夜明け (8月20日4時40分撮影)
遠く四国・宇和島市に住む裏千家流の先輩Kさまから最後(?)の段ボールが届きました。中に手紙が入っていました。
残暑お見舞い申し上げます
好物のカステラと水羊羹をありがとうございました。
最後の「ガラクタ」を送ります。
ご迷惑と存じますが、どうぞよしなにお取り計らいください。
たくさんのご協力に感謝します。 Kより
お茶の師匠をなさっていた母上様を看取り、その後も母上様の茶友や後輩と月に1度の研究会を続けていました。その方たちも病気になったり、お亡くなりになったりして、3年前にその研究会を閉じられ、お茶の道具を少しずつ整理していったとか・・・。
Kさまのお宅に2度伺ったことがあり、1度はその研究会にお邪魔して茶室でお茶を頂いた思い出があります。母上様も研究会の皆様も元気にお稽古を積まれていて
「今日は横浜からお越し頂き、ありがとうございました。お客さまがいらしてくださって、皆さん、少し緊張していつもよりお稽古に気持ちが入っているようでした。またいつでもいらしてください」
90歳を超えてなおかくしゃくとお茶に対峙している母上様から嬉しいお言葉を賜りました。
あれから10年以上が過ぎ、母上様は白寿をお祝いした後にお亡くなりになったそうです。
コロナ禍の中でKさまは茶道具の断捨離を思い立ち、我が家に段ボールが次々と届くようになりました。
実は私も断捨離をしたい・・・とあこがれていたところでしたので、社中の方々にお声掛けをして有効利用していただくことにしました。すっかり片付いたと安堵していたら・・・
「最後のガラクタ」として段ボール3個が届いたので、もうびっくり!
中を開けると、釜と風炉、懐石名人だったという母上様遺愛の煮物椀や吸物椀、物相、飯器に加え、「日日是好日」のお軸や短冊など。あわてて電話しました・・・。
「あのお軸を掛けて、日常のお茶をまだまだ楽しんで頂きたい!と思いました・・・」
「アッハッハ・・・大丈夫よ。父母の大事にしていたお軸2つと色紙数枚を残してあるから・・・。お陰様でお茶道具の断捨離をすることができました。ありがとうございました」
「こちらこそ、貴重なお品をありがとうございます。皆で大切に使わしていただきますね・・・」
・・・私もいつの日か、「Kさまに見習って茶道具の断捨離をしたい!」と密かに決意しています。
(勝沼産のピオーネとシャインマスカット・・・嬉しい到来物です)
それにしても思うのです。お稽古や茶事をしていると、どうしても茶道具が増えてしまいます。
ささやかな我が茶道教室に適切な茶道具とは? 自分で管理でき、必要な茶道具の量とは?
う~~ん! うっう~~ん!
今は猛暑なので(茶道具は冷房のない書斎を占拠中)涼しくなったら整理しながら考えようっと・・!