映画『オリ・マキの人生で最も幸せな日』を見ました。人にとって何を幸せと感じるかが違うということを改めて考えることができる作品でした。
監督 ユホ・クオスマネン
1962年夏、パン屋の息子でボクサーのオリ・マキは、世界タイトル戦でアメリカ人チャンピオンと戦うチャンスを得る。準備はすべて整い、あとは減量して集中して試合に臨むだけというタイミングで、オリはライヤに恋をしてしまう。フィンランド国中がオリに期待し、周囲が勝手に盛り上がる中、オリは自分なりの幸せをつかむためにある行動に出る。
2016年・第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で作品賞を受賞したそうです。余計な説明がなく、場面場面を淡々と描写しながら進んでいきます。観客は登場人物の表情やなにげないセリフから、心の揺れを読み取ることになります。ボクシング映画でありながら、試合の高揚感はほとんどなく、冷静な視線を観客は維持します。
エンターテイメントとして評価すれば、それほどおもしろくありません。しかし自分の生き方を静かに考えることができる映画です。
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