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本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

ニート、若者の負の縮小図②:松山情報発見庫#327

2005-11-10 00:00:00 | 松山情報発見庫(読書からタウン情報まで)
働く過剰 大人のための若者読本

NTT出版

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4章:仕事に希望は必要か

ここで著者は面白い議論を展開している。
安定した所得、雇用の確保といったことが困難になり、職が不安定になったことを背景に「働く目的として、どうすればやりがいが仕事の中にもてるのかが、かつて以上に関心ごととなっている。心のそこからやりたい、やってよかったと思える仕事に出会いたいという気持ちは、若者を中心に強まるばかりだ」(98ページ)という。
ここでまた問題が生じてくることとなるのである。
一般的にそれほど簡単に自分がやりたい仕事というものがあっさりと見つかるというのは難しい。
このことが「早くやりたいことを見つけなければ充実した人生は送れないのだといった雰囲気」(99ページ)につながり、若者の就職、就業へのハードルを上げてしまうことへとなる。

このことに対し、著者は現実としては多くの人が何も「やりたい仕事」についていいるわけではないが、調査した結果によると会社員、経営者、公務員、自営業、フリーターなどの職業につく人に「やりがいのある仕事を経験したことあるか?」という質問をすると、8割以上がyesと答えるというデータを出している。
その中でも、一番やりがいある仕事を一番経験している人の割合が大きい人の類型としては、「(中学3年当時)希望する仕事はあったが、その後なくなり、別の仕事に希望が変わった」(111ページ)ということが挙がっている。
著者は、希望を持つことで挫折を味わうことにもなるが、その挫折により、やるべきことを再発見することがあることが希望の効用であるというように述べている。
つまり、希望を持つことは仕事意於いては必要だということだ。

Ⅱ-働けない若者の内実

5章:ニート、フリーターは何が問題か
6章:学卒・独身・無職
7章:増える非求職型の背景

著者は、ここでも述べてきたことだが、ニートは、「やりたいこと」の呪縛に縛られ、結果働くことの意義を深く考えようとした結果足止め状態に陥ってしまい、思考的にも、行動的にも硬直してしまっているという。
ニートの問題点ということをこの章では考えていっている。
著者のスタンスとしては、具体的に「夢」といえるような圧迫的なものがなくても、「とにかく何か本の少しでも興味があることであればそこからやって見ればいい」(132ページ)であったり、ジョブカフェなどの専門家などに気軽に相談をし、自分ひとり、もしくは家族の問題として抱え込まないようにということだ。

ニートとその周辺の定義を少しばかり見てみよう。
ニートとは、基本的には、就職活動もしていない、そのための訓練も受けていない、または、とくに学生であるとかのように学業を受けているわけでもない。
という状態の人のことで、その調査などによりその人数は意外まちまちであったりするというのが現実だ。

ニートはいわゆる無業者の中の一ジャンルである。
無業者の3分類

a.求職型=失業者
:注意しなければならないのは、なにもニートと失業者は同じではないということ。ニートは著者もいっているが、失業者にもなれない人ということになる。
つまり、失業者とは、職を失ったいる状態で求職活動中の人のことを指すからだ。
以下b,cがいわゆるニートである。

b.非求職型-43万人(2002年)
:これは、就職希望はあるにはあるが、具体的に求職活動はしていないというタイプ。このタイプでほんとうに恐ろしいとされているのが、以前に62パーセントの人が就業経験があるということである。つまり、労働市場から、何らかの理由がありあふれ出してしまったのである。
この非求職型は実は、最近になって増加している(7章)。
その理由としては、
「探したがつきたい職が見つからない」
「知識、能力に自信がない」
「病気、怪我のため」
といったことだ。

問題とされているのが、3つめの「病気、怪我のため」という理由だ。
つまり、前にも少し述べたが、ここに属する7割の若者は、以前に修行経験があり、過度なノルマ、長時間労働の結果として、メンタル面で支障をきたし、職から離れていったという。
これが、なんど92年から、2002年に掛けて6.4万人から、10.4万人に増加しているという。

8章:非希望型と社会階層
c.非希望型≒社会的引きこもり
 =40万人ほど
:この非希望型は、おそらくいわゆる私たちがニートと聞いて一番にイメージするものだろう。実際現在無職であり、とくに就業希望を表明していないという人たちだ。この層はじつはほぼ一定して40万人という数であるようだ。
この非希望型で問題なのが、そこに社会的階層もしくは、学歴による相関関係があるということだ。
ひとことでいえば、最近になって特に低所得者、低学歴の層からこの非希望型が増えているという。(収入との関係:191-192ページ,低学歴との関係:181,187ページ参照)
この背景としては、学歴が低い層に属する場合、親が、子供に対してほとんど期待を掛けないためにそうなるということがあるようだ。

9章以降は省略。


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5 コメント

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Unknown (INADA)
2005-11-10 18:10:40
Soda!くん、やっと気づいたのだけれど川○先生が書いた『経済学はじめの○歩』の表紙デザイン、採用されていたね。

おめでとうございます!



水上さんのお話も楽しそうだね。

今度松山に戻ったときには、是非飲みましょう。
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お久しぶりやね♪ (宗田将臣)
2005-11-11 01:38:16
稲田君が、お誘いくれたおかげやね。

もしかしたら、大学でそのテキスト使ってるの?



今度は冬休みに戻ってくるん?

そういや、こないだUさんのところに一人でいったよ~♪
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不思議なもんだ・・・ (管理人)
2005-11-11 02:29:11
最近卒論関連で、やたらマニアックなことばかり載せるようになっているのに、なぜかアクセス数が伸びてきている・・・

世の中わからんもんだ・・・
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Unknown (INADA)
2005-11-13 12:44:17
返事遅くなりまして、、



残念ながら実際に使ってるわけではないんだけれど、従来の経済学のテキストにないデザインでおぉ!と思い、厚かましくもおもわずメールしてしまいました。



冬休みには帰るので、U翁のところへはよければまた行きましょうね。



ところで今日は日本EU学会に参加してます。激動のフランスが大変話題になってます。

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いいねえ~♪ (宗田 将臣)
2005-11-14 16:37:48
アカデミックな感じでいいねえ~♪

わしは、なんか最近、卒論に没頭するあまり、頭がもげかけですたい。



ちなみに今から斉藤一人の講演会に行って来るですたい!

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