真佐美 ジュン

昭和40年代、手塚治虫先生との思い出「http://mcsammy.fc2web.com」の制作メモ&「日々の日誌」

ジャングル大帝 主題歌騒動記2

2006年09月04日 16時07分11秒 | 虫プロジャングル大帝
三洋電機側としては、
 「ジャングル大帝」を提供するセールスポイントに社運をかけているのだという。この「ジャングル大帝」には大変力をいれ、どうしても成功させたい。」
また
たしかに「ジャングル大帝」の作品は良い作品であるが、大衆受けにはイマイチ自信がもてない。ドラマなどのテーマ曲は番組をヒットさせる大きな力を持っている、確かに「ジャングル大帝」のオープニングは、玄人受けするであろうが、子供に受け入れられるかと言うと、疑問なのである。」

「三洋電機としては、そのためCMの一枠を使ってヒットする可能性のある曲を作りオープニングをフォローする事にした、
「ジャングル大帝」をヒットさせるため、こちらの誠意でやっていることなので理解して欲しい。」
と伝えてきた。

「理解できない」
と暎一さんは答えた。
「そんなに「ジャングル大帝」を信用できないんなら、スポンサーを降りたらいいんだ」
あまりの剣幕に穴見さんは
「そんなこといったら、本当におりてしまうよ」
と言ったそうだが、それに対して暎一さんは
「おもしろいですね、おりてもらってくださいよ、自分の提供する作品を信用できないようなところに、スポンサーになってもらいたくないですから」
と答えたと述べている。
 三洋電機としては、最初のコマーシャル枠を潰して、一流の作曲家に頼んで、曲を作ってもらった、最後に、サンヨーとコマーシャルを入れたが、あくまで、良かれとおもってした事、まさか、提供者にクレームが着くなんて思っても見なかった。

片方は誠意で、もう片方は制作者として、穴見さんは両方の言い分が痛いほどわかるので、板ばさみになって困惑してしまった。
「暎一つぁん もう一度三洋電機側と交渉してみよう」
と言うのが、精一杯であった。

暎一さんたちジャングル班の主だったスタッフが消えた。放送日まであと4日。
コメント
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