『おみおくりの作法』の監督ウベルト・バゾリーニの作品、『いつかの君にもわかること』を見ました。淡々とした映像が感動を呼ぶ映画でした。
不治の病を患っていて死期が迫っている父親と一人息子が二人で生活しています。父親は息子を養子縁組してくれる家族を探します。様々な家族がいて父親は悩みます。仲介役のソーシャルワーカーの献身的な努力にもかかわらず、父親の悩みは深まり、そしていよいよ体も思うようにいかなくなります。父親の苦しむ姿が胸を打ちます。
いつか父親も息子も「死」を受け入れるようになります。息子は父の死後も父を忘れることなく、大人になっても父親とつながり続ける、そう見ている人は感じます。父親が選んだ受け入れ家族も、心の痛みがわかり、父親の気持ちがわかる人だったと思います。
余計な説明はありません。説明は登場人物を描写する映像によってなされます。だからこそ見ている人の心に直接に響きます。
とてもいい映画でした。
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