(早や藤の花が満開です・・・散歩道の公園にて)
4月21日はS先生の東京教室のお稽古で、2ヶ月ぶりに東京へ出かけました。
大雨の予想が見事に外れて、気温20℃の快適な気候です。
それでも着物だとちょっと暑いです。この日は大島紬(・・だと思う)の着物に白地に藤の花が描かれている塩瀬の帯を締めました。
藤の花がまっさかりなので、今日この帯を締めないとチャンスを逃しそうな行く春の勢いです。
駅からタクシーに乗り桜並木の下を通ると、葉がふさふさと茂って今年の桜の花を見ていないことに気づきました。昨年はちょうど桜吹雪の中の稽古日だったことを懐かしく思い出します。
(「薫風自南来」のお軸が掛けられていました)
その日の科目は全部風炉で、盆香合、台天目、包帛紗、流し点、午後になって且座之式と逆勝手平花月でした。
奥伝の方がお休みでしたが、風炉の最初の稽古だったせいもあり、S先生からいろいろな質問や点前の基本に関するお話がいっぱい伺えて、とても充実した稽古になりました。
S先生から発せられる鋭い質問にしょっちゅう飛び上がったり、冷や汗をかいたりしました
。
例えば、「初炭で下火を1つ、向うへ移すのはどうしてか?」「盆香合で釜へ水を足す意味は?」「茶筅でのの字を書くのは何故?」などなど・・・・。
そして、柄杓の扱い、袱紗捌き、茶碗の拭き方、棗の清め方などの基本動作をしっかりご指導頂きました。
青年部の講習会があったとかで、質問が無いので参加した青年部の方へあえて質問したり、参加者の点前を見ていろいろ感じたり、考えさせられたそうです。
そしてつまるところ、指導者がもっとしっかり考えて教えなくてはいけない(・・・つまり私たちが)ということで、基本から細かくご指導頂いたのでした。
青年部に限らず、S先生はいつも「どうして? 何故?」という疑問を大事にし、私たち弟子に質問を投げかけてくださいます。そして自分で考えることの大切さを気づかせてくださいます。
(門の横で牡丹の花が満開でした)
さて、その日の午後、逆勝手平花月を見て頂きました。
風炉へ頭が切り替わっていない所に逆勝手平花月なので、もうもう大変でした(陰の声・・・誰っ!風炉の最初に逆勝手平花月を選んだのは・・・)。
3日ほど前に風炉を出し、逆勝手の稽古をしましたが、付け焼刃なので所作がスムースにいきません。茶碗の取り置きの手、柄杓の引き方、茶筅や帛紗の位置、水指の蓋の扱いなど難しかったです。
でも、とても新鮮でした。
「逆勝手を稽古することで本勝手の意味をいろいろ考えることができます」とS先生は謎のようなことをおっしゃいます。
これからは逆勝手の稽古を取り入れ、先生の意味することを考えてみたい・・・と思いました。
帰りにいつものカフェへいつもの5人で寄り道し、冷たい林檎ジュースとベイクドチーズケーキでリフレッシュし、こちらも2か月ぶりの充実の時間でした。