ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

朝日新聞紙朝刊の「人口減、最多26万人 生産年齢は8千万人割れ」を拝読しました

2013年08月30日 | 日記
 2013年8月29日発行の朝日新聞紙の朝刊一面には、見出し「人口減、最多26万人 住民台帳、生産年齢は8千万人割れ」の記事が載っています。日本の少子高齢化が進んでいることを具体的に示す内容の記事です。

 朝日新聞紙の電子版の朝日新聞 DIGTALでも、見出し「人口減、最多26万人 住民台帳、生産年齢は8千万人割れ」という記事として載っています。



 この記事は、8月28日に総務省が「今年3月末時点の住民基本台帳に基づく日本人の総人口が約1億2639万人と、前年比約26万6000人減少したと発表したこと」を伝えます。4年間にわたって連続した人口減となり、少子高齢化の進行を数字で具体的に示しています。

 朝日新聞紙の記事は、日本人の総人口が減った結果、衆議院選挙の選挙区での一票の格差が9選挙区で2倍以上の違憲状態になったと指摘します。

 同様の内容を8月29日発行の日本掲載新聞紙の朝刊一面の記事は、見出し「生産人口8000人割れ」で伝えています。その影響については、総合面に載せた記事で解説しています。

 日本経済新聞 電子版では、見出し「現役世代の負担一段と生産人口8000人割れ」で伝えています。



 電子版は、一面と総合面の記事を合わせた内容になっています。

 この記事では、年齢が15歳から65歳までの生産年齢人口が約7895万人と、初めて8000万人を割り、人口全体の62.47%まで縮小したと指摘しています。実際に働く日本人が8000万人を割り込み、生産年齢人口の“量と質”の両面からの確保が不可欠になります。単純にいえば、働き手が減り、納税者が減ることになります。

 記事は「約700万人の団塊世代が続々と65歳以上の老年人口に加わり、年金を受ける高齢者層が急速に増えている。現役世代の負担増は限界に近く、社会保障制度の抜本的な見直しが避けられない情勢だ」と伝えます。

 1947から1949年生まれの“団塊世代”約700万人が老年期に入り、2014年までは65歳以上の老年人口に加わり、年金を受け取る高齢者層が急速に増えると指摘しています。

 8月27日の日本経済新聞紙夕刊の一面には、見出し「厚労予算、30兆円超」と、来年度の概算要求額が高齢化に伴う年金受給者の急増によって膨らんでいるとの内容の記事が載っていました。

 年金などの社会保険費が増え続けているために、厚生労働省の概算要求額が2005年度に20兆円を超してから増え続け、ついに2014年度には30兆円を超す見通しになったと伝えます(概算要求の中身は年度によっていくらか異なります)。わずか10年間で33%も急増しました。

 現在、安倍晋三内閣は消費税の8%引き上げを、識者50人から各見解を伺っています。先日の参議院選挙では、この辺をあいまいなままに各党は闘いました。

 今回の年齢15歳から65歳までの生産年齢人口が約7895万人と8000万人を割った結果、現役世代(来年度の年齢15歳から65歳まで)による負担を一段と増やさないと、計算上はできない話になります。

 この辺も、予測できた話ですが、先日の参議院選挙では、この辺をあいまいなままに各党は闘いました。政府が国民の生活に深く関与する“大きな政府”を目指している日本では、その具体的なやり方を示さないまま、政治が動いていきます。

 8月29日発行の日本経済新聞紙の朝刊一面には、同時にコラム「混沌の先 リーマン・ショック5年」という記事が載っています。このコラム記事は、EUの債務危機の発信源のギリシャ、そして続いたアイルランド、ポルトガルの政府の債務危機(ソブリンリスク)に対する資金繰りの窮地騒動、さらにイタリアとスペインの信用不安問題などを整理して解説しています。EUでのユーロ導入後の各国の財政再建問題が沈静化していない状況を展望しています。

 日本の財政再建については、消費税の8%引き上げを、識者50人から各見解を伺っている際にも、議論百出の様相です。世界の金融市場を納得させることができるのかどうか、安倍晋三内閣の手腕が問われています。その結果は、日本人の生活を直撃します。7月の参議院選挙でのあいまいな政策論議を許したことのツケは大きい課題になってきます。