ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

剣山国定公園の山奥の渓谷に、奥祖谷二重かずら橋が架かっています

2011年11月04日 | 旅行
 徳島県三好市の剣山(つるぎさん)国定公園は、四国の中央部の山々がつくる山奥の秘境です。西日本地域で二番目の高峰となる、標高1955メートルの剣山の山麓を通る国道439号は道幅が狭い個所が多い、通りにくい山道です。

 吉野川上流部の大歩危(おおぼけ)渓谷から祖谷渓の「祖谷のかずら橋」まで向かう山道は、観光バスが通る普通の道幅の道路です。観光地として人気が高く多くの観光客が押し寄せるからです。これに対して、祖谷谷から東側に向かって剣山国定公園に向かう国道439号は所々で道幅が狭く、山道の走行に慣れた人が使う道でした。

 その理由は簡単です。集落の中などを通る道路は住宅が先に建っているために、道幅を拡張できず、自動車1台分の道幅しか取れない個所が多いからです。自動車は互いにすれ違いに苦労します。

 その途中にある落合集落は、きつい傾斜の山肌につくられた集落です。



 この落合集落は四国の山奥にある山村の代表格として、その風景写真がポスターなどにしばしば取り上げられる集落です。

 江戸時代中期から築かれ始められた落合集落は、深い渓谷から適した石を山麓まで運び上げ、さまざまな石垣をこつこつと積み上げて、住居と畑を設けた山村です。

 先人の苦労が強く感じられる、急斜面の山肌に立つ、日本の山村の原風景として、国の重要伝統的建造物群保存地域に指定されています。ここは冬に積雪があると、事実上は孤立する地理的な状況です。

 落合集落から山道をさらに東側に進むと「奥祖谷二重かずら橋」にたどり着きます。「二重」とは男橋と女橋の二つのかずら橋が架けられているからです。

 奥祖谷二重かずら橋の女橋は、祖谷のかずら橋に比べて小ぶりです。





 男橋の上流には、小さな滝があって、山深さを感じさせます。



 渓谷の周囲は一部が紅葉し始めていました。深山の渓谷の紅葉の見事さが想像できる感じでした。





 剣山国定公園の標高の高い山頂部分は、落ち着いた感じの赤色や黄色に色づき始めていました。山頂から麓に向かって、紅葉が降りてくる秋の季節を迎えています。