安倍晋三氏が総理大臣時代、民主党政権を「悪夢の民主党政権」と批判していた。しかしここに至っては安倍政権こそが「悪夢」であったことが明白になってきた。
以前にも書いたことがあるが、安倍政権を評価できるのは、雇用を回復したということと、中国や韓国に強気の対応を示したことである。
雇用を回復するための方策として「アベノミクス」があった。しかし「アベノミクス」は中途半端に終わり、雇用を回復するまではできたが、デフレは解消せず、ただ借金を増やすだけに終ってしまった。しかもその出口が未だに見えなくなってしまっている。借金が増えただけだから、日本経済にとってはこれから何年も重い足かせとなる。
中国韓国への強気の姿勢については評価できるが、一方ではロシアとの領土問題は明らかに後退してしまった。これは大失政だった。さらにはアメリカ一辺倒の外交姿勢は中国との緊張関係を強めてしまっているとも言える。
しかしこれだけだったらまだいい。安定した長期政権であったことを評価することもできた。
問題は実はこの長期政権を作ってきたのは金にまみれた経済界との癒着にあったことが明らかになってきたことだ。オリンピックにおけるさまざまな不正、統一教会との関係、そして今回のパーティ券の問題。おそらくこれらすべてがまだ氷山の一角なのだ。今に思えばモリカケサクラの問題もこの流氷だった。大企業の手先となり、大企業の利益になるように政策を行うために、不正を承知でお金を集め、それを隠し通すために検察の人事に介入する。でたらめな政治構造を築き上げたのが安倍政権の正体だったのだ。
安倍晋三氏は「美しい国」と言ったが、彼は日本を「醜い国」にしてしまった。不正が当たり前の誰も誇りの持てない国にしてしまった。安倍派の議員はその責任を辞任という形でしっかりととってほしい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます