1月24日に茶室披きの茶事へお招き頂きました。
茶室披きにお招き頂いたのは初めてのことで、浮き浮きと出かけました。
お宅に伺うと、玄関脇の青竹で覆われた井戸が目に入りました。
珍しさについ覗くとモーターがとり付けられ、現役のようです。
待合で、香煎の入った湯を美味しく頂きました。
あとで、湯はあの井戸水と知り、東京で今なお井戸水が
使われていることに感激したり、茶の美味しさに納得したりです。
庭へ出ると幅1メートル余の露地があり、
腰掛待合、そして枝折り戸の向こうに蹲が備えられています。
腰掛に座って、風もなく澄んだ青空を仰ぎ、鳥の声を聞き、
隣家の木にたれるカラス瓜の赤い実を眺めていると、ご亭主の迎え付けです。
席入りすると八畳の広間でした。
床は富士山の画賛で「霊峰白雲拓」、
濡れ釜が美しく、炉縁の蒔絵は青海波に水玉でしょうか?
カン付の亀が泳いでいます。、一瞬、竜宮城にいるような気がしました。
茶室のある自宅を購入されてから十年目の茶室披きでした。
ご亭主はその間に足を怪我されて、正座は無理です・・・と医者から宣言されたそうです。
それでもリハビリを頑張って、茶室披きが出来るまで回復されたのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/69/ef69d7fa141f73dd64c195893c2fc29d.jpg)
お一人で客三名のおもてなしをなさいました。
懐石は専門店と相談して既製品を上手に利用し、煮物椀と鶯菜のお浸しはお手製です。
湯漬けは「四つ椀がありませんので・・・」と、湯斗ではなく、
蓋付きの茶碗に温かいご飯、湯のみに熱いほうじ茶、香の物が出され、
湯漬け大好きな私には嬉しい趣向でした。
茶入は大海、濃茶は一保堂の「さやかの昔」です。
熱く、よく練れた濃茶を朝日豊斎の茶碗で堪能しました。
茶歴三十年というご亭主の手元に集まった数々のお道具はどれも持ち帰りたいほど素晴らしく、
お道具たちもご主人様のお役にたって、さぞや喜んでいることでしょう。
ご亭主のお心入れがすべてに満ち溢れていて、正直、その思いを正客として
きちんと受け止められただろうか・・・と、今になって反省しています。
ここで何故か、「エネルギー保存の法則」を思い出しました。
「ある閉じた系の中のエネルギーの総量は変化しない」という物理学の基本則です。
あまりにも力不足、エネルギー不足の正客でありましたが、
総見院ご住職に削って頂いたという茶杓の銘「今の心」を大切に
これからもお互いに切磋琢磨して、長い茶の道を歩んでいきたい・・・と思いました。
写真は、「梅の花」(散歩道にて)
「椿を生ける」(我が家の置き床)
茶室披きにお招き頂いたのは初めてのことで、浮き浮きと出かけました。
お宅に伺うと、玄関脇の青竹で覆われた井戸が目に入りました。
珍しさについ覗くとモーターがとり付けられ、現役のようです。
待合で、香煎の入った湯を美味しく頂きました。
あとで、湯はあの井戸水と知り、東京で今なお井戸水が
使われていることに感激したり、茶の美味しさに納得したりです。
庭へ出ると幅1メートル余の露地があり、
腰掛待合、そして枝折り戸の向こうに蹲が備えられています。
腰掛に座って、風もなく澄んだ青空を仰ぎ、鳥の声を聞き、
隣家の木にたれるカラス瓜の赤い実を眺めていると、ご亭主の迎え付けです。
席入りすると八畳の広間でした。
床は富士山の画賛で「霊峰白雲拓」、
濡れ釜が美しく、炉縁の蒔絵は青海波に水玉でしょうか?
カン付の亀が泳いでいます。、一瞬、竜宮城にいるような気がしました。
茶室のある自宅を購入されてから十年目の茶室披きでした。
ご亭主はその間に足を怪我されて、正座は無理です・・・と医者から宣言されたそうです。
それでもリハビリを頑張って、茶室披きが出来るまで回復されたのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/69/ef69d7fa141f73dd64c195893c2fc29d.jpg)
お一人で客三名のおもてなしをなさいました。
懐石は専門店と相談して既製品を上手に利用し、煮物椀と鶯菜のお浸しはお手製です。
湯漬けは「四つ椀がありませんので・・・」と、湯斗ではなく、
蓋付きの茶碗に温かいご飯、湯のみに熱いほうじ茶、香の物が出され、
湯漬け大好きな私には嬉しい趣向でした。
茶入は大海、濃茶は一保堂の「さやかの昔」です。
熱く、よく練れた濃茶を朝日豊斎の茶碗で堪能しました。
茶歴三十年というご亭主の手元に集まった数々のお道具はどれも持ち帰りたいほど素晴らしく、
お道具たちもご主人様のお役にたって、さぞや喜んでいることでしょう。
ご亭主のお心入れがすべてに満ち溢れていて、正直、その思いを正客として
きちんと受け止められただろうか・・・と、今になって反省しています。
ここで何故か、「エネルギー保存の法則」を思い出しました。
「ある閉じた系の中のエネルギーの総量は変化しない」という物理学の基本則です。
あまりにも力不足、エネルギー不足の正客でありましたが、
総見院ご住職に削って頂いたという茶杓の銘「今の心」を大切に
これからもお互いに切磋琢磨して、長い茶の道を歩んでいきたい・・・と思いました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_fine.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kame.gif)
写真は、「梅の花」(散歩道にて)
「椿を生ける」(我が家の置き床)