キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

安芸の宮島

2019-11-21 10:10:14 | 歴史
       

          11月初旬、快晴の厳島神社。日本三景の一つで、平清盛が信仰

          したことは、ご存じの通り。

       

          社殿の朱塗りの柱の美しいこと! 

       

       

       

          御祭神は宗像三女神で、そのうちの市杵島姫命(いちきしまひめ

          みこと)から厳島という名前になったとか。

       

       

       

          残念ながら、一番フォトジェニックな海中の大鳥居は修理中で見

          ることができなかったものの、朝訪れた時は社殿の下が砂浜だっ

          たのに、背後の弥山に登り、下りてきた数時間後には、潮が満ち

          社殿が海に浮かんでいるように見えたのが、圧巻でした。

       

          弥山からの眺め。

       

       

       

          秋うらら、いかにも行楽日よりの一日でした。奈良公園の鹿より
       
          一まわり小ぶりな鹿たち。仲良しこよし。

       

          帰りに、名物アナゴめしを食べました。     
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒロシマ

2019-11-20 14:12:28 | 歴史
         

         一度は訪れたいと思っていた広島の原爆ドームへ行きました。

         

         爆心地から200メートルの距離にあった広島県産業奨励館の被爆後

         そのままのこの建物は、原爆の悲惨さを忘れない様にと残された

         「負の遺産」です。

         

         

         原爆ドームと、その向こうに原爆投下の目標になったという相生橋が見えま

         す。あの時世にも悲惨な光景を目にした川は、今は静かに澄み渡っています。

         

         広島平和記念公園の慰霊碑と

         

         被ばく後遺症の白血病でなくなった佐々木偵子さんをモデルにした

         原爆の子の像。「平和」と名の付く公園にある資料館の中の展示の

         ものすごさ、悲しさは言葉に表せないものがあります。
         
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高野山

2019-10-03 11:46:45 | 歴史
            

            弘法大師空海が開いた高野山金剛峯寺は、言わずと知れた真言密教の

            大本山です。明治の初めまで女人禁制でしたが、今は誰でも入れます。

            

            山全体が広大な境内ですが、車で行くとまず、高野山一山の総門である

            巨大な赤い大門に到着します。そこから檀上伽藍・金剛峯寺の区域、奥

            の院・弘法大師の御廟と長く奥深い一体を総称した呼び名が高野山です。

            

            

            

            壇上伽藍エリアには根本大堂などたくさんの建物があります。

            国宝の不動堂が美しい。

            

            

            金剛峯寺は元々は清巌寺ともう一つのお寺を合体して成り立った

            お寺だそうで、ちょっとお城を思わせる作りで、一瞬真言密教の

            霊域にいるのを忘れそうになります。襖絵なども見ごたえがあり

            ます。廊下も鴬張りで、キュッキュッと鳴ります、豊臣秀吉の命

            で切腹させられた秀次の自刃の間などというのもあります。

               

            ところが、そこからさらに奥の院の方へ進んでいくと、静寂荘厳
     
            な世界です。行きつくところが弘法大師の御廟ですが、そこに至

            る杉の巨木が林立する鬱蒼とした参道に多くの戦国武将や有名人

            の御墓があります。法然上人や織田信長も仇の明智光秀も、千姫

            に、信玄、謙信、三成、敵味方にかかわりなく。弘法さまの懐の

            深さですね。

           

           

           傍らに咲く秋海棠の淡い紅色がなぜか胸にしみました。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

粉河寺

2019-09-30 10:33:48 | 歴史
            

            西国三十三か所というのは、近畿地方一円を巡る札所ですが、和歌山の那智山

            青岸渡寺が第一番、二番が紀三井寺、三番がこの粉河寺です。

            

            

            

            

            風格のある大寺です。創建は770年、古いですね。本尊は千手観音さまですが、

            これは絶対の秘仏だそう。一度も誰にも見られたことがない。本尊が秘仏の場

            合、お前立という代わりの仏像が置かれるのですが、ここではそれも秘仏。ど

            う言うことと思ってしまいますが、人の目に絶対に触れないというところに、

            価値があるのでしょうか?

            

            

            小さな堀のような流れに沿って立つきれいなお寺です。大寺なのに、巡礼

            の旅で訪れる人々の心を癒してくれるような優しい雰囲気があるお寺です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

和歌山城

2019-09-29 14:13:27 | 歴史
      

      彼岸花の名の通りお彼岸になると田んぼの畔を赤く染める曼殊沙華。

      今年も燃え立つように咲いています。

      

      和歌山城の石垣の上にも咲いていました。

      

      

      

      和歌山城は豊臣秀吉が弟秀長に命じて築城させたのが最初で、その後

      何代か城主が代わり、江戸時代になって徳川御三家の一つ紀伊徳川家

      の居城になりました。そんな名城なのに、明治時代に廃城になり、空

      襲で焼けたりして受難続きだったけれど、1957年、天守閣が鉄筋コン

      クリートで再建されたとのこと。なかなかの歴史を持つお城ですが、

      その時代時代に築かれた石垣は健在で、紅葉で有名な庭園も美しく整

      備され、人々の努力のたまものでしょうか、コンクリート製になった

      とは言え、今も美しいお城の姿を保っています。

      

      西城八十、中山晋平コンビの「まりと殿様」という童謡があります。

      それにちなんで二時間ごとに、「まりと殿様」のかわいいメロディ

      ーのチャイムが鳴らされます。電灯も紀州手毬の形なのが可愛い。

      

      和歌山市の中心から少し南に行くと、万葉集にも読まれた和歌の浦

      という名勝があります。その地の昔紀州藩の海の監視場所であった

      という番所公園に行きました。噂にたがわず良い景色です。もっと

      も入園料が高く、あまりお勧めではないかも。公園に入らなくても

      良い景色は見られますから。

      

      でもわが敬愛する犬養孝先生の筆になる万葉集の歌碑に出会って満足。

       紀の国の狭日鹿の浦に出で見れば海人の燈火波の間ゆ見ゆ 藤原卿 

      

      近くに西国三十三か所第二番札所紀三井寺があります。紀州の三つの井戸

      のあるお寺で、紀三井寺というそうです。770年開基の古刹で、霊験あら

      たかな雰囲気が漂います。桜の名所でもありますが、芭蕉は見損ねたよう。
  
        見あぐれば桜しまふて紀三井寺    芭蕉
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

善通寺

2019-07-19 10:30:15 | 歴史
         

          香川県では、どこへ行っても比較的低い、ぽこんとお椀を伏せた

          ような山に出会います。本州のアルプス山脈などの急峻な山の連

          なりに比べると、かわいらしく、見ていると何だかほのぼのとし

          た気持ちになります。

          この善通寺は、山号を五岳山といい、ぽこんとした五つの山の麓

          にあります。

         

          四国八十八か所の七十五番のお寺ですが。弘法大師誕生の寺で、

          創建したのが大師のお父さんである地方豪族佐伯善通であると

          いうことからも、並の寺ではない由緒の大寺です。お寺の所在

          する市の名前からして、善通寺市なんです。

          

         

         

         

           

          高野山、東寺とともに弘法大師三大霊場だそうです。堅牢な感じの、

          黒々と屹立する五重塔が印象的です。

               
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊予松山、お決まりの観光コースですが

2019-07-14 10:15:08 | 歴史
       

       四国旅行三日目、愛媛県松山市に行きました。松山城と道後温泉。

       普通過ぎる観光コースですが、やっぱり外せない二か所。道後温

       泉近くの正岡子規記念館にも行きましたが。

       

       日本の城ランキング三位に入った広大な山城です。山城と言えば

       登るのが大変。ところがここは安心。リフトorロープウエイで上

       まで行けます。到着すると初代藩主を模したユルキャラ「よしあ

       きくん」がお出迎えしてくれます。これがなかなかかわいい。こ

       の加藤嘉明さん、心配性の殿様だったようですが、それだけに、

       築城にあたっては、用意周到。城のあちこちに創意工夫がなされ

       ているそうです。

       

       

       

       その上、ボランティアのおじさん(七十五歳、元気!)が懇切丁寧

       に案内してくれました。井戸の作られ方、石垣の積み方、外壁が茶

       色い訳等等。そういう仕組みに興味のある夫が色々質問するので、

       ますます熱が入って でも、地元のお城を愛する気持ち、よく伝

       わってきました。石垣の草取りをしている人がいました。まるでロッ

       ククライミングしながらの作業のようで、見ていてもスリリング。

       

       リフトでお城から降りて、道後温泉へ行きました。本館の周囲はいか

       にも昔ながらの温泉町の感じ。

       

       これは椿の湯。赤い椿の花のモニュメントが目を引きます。別館の飛

       飛鳥時代をイメージした飛鳥乃湯と言うのも新しくできています。聖

       徳太子や斉明天皇も行幸したという古い古い温泉ですものね。

       

       本館は千と千尋の湯屋のモデルにもなったというだけに、さすがの佇

       まい。二階は工事中ですが、一階のお湯に入ることはできました。浴

       室はそう広くもなく古く鄙びた感じ。「ぼっちゃん、およぐべからず」

       の掛札で「ああ、ここは道後温泉」と気づきます。夏目先生のおかげ。

       

       柿色のTシャツのおばちゃんたちがかいがいしくお世話をしてくれます。

       

       正面の柿色の鳥は、手塚治虫の「火の鳥」だそう。本館の保存改修中

       「道後reborn」と銘打って、建物正面がライトアップされているそう

       です。「火の鳥:道後温泉編」というアニメーションも作られたとか。

       松山は予想以上に活気があふれた町でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

金毘羅さんから白鳥神社へ--四国に残る古代のロマン

2019-07-12 14:43:07 | 歴史
         

         金刀毘羅宮あるいは琴平宮は、親しみを込め金毘羅さんと呼ばれます。

         「こんぴらふねふね、、」というお座敷遊び歌が良く知られています。

         江戸時代は金毘羅参りは、お伊勢参りに次いで人気だったそうです。

         海上交通の神様です。1368段もあると聞く階段は、はなからパスの不

         信心者です。石清水八幡宮の下までしか行かなかった仁和寺の法師を

         笑えませんね。神仏習合や分離に翻弄された金毘羅さんですが、今の

         主祭神は大物主命と崇徳天皇と言う異例の組み合わせ。長い複雑な歴

         史を持つ神社です。

         

         それだけに参道や街が、古くからの伝統に育まれた独特の雰囲気を

         持っていて、古き良き日本の面影があちこちに垣間見られます。こ

         の讃岐らしいうどん屋さんも良い味(お店もうどんも)でした。

         

         昔ながらに籠に揺られて階段を上ることもできます。でもこれ、

         歩くより辛そう。

         

         

         かわいらしい琴電琴平駅に停まっている「ことでん」のかわいい電車。

         

         金毘羅さんからの帰りに、宿泊地の近くに有名な松原があるというの

         で寄ってみました。昔は白砂青松の松原と言われたらしいのですが、

         今はそこそこ。その代わり白鳥(しろとり)神社という素敵な神社に出

         会いました。

         

         

         門の両側の普通仁王様の像がある所に白い大きな鳥が鎮座されています。

         これには古くからの言い伝えがあります。大和へ帰る途中の日本武尊は

         伊勢の能褒野で亡くなります。その魂が白い鳥となって讃岐のこの地に

         飛んできたので、白鳥神社として祀ったというものです。讃岐に流され

         金毘羅さんに祀られている崇徳天皇と言い、日本武尊と言い、讃岐の地

         で古代に想いを馳せるとは、思いがけないことでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なつよ、令和元年の夏を乗りきれ

2019-06-07 11:00:48 | 歴史
        

         NHKの朝ドラ風のタイトルにしてみましたが、我が家のなっちゃんは

         この頃とみに衰えが見えます。夏にうちにやって来たので「なつ」と

         いう名前を付けたのですが本当に夏に弱い。毎年息も絶え絶えになり、

         彼女のためだけにエアコンを点ける始末です。

        

         今年はその上に老齢(多分14歳か15歳)が重なり、階段を上がる

         ことさえしなくなりました。それでもまだ、散歩に行くと、嬉し

         そうに飛び跳ねます。

           

          でも、私が花の写真を撮るときは、大人しくじっと待ってくれます。

          小花の薔薇がきれいです。

        

        

        

        

         季節は確実に夏に向かっています。夾竹桃や柘榴の花、凌霄花など

         夏の花が咲き始めました。

           

           

            立葵も今が盛りです。

          

          枇杷の実がたわわになっています。今日あたり梅雨入りのようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新緑の高鴨神社と柿本神社

2019-05-11 16:15:21 | 歴史
           

           奈良に帰るたびに、葛城古道の高鴨神社を訪れています。どの季節も

           それぞれに美しい古式ゆかしい神社ですが、本当の目的は、横にある

           神鴨そば(そば小舎)のおそばです。ところが残念、定休日でした!

           

           

           

           

           当地の鴨一族の氏神で、京都の上賀茂神社、下鴨神社など全国のカ

           モ神社の総本山かもと言われています。滴るような緑の美しい事!

           

           帰り道、近鉄新庄駅のすぐ横で柿本神社というのを見つけました。

           ほんとに小さな神社ですが、柿本人麻呂を祀った神社に間違いあ

           いません。このあたり一帯の地名も柿本です。彼の和歌の歌碑が

           ありました。

           

           柿本人麻呂を祀る神社は西日本の各地にあります。島根県益田市や

           兵庫県の明石、和歌山県にもあります。人丸神社とも呼ばれます。

           この万葉一の歌人は謎が多く、それだけ一層人々の想像をかきたて
         
           てきたのでしょうね。歌碑には

           「春柳葛城山に立つ雲の立ちても居ても妹をしぞ思ふ」(葛城山に
          
           立つ雲のように居ても立ってもあなたのことが思われる)とありま

           す。元の表記は「春柳 葛山 發雲 立座 妹思」だそうです。万

           葉集中一番短い表記。人麻呂が大和言葉を漢字で表現しようと苦労

           してあみだした「略体歌」と呼ばれるもので、初期万葉集に見られ

           るそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする