大きく膨らんできました。
茶事支度といえるかどうか・・・和室から見える前のお隣りさんとの境に和風の塀を造りました。
4月2日から3日まで植木屋さんが入って作業してくれました。
全部を囲うと風の通り道が無くなることと、圧迫感もあるのでは?と思い、あとは少し様子を見ることにしています。
もう一つ、横のお隣さんとの境を四つ目垣にしました。
横のお隣さんの緑が楽しめますし、奥行きが出るし、きっとあちらもそう思ってくださるかな・・・。
2日間、3人の植木屋さんに10時と3時のおやつをお出ししました。
最初は大変なこと・・・と思いましたが、これもおもてなしの一つかしら・・・と考えると楽しくなりました。
最後の3時のおやつはアイスクリーム、ボリュームのあるお菓子に干菓子を添えて、椿と桜の茶碗に薄茶をたっぷり点ててお出ししました。
「お抹茶がとても美味しかったです」・・・の言葉と共に笑顔で茶碗が返されて嬉しかったです。 ヤッタね!


帷子川沿いの柳の新芽がきれいです

近くの農家の枝垂れ桜・・・3月29日撮影
今、一番頭を悩ましているのが献立です。
春の懐石のレシピを参考にしながら、半東Fさんと二人であれこれ相談しています。
懐石のプロ・佐藤愛真さんにお願いすることも考えましたが、前回の口切の茶事の時に右膝故障で急なキャンセルしたため、また何かあってご迷惑をお掛けしてもいけないし・・・と臆病になっています。
春らしい食材、旬の食材を求めて、そろそろ買物へ出かけなくっちゃ・・・。
頭を悩ましながらも、お客さまに美味しい懐石をお出ししたいと・・・これも茶事の楽しみの一つでしょうか。

そして、何よりも今年も「さくらの茶事」が出来ることが嬉しく、来てくださる5人のお客さま、お手伝いくださるFさんとツレに感謝です。
どうぞどうぞ無事に出来ますように・・・
