世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

チェンマイのSUPER RICH

2015-05-20 09:41:57 | チェンマイ
 東南アジアを転々としているが、過日3番目の目的地としてチェンマイに到着した。先ず向かったのは両替屋である。換金率が良いので当地の日本人に著名なのは、チェンマイプラザホテル横の通称「蜂蜜屋」である。しかし、最近はSUPER RICH(バンコクで著名な両替屋の名称だが?)が良いという。早速出かけてみた、掲げられている率が良さそうなので、早速日本円を差し出すと、掲げられている率は昨日のもので、本日はこれだと「0.2770」を呈示する、この動きに何やら胡散臭さを感じ、他の店に行く事にした。近くにNARA Tourの事務所があるので、そこの日本人Mgrに聞くと、自分はUOB銀行で両替するという、銀行ではベストレートとのこと。
 そこで近くのUOB銀行でレートを尋ねると「0.274=10,000円で2770バーツ」、胡散臭いと云ったSUPER RICHよりはるかに悪い。そこで件の「蜂蜜屋」が近くにあるので行ってみると、「0.2765」と掲示されている。SUPER RICHの方がが10,000円で5バーツ換金率が良い。やはり最近の噂は正しかった。
 チェンマイの滞在は6か月を予定しているので、ここ数回は双方で比較し、SUPER RICHが常に良ければ、そこに絞り込む予定である。近くチェンマイにお越しの方にSUPER RICHを紹介しておく。

 従来から利用して来た通称「蜂蜜屋」で、チェンマイプラザ・ホテルの東隣。外見上につけにくいか?


 それなりに派手な看板なので、それとすぐ分かる。当日の交換レートは下の写真。


 場所はたーぺーゲートから掘割に沿って南下200m。ロイクロー通りを左折して、東進300mで到着する。ワット・ロイクローの向かい側。利用されることをお薦めする。




Aseanの光と影

2015-05-17 09:52:02 | 日記
 ここマレーシアの近年の発展は目覚ましい。最近は景気の良い話題でもちきりである。曰く、クアラルンプールーシンガポール間の高速鉄道建設計画、KLCCへのペトロナス・ツインタワーを超える超高層ビル建設計画の発表、ペナン島ーバターワース第三大橋架橋と話題にいとまがない。
 シンガポールにいたっては、2014年の1人当たりGDPは54,000米ドルで日本の36,000米ドルを上回っている。逆転された年は記憶から消えるほどで、今更キャッチアップは困難である。おかげでシンガポールの物価高は相当で、40年に及ぶ朋友が何人もいるが、ここ6年行ったこともないし、行く気がしない。
 これは一種のやっかみであろう。この如何ともしがたいGDPの開き、何がそうさせたのか?この危機感をもつのが安倍さんである。
 話が反れた。このような光の影が、ロヒンギャ族の人身売買と難民騒ぎである。下は昨日(2015年5月16日)のNEW STRAITS TIMES紙である。'We do not and will not to lerate human trafficking'・・・”我々は人身売買を容認しない”とのタイトルである。
 5月12日、マレーシア・タイ国境に近いランカウイ島の警察は、ミャンマーのイスラム教徒である少数民族のロヒンギャ族とバングラディシュからの難民1,000人以上が漂着したと発表。インドネシアではスマトラ島のアチェ沖合で5月10日、漂流していたロヒンギャとバングラディシュ人600人が救助された。
 写真の新聞には、5月15日アチェの漁民が難民船3隻を救助し、タイ海軍は領内の島で100人を発見とある。
 それを受け新聞1面には、マレーシアはこの問題を解決するため、ミャンマー、タイ、インドネシアとの会議に臨む。具体的には9月の第10回ASEAN閣僚会議で、人身売買や地域行動計画に関する条約を採択したいとしている。


 ロヒンギャはバングラディシュ東部とミャンマー西部の旧アラカンに居住するイスラム教徒である。現在、仏教徒であるアラカン人とロヒンギャとの衝突が続く。ミャンマー政府も圧力を強めており、多数のロヒンギャが身を売ってでも難民化している。
 これに対し、アウンサンスーチーは知らない存じないとの立場で、そのダブルスタンダード振りにたいし、当該ブロガーは怒りを禁じ得ない。何をしているのか!

 我々、日本は当件に対し、傍観者で良いのか?日本に居ればロヒンギャの難民騒ぎなど眼中にないが、ここマレーシアでは社会問題になっている。





最近(2015/1-2015/4)見たサンカンペーン鉄絵文様・その2

2015-05-13 09:26:17 | サンカンペーン陶磁

 前回に引続き、バンコクで見た文様とインターネット・オークション、更には昨年(2014年)10月にチェンマイで見て、当該ブログに掲載していなかった文様を紹介する。

(バンコク国立博物館)

 この手の水草を咥える魚文には後絵の盤が多く、出会った時には慎重な観察が必要である。

(インターネット・オークション)

 比較的幅広の円圏が二重に描かれ、見込み中央に日輪を配して魚文が描かれている。魚文は簡略化され、尾鰭も腹鰭もない一般的な魚文である。

(Shaw Collection)

 図上側の魚文は幅広で魚高が高い。サンカンペーン以外の北部窯では幅広の魚文をみるが、サンカンペーンでは珍しい。

(バンコク大学東南アジア陶磁博物館)

 

(インターネット・オークション)

 上の2点は簡略された魚文で、サンカンペーンでは一般的に見る魚文である。


和食「柚」

2015-05-10 11:29:48 | グルメ
 日本語フリー情報誌に記事が掲載されているので、一度行ってみようと思っていた。場所はツインタワーに隣接している「スリヤKLCC」の伊勢丹や紀伊國屋サイド。

 その両店には再々行くのだが、「柚」の目鼻先に行っても入らなかった。今回、目的を「柚」に絞り行ってみた。


 「柚」から見上げると、ツインタワーが見える。レストランの構えは写真のとおりである。日本語情報誌によると、それなりの味でお得感満載とある。

 オーダーしたのは、サーモンの照焼き定食で32RM(約1,000円)である。やはりご飯の味が今一歩である。しかし、件のプリンスホテル「槐樹」より、よっぽどましである。1,000円という値段からすれば、それなりにOKかもしれない。

 当地の日本食レストランは、外れ通しである。中でもましなのは、アンパンパークのGホテル内の「楽膳」である。これについては、別途紹介してみたい。
 これまでバンコク、クアラルンプールと渡り歩いてきたが、流石であったのは、ホテル・オークラ・プレステージ・バンコクの「山里」であった。価格はそれなりだが、それに反しない味と盛付け、店内の雰囲気、サービスの質何れも名に恥じない内容であった。




サンカンペーン・盤の装飾技法#1

2015-05-07 11:42:13 | サンカンペーン陶磁

<印花魚文の装飾技法>

 印花魚文盤の装飾技法としての器胎成形は、以下の2点が特徴として挙げられる。
  ○鍔縁
  ○カベットの鎬文

 このうち鍔縁は大別して、以下の2種類がある。
  1)口縁が立ち上がる、段付き縁・・・厳密には鍔縁と呼べないであろう
  2)口縁が横に開く鍔縁・・・圧倒的にこの手が多い

 次にカベットの鎬ぎ形成技法としては
  ① L字型と考えられる鉋を上から下へ運び、片切りで鎬を形成する方法
  ② 丸みを持つ刃物を上下に彫り込み、鎬を形成する方法
 ・・・の2種類が存在する。

 また釉薬の発色は
  A 光沢のある褐色
  B 光沢のない褐色
  C 暗緑灰色
  D 飴色
 ・・・の4種類が知られている。

 これら1)、2)、①、②、A、B、C、Dの組み合わせと、印花双魚、三魚、四魚各文の組み合わせにより、実に多くの装飾文様が存在する。以下、代表的な技法事例を紹介する。

<褐釉印花四魚文盤・東南アジア陶磁博物館>
 技法の組み合わせ:1)-①ーA

 釉薬表面に油を弾いたような斑紋が見られるが、これはサンカンペーンの一つの特徴である。
 この鎬をどのように形成したのか? 九州の小鹿田焼のように、 飛び鉋の技法ともみえるが、鎬形状の規則性が薄く、掘り込みの深さもそれなりにあり、やはりL字型の刃物(鉋)で上から下へ片切りで、彫り込んだものと思われる。
 鍔縁と呼べないような、立ち上がりをもつ段付き口縁の印花魚文盤や鉢は数が少ない。尚、四魚文はサンカンペーンでは極希少である。

<褐釉印花双魚文盤・東南アジア陶磁博物館>
 技法の組み合わせ:2)-②ーA

 丸彫刻刀のような道具で、カベットを縦に削りとった鎬文は比較的少ない。

<褐釉印花双魚文盤・清邁堂コレクション>
 技法の組み合わせ:2)-②ーB


 前者に比較し幅の狭い刃物で、カベットを縦に削り取った鎬文で、釉薬に光沢はなく、我が国で云う伊羅保釉に似た発色である。

<青磁印花双魚文盤・清邁堂コレクション>
 技法の組み合わせ:2)-②ーC


 青磁と表現したが、翠色の発色ではなく、暗い緑灰色の発色でサンカンペーンでは希少である。魚文の形や釉の発色から、パヤオとの類似性を思わせないでもない。

<褐釉印花双魚文盤・清邁堂コレクション>
 技法の組み合わせ:2)-②ーD


 褐釉ではあるが、その発色は飴色でサンカンペーンとしては、ポピュラーな盤である。

 以上、5つの事例を紹介した。一見単調に思える印花魚文盤ではあるが、実に多様な装飾技法が、駆使されていることを感じることができる。いずれ、鉄絵文盤にみる装飾技法を紹介してみたい。