とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

映画『凱里ブルース』を見ました。

2020-06-08 17:54:52 | 映画
 ビー・カン監督というのは今注目を集めている中国の新人監督だそうです。そのビー・カン監督のデビュー作がこの『凱里ブルース』です。不思議な世界が現実的な映像の中で描かれていきます。身近な別世界に連れていかれるような不思議な映画でした。

監督 ビー・ガン
出演者 チェン・ヨンゾン Yue GuoLinyan  LiuFeiyang Luo

あらすじ
凱里の小さな診療室に身を置いて、老齢の女医と幽霊のように暮らすシェン。刑期を終えてこの地に帰還したときには、彼の帰り を待っていたはずの妻はこの世になく、しばらくして可愛がっていた甥も弟の策略でどこかへ連れ去られてしまった。シェンは甥を連れ戻すため に旅に出る。そして辿り着いたのは、ダンマイという名の、過去の記憶と現実と夢が混在する不思議な街だった…

 この作品の大きな特徴は長時間のワンショットです。40分くらい移動しながらワンカットで描かれています。それによって観客は主人公と一緒にダンマイへ進んでいきます。途中いろいろな人と出会います。その出会いの一つ一つが、過去を思い起こさせ、時間が交錯していきます。

 考えてみれば人間の時間感覚ってこういうものですよね。未来を夢見ながら、過去がすぐそばに寄ってきます。現在と過去が交錯した時間の中で、未来を見ようとしているのです。つらい過去の時間が未来を暗くし立ち止まります。しかし、逆にだからこそ未来を明るくしようと足を踏み出していくのです。

 そんな不思議な時間の中で、何か力を得られるような気がする映画でした。

コメント
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