とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

山形県の公立高校の志願者激減

2021-03-01 06:40:27 | 教育
 山形県の公立高校の一般入試の志願倍率が0.86倍になった。昨年度が0.93倍であったので信じられないくらい大きく倍率を下げた。

 この理由を県の担当者は少子化が原因ではないかと説明したと朝日新聞の山形版には掲載されていた。これはおかしい。少子化のために公立高校の定員は毎年のように少なくなっており、多少は志願者が減ることがあってもこれほど急激に志願倍率が下がるはずがないのだ。

 志願倍率が急激に下がった理由のひとつはおそらく私立高校に志願者が集まったからだ。実はここ数年私立高校は定員を上回る入学者がいるようである。高校によっては極端に入学定員を上回った年があるケースもあるようだ。これは高校の授業料の無償化が原因している。今は全員が授業料が免除されているわけではないが、所得の少ない家庭の子供が無償化となっているので、だったら私立高校でもいいと考える家庭が増えてきているのだ。それはそれでよかろう。

 しかし入学定員は公立と私立のバランスで決定されているものなので。あきらかに県の教育委員会の失策である。私立とは言え公的な補助ももらっているのであり、バランスを崩すわけにはいかないはずである。

 他県はどういう状況なのだろうか。調べてみる必要がある。

 さらに今回の志願状況を見てあきらかに山形市への一極集中が進んでいることがあきらかになった。県内の県都以外の都市に高校生が残ってくれないのである。過疎化の問題と絡めて大きな問題である。

 そして数年前山形県は、いわゆる進学校において、「探究科」「探究コース」という特別進学コースみたいなものを作った。従来は普通科だけだったのに、そこに「探究科」「探究コース」を作ってしまったのだから、校内の格差が生じる。その結果「探究科」「探求コース」などのいわゆる進学コースへの志願者の集中するようになった。一部の高校は「探究科」「探求コース」への志願者は増えているが、それ以外の「普通科」への志願者が大きく減少し、全体でも大きく志願者を減らしている。これは正常な学校の形なのであろうか。しっかりと検証しなければならない。

 ごく少数のエリートとその他大勢の二極化が進んでいる。果たしてこれは正常な教育の状態なのであろうか。
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