真佐美 ジュン

昭和40年代、手塚治虫先生との思い出「http://mcsammy.fc2web.com」の制作メモ&「日々の日誌」

展覧会の絵 オーケストラが先でした

2006年09月28日 16時53分14秒 | 虫プロ展覧会の絵
まず、音楽が先に必要であった。そこで、手塚先生は、虫プロで一番音楽センスのある、音響の田代 敦巳さんに音響監督をまかせられた。
手塚先生の妹さんが嫁いだ旦那さんが東京交響楽団の方であったので、そのつてで、東京交響楽団の指揮者 秋山 和慶氏にオーケストラの演奏をお願いすることができた。
 田代さんは、手塚先生とイメージを暇を見ては打ち合わせをして、(こんな時田代さんは何時間でも辛抱強く手塚先生の手があくのをお待ちになっていた、そして先生の意を汲みいつも先生のイメージより良いものに仕上てきて、先生の絶大な信用を得ていました)
オーケストラの演奏を録音したものを先に、家庭用のテープレコーダーにダビングして、楽譜から、タイムシートに、タイミングを書き写し、タイミングシートを演出家や作画に渡しテープを聞かせました。 作画はそのタイミングシートにあわせて作画すれば、動きのタイミングが合うのでした。
田代 敦巳さんは、その作業は、大変な作業であるにも関わらず、ほとんど一人でなされたのには驚きました。そばで見ていて、そのタイミングシートに変える技術?を盗ませていただき、のちの「やさしいライオン」の時には、それを、役立たせることができました。

「展覧会の絵」は大きく分けると三つのヴァージョンがあります。

芸術際や劇場公開した、最初の作品。これはエンディングの部分が実写のオーケストラ演奏になっております。

二つ目は エンディングの部分をアニメに変えたもの。

三つ目が 富田さんが編曲したものです。

ビデオは パイオニアから発売されているもので「手塚治虫アニメワールド・ベストセレクション2)です
 何か特典が入っていて、三つのバージョンの解説でもあると勝手に解釈して、わざわざ注文して購入しましたが、見事期待を裏切られました。  富田さんのもので,何の解説もありませんでした。値段も3500円と買ってみると高いものでした。(ある街角の物語も買ったので)

最近杉並アニメーションミュージアム
http://www.sam.or.jp/index.php
へ行きましたが、そこの 視聴覚室ではライブラリーの映像を見ることが出来ました。
そこで見せていただいた 手塚治虫実験作品のDVDは内容的にも値段的にも良いと思いました。「展覧会の絵」のエンディングの実写版も入っていました。

収録作品は(本編157分)
01. ある街角の物語 (1962年/38分)
02. おす (1962年/3分)
03. めもりい (1964年/6分)
04. 人魚 (1964年/8分)
05. しずく (1965年/4分)
06. 展覧会の絵 (1966年/39分)
07. 創世記 (1968年/4分)
08. ジャンピング (1984年/6分)
09. おんぼろフィルム (1985年/6分)
10. プッシュ (1987年/4分)
11. 村正 (1987年/9分)
12. 森の伝説 (1987年/30分)
13. 自画像 (1988年/13秒)
()内は(制作年/収録時間)
となっておりました。値段的にも内容もこちらのほうが良かったですよね(¥6000以内で買えます)
コメント (3)
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