毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

17ページ 6行目 42

2013-01-19 23:00:00 | 

 

9日・19日・29日と、9のつく日にやっています。

今回は脚の故障でほとんど家に引きこもっていたので、食う寝る読むの毎日が三本立て。

 

いつものように、17ページの6行目をアタマから書き写しているので、

文の途中からだったり、意味不明だったり。

運のいいのもありますが。

 

 

 なんらかの事情/岸本佐知子

 私はいろんなものの運がない。

 

 

 

 香港の甘い豆腐/大島真寿美


「なによ、それは」

 

 

 

 東京日記2 ほかに踊りを知らない。/川上弘美

ょうちのすけ」とつぶやく。もう片方のこどもも、つづけて、こだまのよう

 

 

 

 旅の理不尽 アジア悶絶篇/宮田珠己

とか起こるかもしれん、と内心喜んだ。

 

 

 

 猫を抱いて象と泳ぐ/小川洋子

を持った少年は、一日中数えきれないほど何回もそれを開け閉めし、表から裏から撫で回し、一

 

 

 

 思い出トランプ/向田邦子

 二十年前と同じ笑い顔だった。指でつまんだような小さな鼻は、笑うと上を向いた。そ

 

 

 

 セカンドウィンド 1 /川西蘭

ろう。二人が短い間隔で前後を入れ換えるので二重映しになった幻影を見ているよう

 

 

 

 雑文集/村上春樹

 

 

 

 ガーゴイル 転生する炎の愛 /アンドリュー・デイビッドソン

間に合わない救急車が到着するのを待った。救急隊員が祖母を担ぎ上げたとき、祖母のぽっちゃりと

 

 

さてと。

岸本さんと川上さんは、これはエッセイなのか?境目不明な妄想と現実。

三浦しをんさんの妄想とはまたタイプが違う。

にしても、川上さんはある意味すごい。どう受け止めていいのやら。でも、好きだ(笑)。

タイトルだけ見ると、「ほかに踊りを知らない」なんてなんだか意味深、アンニュイ、

「ダンスはうまく踊れない/井上陽水」がアタマの中で鳴り始めるけど、実は電話の前でアレですから。

どこがアンニュイ。さすがにたまげました。

 

東京、香港、アジアとたまたま重なった。

ピエタに続き大島さん2冊目。

ふと手に取って立ち読みしたら、最初の頁でその気になった。

 

 私には父親がいなかった。
 生まれてからずっといなかった。
 その頃の私は、なんとなく、うまくいかない諸々はすべてそのせいなんじゃない
かと思っていた。人付き合いがへたなのも、自分に自信がないのも、頭が悪いのも、
溌剌としていないのも、夢がないのも、全部そのせい。

 

これは17歳の主人公のつぶやきだけど、この歳になっても「なにかのせい」にしたがるわ(笑)。

 

小川さんはこれが2冊目、3冊目は既に買ってある。

今まで手に取らなくて損をしていたなと。ちょっと読み続けてみたい作家さんです。

 

「大根の月」を読み直したくて、ついつい1冊すべて再読。

13話だから思い出トランプなのか、まぁそれはいいとして、

おそらく最初に読んでから20年近く経っていると思う。

まるっきり忘れている(かすりもせず覚えてない)話もあるけど、

ほとんどが読み始めると「あぁ、あったあった、この話」と一人頷く。

同性にしろ異性にしろ、いやだなと感じる質があうのか、古い本なのに共感。

このオトコはいやよね、こういうオンナはいやよね。

20年前もこう思って読んでたのかな。

余談ですが、向田さんの料理の本(記憶があいまいだけど小説ではなくレシピだったと)で、

若芽を炒めてつくる一品があって、よし、まかせろとマネをして作ったら、油がはねてはねてパニック。

なんて本だったんでしょう?探して再読再チャレンジでしょか。

 

やっとやっと、セカンドウィンド。

えっ?げっ!なにこれ、ここで終わってしまうのかい?

最後の終わり方が、これひどいのよ。

それはないでしょ、というわけで、セカンドウィンド 2をすぐに読み始めたのですが、

えっ?げっ!なにこれ、この始まりは何なんだ?と混乱しております。

『金剛ヶ峰自転車ロードレース大会』の結果はレースはどこへいったんだ?わからん。いつか、これから出てくるのか。

にしても中学生で『善処します』には驚いた。教わったな。これから使おう、善処します。

 

村上さんはジンクス通り17ページは「序文・解説など」の扉絵でした。

2009年2月ヴェルサレム賞・受賞のあいさつの「壁と卵」を全文読みたかったので。

でもどうして私は村上氏の小説読めないのかなぁ。

小説以外ならすこんすこんと読めるんだけど。

で、すごいなと思ったのが285ページ最後のほうにある文章。

前の部分は省略してしまいましたが。

 

 ところが『グレート・ギャッツビー』と『夜はやさし』という二冊の長編小説には、もちろん僕
の場合にはということだが、ぶれというものがまったくない。北極星みたいなもので、こちらがど
れだけ動いたところで、位置関係はちっとも変わらないのだ。空を見上げると、それらの作品はい
つも同じ場所にきちんと明るく輝いている。

 

言葉はみんなのものだけど、以後誰かが『北極星みたいなもので…』なんて書くと、

一発でそれってあれ?ってなっちゃう。マネするのは簡単だけど、言葉を引き出してくることは容易くない。

難しい言葉なんてひとつも使ってないのに、言いたいことがすとんと伝わる。

小説もこうなんでしょか。ノルウェイの森挫折組であります。

 

 あぁ、長い。

 

 ガーゴイルは、中に挟まれてる個々の話はなかなかだったけど、それが全体を通してとなると、

神とか教会とか地獄とか、はたまた中世から700年もの歳月、結構ギブでした。

 

実はこのほかにももう一冊読んでるというか、まぁあるんだけど、これは次回だな。

パソコンに向かっている時間の割には中身のない17ページ6行目42回目でした。