世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

LRTダマイ駅界隈

2015-04-13 09:48:20 | クアラルンプール
 滞在先のSomerset Ampangは21階建てで、その20階(21階がよいのだが、喫煙階なので・・・)に住まいしている。高層階なので眺望はそこそこである。西を見ると市内中心部KLCC高層ビル群が、南方にも高層の住宅が見える。それに引き換え北側は、比較的低層の住宅で、中央にLRTダマイ駅と水色屋根のショツピングセンターが見える。近くにはイスラム寺院の尖塔も見える。


 その景色を水彩にしてみた。下は薄暮を描いたものである。次回は西の高層ビル群をSomerset Ampangの屋上から描いてみたい。

図書「Southeast Asian Ceramics」より #2

2015-04-11 09:48:11 | 陶磁器
 #1に引続き北タイ陶磁に関する、ロクサナ・ブラウン女史の1988年論文の引用である。
 北タイ陶磁で知られている2番目として、サンカンペーン陶磁があり、Krasri Nimmanahaeminda氏が紹介した。多分チェンマイ観光の中心に近いため、村人によって窯址が発掘され、取り出した陶磁は土産品になった。そのため窯址は荒らされている。
 サンカンペーン陶磁は、北タイ諸窯のものよりむしろ更に東、ラオスのものに似ていいる(当件に関し、ロクサナ・ブラウン女史は何を言おうとしているのか?何もラオスを持ち出さなくても、パヤオやナーンに類似の焼物が存在する。またラオスと云ってもビエンチャン郊外のシーサッタナークか、ルアンプラバーンのバン・サンハイなのか?確かにシーサッタナークには白化粧が存在し、サンカンペーンとの共通性が認められるが、これとて先のパヤオやナーンがより近しい)。
 少なくとも83基の窯址から、7基の窯址が1970年に発掘された。窯構造はラオス(また、ここでラオスを持ち出している)のものに似ている。長手方向は2~4mと小さく、部分的に地下レベルに及んでいる(半地下式単室横焔窯)。そして破壊した煉瓦も利用している。



 (上の写真は集中豪雨で土砂が流れ込む前の、ワット・チェーンセーン古窯址。下は村人により発掘されたフェイ・バックピン古窯址である)
 サンカンペーンの年代としては14-16世紀の間である。しかしながら編年を阻害する幾つかの要因から、正確なことは把握できていない。サンカンペーンは多くの印花文の盤や鉢を作った。最もポピュラーなものは印花双魚文である。
 
 当該ブロガーからみると、甚だ不十分で必ずしも正鵠を得ない分析であるが、記述内容を正確に翻訳したつもりである。

封建時代を偲び中山道を旅する

2015-04-10 09:04:06 | 日記

 昨日のNEW STRAITS TIMESの生活欄に、直訳すれば封建日本に逗留するとあり、松本城を背景に甲冑をつけた写真が掲載されている。中味を見ると、マレーシア人の記者が徒歩にて山を越へ、封建時代の姿を残す冬の中山道を歩くとあり、旧宿場町や松本城を紹介している旅の記事である。

 これはNEW STRAITS TIMES紙のオリジナル記事であろうが、その取材費はNEW STRAITS TIMES紙もちか、長野県が費用を持ったのか、定かではないが。多くのマレーシア国民が目にしたのは間違いのないことである。
 彼らにとって桜、雪、オタク文化、日本食(モドキではなく、正調日本食)、渋谷スクランブルは憧れのまとである。その彼らにとって、この新聞記事は大いに参考になろう。5-6月マレーシア人が中山道に押し掛けるか?
 日本政府は2020年の東京オリンピック迄に、外国人観光客を2000万人誘致するとの目標を掲げた。先日のNHKクローズアップ現代では、外国人のビッグデータを紹介していたが、訪れるのは東京ー京都ー大阪のゴールデンラインで、他には札幌、広島、福岡程度である。当該ブロガーの田舎は山陰であるが、外国人観光客は無きに等しい。
 産業は無い、外国人観光客も来ない。鳥取・島根両県知事は何をどうしょうとしているのか?腹立ちを通り越して呆れるばかりである。県の役人には頭を使い、アイデアをだして外貨を稼ぐ輩はいないのか?
 金を出しても良いから、外国紙の記者を招待し記事を執筆してもらう、有名人を招待して彼らのブログに発信してもらう程度の知恵は誰にも浮かぶが、それをしない。シャッター通りの鳥取、松江を何とかしてほしい。


図書「Southeast Asian Ceramics」より #1

2015-04-09 09:09:26 | 陶磁器
 過日、2度目のイスラム美術館。そこのミュージアム・ショップに「Southeast Asian Ceramics」なる図書が販売されていた。見るとシンガポールのSoutheast Asian Ceramics Soceietyの発刊である。そこのHPを知っていた、それなりの期待がもてそうなので購入した。

 編者はJohn N Miksic氏である。安南、チャンパ、クメール、タイ、ミャンマー陶磁について紹介しているが、タイ陶磁については、多くがロクサナ・ブラウン(Roxanna Brrown)女史の文献を引用している。
 当該ブロガーの関心がある部分を数次に渡って紹介してみる。今回は、ロクサナ・ブラウン女史によるタイ北部窯について、1988年の記述(古くてあまり参考にならない?)である。
 スコータイ、シーサッチャナラーイを除く、北部窯では第一にKalongである。カロンでは、100ばかりの窯が存在していたと推測されている。ブラウン女史によると、カロンでの陶磁生産期間は1300年を中心に始まったとし、1550年頃迄に渡る(最近の発掘調査では、前期と後期に区分され、前期は15世紀初めから、後期は18世紀までありと報告されている)としている。
 カロンの陶土は中世のタイの陶工にとって、非常に良質のものであった。それらは優れた陶磁をうみだした。カロンで良く知られているのは鉄絵の釉下彩である。更にはモノクロの青磁、黒褐釉、褐釉そして緑の鉛釉陶である。


 カロン陶磁では、左下の鉄絵ケンディー、右ページの左下の両環耳壺や窯道具などの写真が紹介されている。


人気のロングステー先KLが危うい

2015-04-08 09:13:57 | クアラルンプール
 日本人のロングステー先人気のNo,1はマレーシアであり、具体的にはクアラルンプール(KL)とペナンである。しかし、どうやらロングステー先としては、潮目を迎えたようである。


 写真は昨日(4月7日)のNEW STRAITS TIMESである。そこには”KLでテロリスト17人を逮捕”とある。首都警察は4月6日に、KLでテロを計画した疑いで17人を昨5日に逮捕したと、明らかにした。容疑者の国籍や計画の詳細は不明としている。但し容疑者のうち2人はISに参加し、最近シリアから戻ったという。
 警察は1月時点で67人のマレーシア人がISに参加するため出国したと発表し、テロ対策法を強化して、不審者の摘発を続けている模様である。

 マレーシアは多民族、多宗教国家である。それをマハティールはマレー人を中心に、何とかまとめ上げ、ルックイースト政策により今日の繁栄の基礎を築いた。ロングステイヤーには10年ビザを発行し、日本人には人気No,1である。

 それがどうしたことであろうか? ISの宣伝工作が巧みであろうか? つい先日の4月4日午後5時頃KL南方で、ヘリがゴム園に墜落し、乗っていた首相側近や与党幹部等々、搭乗者6人全員が死亡した。ナジブ首相は原因の徹底的な捜査を命じたとの事。目撃者によると、ヘリは大雨の中、空中で爆発し残骸が飛んで散ったと云う。
 確かに当日の5時頃は、滞在先のAmpangでも凄まじい集中豪雨であった。当然ながら視界はない。個人的には当初視界が利かない中での事故と考えていたが、一部の報道によればテロの可能性も捨てきれないとのことである。
 そう云えば、昨年3月8日深夜、北京行のMH370がタイ湾上空で消息を絶った事故を思い出す。これもテロとの疑惑が拭いきれていない。

 あと1カ月は当地に滞在する予定であるが、それは予定通りとし、来年冬季に滞在する計画は諦めることにした。この4月1日から消費税(GST)6%が導入され、レストランでの食事は、更にサービスチャージ10%と合わせて16%上乗せされている。ただでさえ物価が上昇しているのに、これではたまらない。既にKLでの物価水準は日本以上である。近々にロングステー先人気のNo,1から滑リ落ちることになろう。