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北タイ窯址紀行・カロン#9

2015-06-22 09:40:45 | 窯址・タイ
<Mae hiew Saokaw古窯址・その2>

Mae hiew Saokaew古窯址の周辺に陶片が散乱していないか、周りを巡回するとそれらしきものは見かけなかったが、下写真の青磁盤片が1点落ちていた。

 幅の狭い(1.5cm)鍔付き盤の陶片である。内面いわゆるカベットに文様はなかったが、外側面は写真では観ずらいものの、下のスケッチのようなラマ式連弁文が刻花で表現されていた。

 青磁について、Sayan氏の調査報告から以下引用する。青磁は相対的にカロンでは稀少な領域で、発見されているのはSob Jaew、Mae hiewに過ぎない。それらの青磁には盤、鉢があり、器胎は厚く、深い青磁色をしている。
 Mae hiew Sao Kaewで発見された壊れた大きな盤は、釉下に優れた宇宙モデルの刻花文が表現されていた。これらの青磁は、元や明青磁と形と色合いが似ている。・・・とある。

 上の写真は外側面であるが、カベットの発色はまさに青磁の翠色で、パーン窯青磁と比較しても遜色がない。

 上の写真はSayan氏の調査報告に掲げられている採集陶片で、いずれもMae hiew Sao Kaewから出土したものだが、数は極端に少なかったようである。

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