おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

鹿嶋神社の火祭り

2013年10月16日 07時23分02秒 | 日記


火とか水という人間の生活に欠くことのできないものは古くからの祭りに関連があるようだ。

火の神、水の神。水の神といえばこの村は「むずの湧き出る村」で有名な地域。近くに村最大の湧出量を誇る白川水源があり毎日多くの観光客が訪れている。こういう湧水池には竜神が祀られている。

妻の実家のある熊本市西区松尾町近津は海に面した金峰山という熊本市民にとって必ず訪れる名峰があるが、この西側山裾野に存在する。有明海を望む山の斜面には一面ミカンが栽培されていて隣の河内ミカンと並んで著名なミカン産地である。

昔、ここに朝鮮半島から海賊が一体を襲ってきた時に村人が枯れ木に火をつけて敵に対抗したというのが祭りの起こりだそうだが詳しい歴史資料を調べていないのでよく分からない。

神社の小さな拝殿(村には神主がいないので他所からやって来る)で神楽を舞って村人の祈りに応え御幣を頭に触れ神のご加護を約束してくれる。これが総て終わるといよいよ火がの祭り始まる。

こうだ!村の男衆が独身と既婚者に分かれる。火を扱うので火傷をしないように頭巾を被り覆面をしている。山から切り出してきたしいの木は何週間も前から境内に集められ干して乾燥している。これが「武器」になる。

若者組は神社の拝殿本殿を囲み外からの攻撃に備え手に手に又になった木の枝を持ち、飛んでくる燃える枝木を受けて投げ返すのだ。

既婚者は中に向かって燃える木を投げ付ける。これが3,40分続く。実に勇壮な祭りで見ている観客は興奮して声を上げて応援する。

最近では必ず地元TVの撮影クルーがやってきて模様を撮影してニュースで流すようになった。

「何コレ珍ー」に妻の姪っこが応募して東京から撮影に来たのは2,3年前のことだ。

これが決着がつくと、境内の隅っこに用意された竹を組んでいるやぐらに火をつける。高さは10メートルほどもあろうかー

乾燥しているので一気に燃え上がって天を焦がすほどの勢いでこれで今年今から始まるミカンの豊作が約束されたようなほっとした印象をみな抱きながら家路に着く。といっても後の火の処理には消防団がたいへんだ

結婚して35年?必ずこの祭りは泊り掛けでやって来る。もちろん親類縁者がより集って酒盛りが夜遅くまで続くのだ。