暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

令和6年クリスマス・飯後の茶事・・・(4)

2024年12月31日 | 「立礼の茶事」(2023年~自会記録)

   (散紅葉がきれいでした・・・12月25日撮影 広尾・祥雲寺にて)

 

茶事の数日後、茶事の礼状がYさまから直接我が家へ届けられました。

開けてみてびっくり仰天しました! 素晴らしい巻紙の絵手紙を写真にて掲載します。

さらにSKさまからも心温まる礼状が郵送で届きました。こちらも掲載させていただきます。

 Yさまからの巻紙の絵手紙

 

 

 SKさまからのお手紙

昨日はすばらしいクリスマス茶会にお招きいただきありがとうございました

最後に板木をひとたたき

送りに喚鐘を鳴らしていただいたその音が心にここちよく ジングルベルのようにも聞こえ

気持ちよく帰路につきました

寄付の火入の一閑人のサンタ帽 席中では初めての責紐釜にロザリオがかかり

暁庵様の楽しい設えにノックダウン 本当に楽しく素晴らしかったです

また花生けは洋花のダリアを太い鎖で釣り 魅せられました

なぜ私がお正客かしら・・・と席に着き 濃茶と薄茶をいただいたお茶碗を手にして暁庵様の本意に感謝しました

私の好みのすばらしい木守の赤楽写しに 御本の沓形切高台を選んでくださって この上もなく幸せでした

ありがとうございました

たくさんのアイディアと室礼の工夫 お心のこもったおもてなし 感動いたしました

後片づけなど どうぞお疲れがでませんようご自愛くださいませ

今年も残り数日 どうぞ良いお年をお迎え下さいませ   12月24日  SK

 

    (今日は大晦日、除夜の鐘ですね・・・25日撮影、広尾・祥雲寺にて)

 暁庵より

ステキなお客様をお迎えして、亭主も半東も楽しく幸せな時間をご一緒させていただき感謝でございます。

道具はあり合わせでしたが、心だけは熱くオーバーヒート気味、半東AYさんの強力なサポートのおかげで最後までやり通せて安堵しています。

(毎回、これが最後かしら??と思いながら続いています・・・

ほっこり温かなお手紙がとても嬉しかったです。こちらこそ元気をいただき、ありがとうございました。  

    

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            「クリスマスの茶事」支度に勤しんでいます

 

読者の皆様へ 

今年も「暁庵の茶事クロスロード」をご愛読いただき、ありがとうございました!

どうぞお元気で良い年をお迎えください。    令和6年大晦日  暁庵  

 

 


令和6年クリスマス・飯後の茶事・・・(3)

2024年12月29日 | 「立礼の茶事」(2023年~自会記録)

       (いつもよりもっと暗くしたい!・・・)      

つづき)

蝋燭の灯のもとで濃茶を練って差し上げるのが好きですが、今回はいつもよりもっと暗くしたい!と思いました。

だいぶ前になりますが、香川県直島の家プロジェクトで訪れた「南寺」(ジェームス・タレルの作品)の暗闇が心に浮かんできたのです。

真っ暗闇の中、しばらく静かに座っていると見えてくる幽かな明かり、目が闇に慣れてくるとさらに明るく感じられるという、不思議で魅力的なタレルの作品でした。お正客さまがタレルの「南寺」をよくご存じで、私の思いに反応してくれて嬉しかったです。

「南寺」のような真っ暗闇の中での席入りは無理なので、蝋燭の灯りを最小限の2つに絞りました。床の小灯しと点茶盤の南蛮人燭台です。

 

      (床に小灯しを置きました)

  (明るくするとこのような・・・お軸は「洗心」)

     (後座の灯りは2つにしました)

   (明るくするとこのような点茶盤の設えです)

後座のお軸は「洗心」、紫野・雲林院の藤田寛道師のお筆です。

このお軸を掛けると、清々しくも身が引き締まる思いがします。

今年1年に心に溜まった様々な悩み、葛藤、焦り、欲望などを洗い流して、新たな気持ちで新年を迎えられたら・・・と。

 

2つの灯の中で濃茶を練って差し上げました。

点前座は思ったより明るく、見えると思っていないので特に不便や失敗もなく濃茶を練ることが出来ました。

赤楽茶碗と黒楽茶碗を用意し、赤楽茶碗で1人分練ってお正客さまに、黒楽茶碗で2人分練って次客さまと半東AYさんに飲んでいただきましたが、「お服加減はいかがでしょうか?」 濃茶は「星授(せいじゅ)」(八女の星野園詰)です。

赤楽茶碗は長次郎の「木守」写(6代左入作、15代直入極)、黒楽茶碗は長次郎の「喝喰」写(昭楽作)です。

うす暗い闇の中で赤楽茶碗と黒楽茶碗をどのように感じられたでしょうか?

なぜ利休さんは赤楽茶碗と黒楽茶碗を長次郎に造らせたのだろうか?

・・・など、茶碗を拝見して頂きながらあれこれお話ししました。

茶入は朝鮮唐津の胴締め(鏡山窯、井上東也造)、仕覆は織部緞子です。

茶杓は銘「たんちょう(丹頂→誕生)」、紫野・藤井誠堂師の御作です。

最後に、教会の蓋置(長崎三彩)も拝見に出しました。

濃茶に続いて干菓子が運ばれ、半東AYさんのお点前で薄茶を差し上げました。暁庵が半東ですが、最初から空いている喫架に座らせていただきました。

美味しそうに点てられた薄茶を運んだり、お客様のいろいろな質問に応えたり(濃茶では遠慮してくださっていたので・・)、忙しいけれど楽しく親しく交流が深まる時間でした。

「お席に入った時からお尋ねしたかったお花のことをやっと聞けました!」と正客SKさま。きっといろいろなお心遣いをしてくださったのね・・・と胸が熱くなりました。

(赤いダリア、ユーカリ、白いピペリカム、もう1種は?。中村錦平造の釣り花入に生けました)

薄茶の茶碗は、御本三島(箱書はありませんが、一番お好みかも・・)と雲鶴青磁の馬上杯です。茶碗を代えて薄茶を楽しんでくださいました。

「半東さんが点ててくださった薄茶がとても美味しいです。お上手ですね!」と褒めてくださり、嬉しかったです

薄茶は「舞の白」(星野園)、干菓子「ホワイトクリスマス」(鶴屋吉信製)と「ともしび」(ショコラ ベル アメール(Chocolat BEL AMEL)のオランジェット)がとても好評で、こちらも半東さんのチョイスでした。

   (茶器や茶碗・・・次客Yさまの礼状より掲載)

薄器と茶杓の拝見が掛かり、後は半東に任せて、暁庵は露地に足元行灯、躙り口に手燭を用意し、雨戸を1枚開けてから茶室へ戻りました。

薄器は紅毛写茶器、茶杓は濃茶と同じ「誕生(たんちょう)」です。

 

名残惜しく、いつまでもこのまま居てほしい・・・と思いながら、最後のご挨拶をしました。

茶道口の襖を締めると、赤い帽子をかぶった可愛いサンタクロースが廊下で待っていたので再び中へ入り、

「今ちょうど、サンタクロースがやってきたようですよ!」

あとはサンタさんにお任せして失礼しましたが、何やら歓声が上がっていたような・・・

 

足元行灯が照らす露地を通リ、うす暗い待合へお戻り頂きました。

お見送りは喚鐘にて・・・。

こうして「令和6年クリスマス・飯後の茶事」が心の中に何か大きなものを残して終了しました。

SKさま、Yさま、半東AYさん、楽しい愉しい茶事をありがとうございました!  まだ続きます

        

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     「クリスマスの茶事」支度に勤しんでいます

 

 


令和6年クリスマス・飯後の茶事・・・(2)

2024年12月28日 | 「立礼の茶事」(2023年~自会記録)

        (折敷に盛り付けられた点心)

つづき)

当日は半東AYさんが腕まくりで点心を作りました。

ご自分が出来る懐石で献立を考え、12月初めには試作品を食べさせて頂いたり、熱心に取り組んでくださいました。

お出しした点心は(写真左上から時計回りで)柚子なます、たらとしめじの湯葉巻(銀餡、しょうが)、生麩田楽(南京麩と餅麩)、鶏肉と生姜の炊き込み俵ご飯です。

後から煮物椀(海老芋饅頭、三つ葉、柚子)をお出ししました。

車の方がいらしたので、一献はノンアルコールのスパークリング白ワインです。 

SKさま、Yさま、お口に合いましたか? 量はいかがでしたか?(・・・実はお二人は懐石名人なのです)

AYさんは佐藤愛真先生の懐石教室で勉強中で、この度初めて点心に挑戦しました。献立、買い物、試作、調理、盛付など一人で全部やられて大変だったと思いますが、とても良い勉強と素晴らしい経験になったことでしょう。

暁庵の役割は口出しせずにすべてお任せして、味見と小さなサポート(出汁用の昆布を漬けておく)だけでした。

水屋でお相伴し、特に熱い煮物椀の海老芋饅頭が美味しかった!です。点心なので7割くらいの量でよかったかもしれません・・ネ。

ご馳走様でした!  

   (美味しい煮物椀(海老芋饅頭、三つ葉、柚子))

中立となり、待合へ動座していただき、そちらで主菓子をお出ししました。

主菓子はクリスマスツリーのような練切、銘「もみの木」(旭区都岡の石井菓子舗製)です。

菓子器はガラス鉢、3人の天使が支えています。

 

中立の間に亭主と半東は大忙しです。お軸を掛け、湯相と火相を整えました。風炉の炭を使用しましたが、初炭の炭がびっくりするほど早く尽きてしまい、湯はしっかり沸いていました。後座に備えて炭を足しました。

後座は暗くし蝋燭の灯りで濃茶を差し上げたかったので、雨戸を閉め、蝋燭に火を灯しました。

床にペルシャ模様の小灯し(洋蝋燭)を置き、点茶盤に織部焼・南蛮人燭台に20匁の和蝋燭(大森和蝋燭屋製)を灯しました。

   

  (お気に入りのペルシャ模様の小灯し・・・鈴木盛久製)

暗闇の後座・・・後入りの合図は陽の喚鐘を打つことにしました。久しぶりの喚鐘ですが、心を込めて打ちました。

  大・・・小・・中・・中・・・大 

 

    (我が家の喚鐘・・・めったに打ちません)

喚鐘は大中小を打ち分けるのが難しいですが、そのように聞こえたかしら??

茶道口から後座の席入りしていただきました。つづく)

    

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     「クリスマスの茶事」支度に勤しんでいます

 


令和6年クリスマス・飯後の茶事・・・(1)

2024年12月27日 | 「立礼の茶事」(2023年~自会記録)

     (初座の床は花だけでしたが写真がなく・・・)

 

12月23日(月)に「令和6年クリスマス・飯後の茶事」をしました。

小堀遠州流の3人様をお招きしましたが、詰Fさまがインフルエンザでやむなく欠席となりました。

正客SKさまと次客Yさまのお二人になりましたが、暁庵も半東AYさんもいつもと変りなく準備を進め、いつものようにしっかりおもてなししたい・・・と熱い心で臨みました。そして茶事ではお客様とご一緒にクリスマスの茶事を楽しみましょう・・・とも。

忘れないように着物を書いておきます。暁庵は黒地に白鳥の付け下げ、帯はグレー・銀・金の格子縞に牡丹絵があり、EKさまから贈られた帯を初めて締めました。半東AYさんは可愛らしい洒落紋のあるローズピンクの無地着物、帯は群青色です。

14時のお席入りで、20分前にお二人がいらっしゃいました。待合へ入るとすぐに歓声が上がったような・・・。

待合の掛物は「雪夜(せつや)」、野沢蓼州画です。上州の雪山と雪に埋もれた里を月が照らしている墨絵ですが、蓼州晩年の作らしく手の震えを感じるような箇所があり、その風情もまた好し・・・と気に入っています。

煙草盆は手付神代杉掛け分け、火入は染付一閑人です。

裏千家流ではお支度が済むと板木を打って水屋へ知らせるのですが・・・なかなか聞こえてきません。

「先生、確か前回も席入り時間になるのを待ってから板木を打ったように覚えています。きっと小堀遠州流ではそうなのでは?・・・」と半東AYさん。

それで、「もしお支度がお済みのようでしたら板木を人数分打ってお知らせください。汲出しをお持ちしますので・・・」と半東がご案内しました。(このへんは流派の違いや同じ流派でも仕方が違うところで迷いますが、時間を無駄にしたくなかったのでお許しを・・・)

板木が打たれ、半東が熱い甘酒(ショウガ入り、益子焼の汲出し)をお出しし、腰掛待合へご案内しました。

その日の最高温度12℃、風もなく温かでしたが、蹲の湯桶石に湯桶を用意しました。

水桶を運びだし蹲の周りを清め、蹲に水に開けてから迎えつけをしました。裏千家流では枝折戸を開けて一歩入った辺りで主客が無言の挨拶を交わします。表千家流では枝折戸を開けてから枝折戸をはさんで座わり無言の挨拶を交わしますし、流派によって様々な仕方があると思われます。

ここでは小堀遠州流の仕方ではないかもしれませんが、腰掛待合に座っているお客様の近くまで進み、無言で頭を下げてご挨拶を交わし、枝折戸を軽く閉め、帰りに湯桶の蓋を開けておきました。

 

         (点茶盤にしつらえた点前座)

席入り後にお客様とご挨拶を交わしました。

暮のお忙しい中でも「クリスマスの茶事」を楽しみに待っていてくださったようで、そのお気持ちがひしひし伝わって嬉しかったです。正客SK様の帯がなんと!クリスマス仕様、美しく輝くモミの木が印象に残りました。

初座の床には花だけを飾りました。クリスマスに因んで洋花です。鮮やかな赤いダリア、ユーカリ、白いピペリカムともう一種(名前が?)を釣り花入に生けました。花入の作者は中村錦平です。

先ずは前茶を差し上げました。前茶は暁の茶事や夜噺しの茶事で行われ、水屋道具で薄茶を点てておもあいで召し上がっていただきますが、飯後の茶事は亭主次第なので、甘酒の後に前茶を差し上げて一息ついて頂きたい・・・と思いました。

風炉釜の湯が使えない事情がありまして・・・半東AYさんがポットと盆一式を持ち出し、盆点てで薄茶を一服ずつ差し上げました。

木地棗、茶杓は節の所にダイヤが埋め込まれていて「ダビデの星」と名付けました。茶碗は北欧デザイナーさんがデザインした画(松ぼっくりとレースフラワー)を絵付けした波佐見焼の2碗で、バリ島産のアタ盆を使いました。

次は初炭です。

「炭を置かせていただきます」と挨拶し、点茶盤の下から炭斗を取り出します。

炭斗はスウェーデン旅行の折に購入した樺細工です。今は炉の時期ですが、立礼なので風炉釜、炭などすべて風炉仕様になります。

風炉釜は天命写の責紐釜、本当は紙縒りで封印しますが、今回は裂地の紐とロザリオで封印してみました(キリスト様、ゴメンナサイ)。

     (天命写・責紐釜に封印して・・・)

初掃きが済んでから炭を置くところをお客様に近くに寄って見ていただきました。小堀遠州流とは炭の形や大きさ、継ぎ方など全く違うので実際に見ながらいろいろ質問を受けました。風炉の中は炭火が熾きていて陽なので、陰の藤灰(雪、水を表わしていて陰)や月形(月は陰)で陰陽のバランスをとっている・・・などなど拙い説明をしました。

香を焚き、香合を拝見に出してから、釜を水屋へ引き、責紐を外し、湯水を改めてから持ち出しました。この仕方は暁の茶事で行われますが、本来はこのように釜を水屋へ引いて湯水を改めていたそうです(長くなるのでいずれ又書きます・・・)。またこの時、持ち出した釜肌から吹かしたように湯気が上がっているのがご馳走とされています。

さて、暁庵が責紐釜を水屋に引いている間に風炉中拝見をしていただきました。すると、炭を継ぐときは反対側から見ていたので気が付かなかったそうで、灰形(向山前谷)の向山に降り積もった雪景色にびっくりしたそうで、鑑賞して頂きありがとうございました。

      (灰形を作っているときの写真です・・

香合は、音楽にご縁の深いYさまに因んで天使(?)の絵のあるオルゴール付き陶箱を選びました。蓋を開けると「白鳥の湖」の曲が流れます。香は沈香(松栄堂)です。

 

前茶、初炭が終わって点心をお出ししました。 つづく)

 

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     「クリスマスの茶事」支度に勤しんでいます

 


令和6年 師走の稽古だより・・・一客一亭

2024年12月18日 | 暁庵の裏千家茶道教室

 

令和6年の暦の余白が少なくなりましたが、久しぶりの稽古だよりです。

その日はM氏お一人だったので、一客一亭の稽古をしました。

十ウン年前、尊敬するN先生が私一人の稽古の時にしてくださったことを懐かしく思い出しながら・・・。

令和7年の初釜は、今年と同じロイヤルパークホテル東京日本橋の耕雲亭(小間は台目席)なので、八畳ににわか台目席を作り、台目・濃茶点前の稽古を兼ねています。

最初に初炭、主菓子(縁高で1人分)、濃茶、薄茶、煙草盆、干菓子(2人分)の用意をしてもらいます。

 

一客は暁庵です。

茶事のように最初にご挨拶を交わし、待合や本席の床の掛物をお尋ねし、初炭になりました。

大きな瓢炭斗、次いで灰器が運ばれました。仕付け棚から羽箒と香合をもって炉正面に回り、いつものように初炭手前が始まりました。

台目の初炭なので、香合や鐶を置く位置、炉縁を履いてから羽箒の置く場所が違います。

湿し灰が撒かれ、胴炭から順次炭がつがれていきます。

かわいらしい梅香合から香が焚かれ、ほどなく良い香りが漂ってきました。口切りに用いた「露葉」でしょうか?

初炭が終わり、本来はここで懐石になりますが懐石は省略、主菓子が出され、菓子を頂戴しました。(亭主は水屋で主菓子を頂いてください・・と指示しました)

 

中立も省略して濃茶になりました。台目なので外隅ねらいですがいつもより後ろに座ります。

来年の初釜に使う茶器を使ったので扱いが違いますが、詳細はナイショです。

よく練られた濃茶が黒楽茶碗で出され、取りに行きました(M氏の練る濃茶はいつも美味しく愉しみです・・・)。

亭主M氏はすぐに中仕舞いし、次客へ入ります。亭主が座るのを待って総礼。暁庵が一口飲むと、

「お服加減はいかがでしょうか?」とお尋ねします。

「薫りよく美味しゅうございます」

濃茶を亭主も相伴して飲み終わり、亭主が茶碗を置くと、問答が始まります。

「大変美味しく頂戴しました。思わず全部頂きたいほど美味しかったです。お茶銘と詰は?」

「そう言って頂き、ありがとうございます。茶銘は「金輪」、詰は丸久小山園でございます」

「前席では大変美味しいお菓子を頂戴しました。お菓子は?」

「「聖夜」という菓子銘で石井の製でございます」

ここで「お茶碗の拝見を・・」と声をかけ、亭主は茶碗を清めて客へ運び、点前座へ戻りました。

中仕舞いを解き、水一尺で帛紗を腰に付けます。

茶碗が戻り総礼して、茶碗のことをゆっくりお尋ねしました。あとはいつもと同じです・・・。

煙草盆と干菓子が運ばれ、薄茶になりました。

薄茶では和やかにいろいろなお話をしながら、正客は亭主に自服をすすめ、亭主は自服します。

 

 

お稽古でしたが、けっこう茶事ムードが漂い、私も楽しかったです・・・。

12月21日(土)の最終稽古ではT氏が一客一亭をします。こちらもとても楽しみにしています・・・。

 

(参考)

〇 稽古で一客一亭   2009年10月 稽古忘備録

〇 特別稽古 一客一亭にて  2010年6月 稽古忘備録

 

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