
♪ジョルジュ・ビゼー (Georges Bizet 1838~1875)
ぼくは、いわゆる「クラシック」と言われる音楽については知識はあまりありません。
それでも好きな曲はたくさんあるし、少しだけ知っているメロディの断片が有名な曲の一節であることが解ったり、テレビ番組やCMで知っている曲が取り上げられたりすると、親近感を覚えたりするものです。
「たけしのTVタックル」という番組がありますよね。
この番組の冒頭で、シンバルが印象的に使われている軽快な曲が流れます。
ご存知の方も多いでしょうが、この曲がビゼーの「カルメン」組曲第1番・前奏曲です。小学校の音楽の時間に聴いた方も多いんじゃないでしょうか?
歌劇「カルメン」より
ジョルジュ・ビゼーは、「カルメン」「アルルの女」「真珠取り」など数多くの名曲を残した19世紀フランスの作曲家です。
ビゼーの作品の中でぼくが大好きなのは、ハープとフルートが非常に美しい「アルルの女」組曲第2番・メヌエット です。
話を「カルメン」に戻しましょう。
この物語の原作はメリメです。革新的なオペラを創ろうとしたビゼーは、「カルメン」を取り上げようとしましたが、ビゼーにオペラの新作を発注したフランスのオペラ劇場支配人ルーヴァンは大反対したそうです。
ルーヴァンの劇場では家族そろって楽しめる出し物が売り物なんですが、「カルメン」には、殺人の場面や密輸入者などの反社会的材料がたくさん登場するではないかケシカラン、というのがその理由なんですね。
そういうわけで、ビゼーは物語にかなり脚色を施し、その結果なんとか上演にこぎつけました。
マリア・カラス「カルメン」
もともとオペラというものは、ハッピー・エンドで華麗なものでした。しかし、薄汚れたタバコ工場の女工(カルメン)が現れたり、女工同士が喧嘩をおっぱじめたり、密輸入者の集団が出てきたりするこの物語に聴衆は拒否反応をおこし、幕が進むごとに客席の空気は非常に冷たいものになっていったそうです。つまり、初演は失敗に終わったんです。
しかし、チャイコフスキーはこの作品を絶賛しました。そして、上演回数を重ねるにつれ人気は上昇していった、といいます。
「カルメン」の中には、先に紹介した「前奏曲」のほか、「ハバネラ」「ジプシーの踊り」「闘牛士の歌」など、馴染みのある名曲がたくさん出てきます。とくに「ハバネラ」など、浅草オペラ全盛期には牛乳配達の小僧さんまで知っていた、と言われるほど広まっていたようです。(大ヒットしたアート・ブレイキーの『モーニン』は、蕎麦屋の出前持ちまでがそのメロディを鼻歌で歌っていた、という話が思い出されますね)
さて、名曲の背景にはさまざまなドラマがあるもので、ヘタな小説を読むより面白い話がたくさん残っていたりするんですね。
この「カルメン」にも、有名な逸話があります。それは、この歌劇と数字の『3』にまつわる不思議な話です。クラシックに詳しい方なら、おそらくご存知だと思います。
歌劇「カルメン」より
まず、初演が1875年3月3日。
ビゼーが37歳の若さで急逝したのは、初演からちょうど3ヶ月目の6月3日。この夜は、「カルメン」の33回目の公演が行われていました。
第3幕にカルメンがカード占いをする場面がありますが、その夜カルメン役を演じていたガッリ・マリーは、何度やっても実際に死の卦が出てしまうので、不吉な予感に襲われたといいます。そして、ちょうどその頃、ビゼーは生死の境をさまよっていたのだそうです・・・
カラヤン指揮ウィーン交響楽団 「カルメン」
カルメンとったら道路で運転してもええのん?
アホな子やねえそれはカリメン
小学校でビゼーの曲に接する機会のあった人って多いんですね。やっぱり親しみやすいんでしょうねえ
四季(とくに「冬」)も惑星(とくに「木星」)もとても大好きです!CD持ってるんですよ~
小学生で市民音楽祭に出た時に演奏したのが
「カルメン」「アルルの女」でした。
クラブには入っていなかったんだけど
人数が足りないからと・・・
楽器は何も出来ないので、
オルガンとアコーディオンを演奏したはず
懐かしいです。
相変わらず詳しいことは何も知らないので
勉強になりましたm(_ _)m
他にクラッシクで好きなのは
ヴィバルディー「四季」、?「惑星」かな!
へえ~、ほんとに偶然ですね
>宝石箱
この表現とってもよくわかります。
メヌエットのメロディ、大好きなので、アレンジしてステージで使おうと思ってるんですが、思い入れが強いせいか、自分の力不足なのか、どう編曲しても納得ゆくものができません。
偶然ですね。きのうFMで小沢征爾の「アルルの女」を聞いたところです。
私は小学校のとき器楽クラブというのに属していて、コンクールで演奏したのが「アルルの女」の間奏曲。妹の学年はメヌエットを演奏しました。うちの家族にとって「アルルの女」は本当に大事な思い出の曲です。小曲だけどそれぞれの曲が美しく、小さな宝石箱みたいです。