<続き>
今回は、50年の間に発掘された弥生時代の展示品を紹介する。
この手焙形土器は、その形から手焙りと名づけられているが、未だに用途不明とされており、近江のみならず全国の弥生遺跡より出土する。やはり手焙りであった可能性も残されている。冬の竪穴式住居では囲炉裏の焚火が欠かせなかったが、炭を入れ暖をとっていたであろうか。
近江は民俗学の宝庫である。野洲の湯ノ部遺跡からは、写真の出土した木偶には男根が表現されている。野洲にほど近い栗東の上砥山には”オッタイ・メッタイ”と呼ぶ山ノ神の木偶(ココ参照)が存在する。土俗信仰以外の何物でもないが、その源流は当該弥生期の木偶の祀り(まつり)であろう。
この小さな銅鐸は、銅鐸の模造品の可能性が指摘されており、やはり祭祀に用いられたと考えられる。
以上で弥生時代の発掘品の紹介を終える。
<続く>
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