最近やたらめったらタイ芸術局第7支所のSNS情報が眼に入ってくる。気まぐれか?それとも所長が交代しての新たな方針なのか。
いずれにしても、新たな情報を提供してくれることは、次回の訪タイ時の参考になる。先に『未見のタイ北部諸窯』とのテーマで、第7支所のSNS情報を紹介した。
過日、それの続編のような情報が掲載されていたので紹介する。北タイ陶磁愛好家には初めてであろう情報が含まれている。なお先に紹介した『未見のタイ北部諸窯』のシリーズのリンクを貼り付けておく。今回紹介する『ランナータイの窯場を探索する』を読まれる前に、ご覧いただければ幸いである。
続・未見の北タイ諸窯 - 世界の街角 (goo.ne.jp)
続続・未見の北タイ諸窯 - 世界の街角 (goo.ne.jp)
最終回・未見の北タイ諸窯 - 世界の街角 (goo.ne.jp)
前置きが長くなり恐縮である。『ランナータイの窯場を探索する』はYouTube動画の抜粋である。コンダクターはタラクサー女史である。
別にタラクサー女史だけではないが、タイ語の話にはついていけず、その内容は分からないことが大半である。よって画像のみ紹介する。
タイ文字の羅列でさっぱりである。以下の内容と思われる。
これは、上にリンクで貼り付けた諸窯に他ならない。下に再掲しておく。
サンカンペーン諸窯の正確な位置図は、上掲Google Earthが初めてである。従来はJCShaw氏のラフスケッチで、いざ探すにはサッパリであった。今回は確度が高そうだ。位置ピンのなかで、崩壊整地された窯址も多い。それらの紹介は省略して、ワット・チェンセーン窯では青磁鉄絵草花文盤と青磁鉄絵双魚文盤が焼成されていた。フェイラーン窯は褐釉印花双魚文盤が焼成されていた窯址である。
サンカンペーン陶磁のすべてではないが、多くの場合胎土は鉄分が多く、断面は灰黒色となる。従って器は白化粧されている。これはパヤオ・ウィアンブア窯も同様である。
カロンの胎土は、御覧のように鉄分は少なく、断面は白色を呈しており、従って白化粧もない。
北タイ陶磁で最も磁器質に近いのがパーン窯である。青磁の発色もよく、シーサッチャナーライの青磁に似ている。
左の印花双魚文盤にはパヤオの特徴は見いだせず、サンカンペーンのそれと思っている。背鰭1箇所、胸鰭2箇所はサンカンペーンの特徴で、パヤオはその逆である。いずれにしてもサンカンペーンとパヤオの印花双魚文盤は見分けがつけにくい。
パヤオの胎土も鉄分が多く、灰黒色に発色している。パヤオも白化粧掛けをしている。
従来ハリプンチャイの焼き物として、象嵌土器が知られていたが、画面には写真のように釉薬の掛かる、猫掻き手は初見である。先ず”嘘だろう”・・・との軽い衝撃を受けている。次回の訪チェンマイ時には要確認項目である。
我が国で云う『練込み手』である。これも初見である。メーヒヤはチェンマイ空港の南隣りである。果たしてこんなところで焼成されていたのか。これも詳報を得たい。
以上である。メーヒヤの練込み手とハリプンチャイの施釉陶器は、大いに興味がある。次回、訪チェンマイ時の課題である。
<了>
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