映画『あのこは貴族』を見ました。格差の問題、性差の問題、家の問題など日本における現在の社会的な問題が見えてくる映画でした。いろんな問題がありながらも前を向いていく姿が後味がいい映画です。
監督 岨手由貴子
出演 門脇麦 水原希子 高良健吾 石橋静河 山下リオ
東京に生まれ、箱入り娘として育てられた華子は、結婚を考えていた恋人に振られます。しかしそんなに落ち込んでいるようにも見えません。とは言え焦り始めたのか、見合いを繰り返します。そして家柄のいいしかもスマートな気遣いをする幸一郎との結婚が決まります。一方、美紀は富山から上京し、慶応大学に入学するが、家族の都合で大学を中退します。風俗業で働き、そこから職を見つけます。美紀は、幸一郎と華子と付き合う前に関係をもっていて、それが華子と幸一郎が付き合い始めてからも続いていました。そんな華子と美紀が思いがけず出会い、それぞれの生き方をもう一度考え始め、自分の人生を歩み始めます。
「一億総中流」と言っていた時代は終わり、日本はどんどん格差が広がっています。しかし経済的な厳しさありますが、いくら貧乏でも生きていくことに苦労するほどではない。(もちろん例外はありますが)貧乏な方が自由なのかもしれません。
高校を見ても、進学校で無意味な勉強を強制されている生徒よりも、時間の余裕があり、自分のやりたいことをやっている生徒の方がいいようにおもわれることがあります。それぞれの人生であり、それを比べることはできません。自分に合った生き方というものを、経済的に劣っている人の方ができているのではないか。そんな風に見えます。
大切なのは自分の意志で生きることができることです。そんなことを考えさせられる映画でした。
門脇麦、水原希子、石橋静河、山下リオら若手の女優たちがとれも魅力的でした。