ストライプ―たいへん!しまもようになっちゃった | |
David Shannon,清水 奈緒子 | |
セーラー出版 |
カミラはリマ豆が好きなんです。でも食べません。他の子たちが
みんなリマ豆が嫌いだからです。今日は新学期の第一日目ですが、
どの服を着ていくか決まりません。そう、カミラは他の人に自分
がどう見えるか、どう思われるか、そればかり気にして、自分の
気持ちを押し殺しています。するとまあ大変、体がいろんな色の
しましまになってしまいました!それから状況はどんどん悪くな
りました。学校でアメリカ国旗の前に立つと、体が国旗の赤青白
三色になり、星まで現れました。「紫の水玉」、「チェック柄」、
みんなが言う通りの色や形に変わります。どんなお医者さんにも
原因がわかりません。でも最後に、リマ豆を持ったおばあさんが
やってきて、カミラは勇気を出して「リマ豆が食べたい!」と叫
び、口いっぱいにリマ豆をほおばります。するとカミラは元の体
に戻りました。
このお話の意味は、読み語りをしている小学六年生に割合とささ
るようです。多かれ少なかれどの子も、他の子と同じでいたいと
自分を押し殺すことがあるようです。その方が楽な場合が多いで
すからね。これはアメリカのお話ですが、日本の子どもたちは、
その度合いがもっと大きいかもしれません。
「もっと自由に自分を出していいんだよ」というメッセージを、
なかなか迫力のある絵と言葉で描いたおもしろい絵本です。
Little Blue and Little Yellow | |
Leo Lionni | |
Knopf Books for Young Readers |
いろいろな色と言えば、大好きな絵本にこの「little blue and
little yellow あおくんときいろちゃん」があります。あおくん
ときいろちゃんは仲良しです。ぎゅっとハグしあって、お家へ帰ると
あおくんのパパとママが言いました「そんなみどり色の子は、うちの
子じゃないよ」。きいろちゃんのパパとママも。でもね、わかったん
です。あおくんの家族ときいろちゃんの家族がハグし合うと、みんな
すてきなみどり色になるって。
これは上の「ストライプ」とは逆に、同化することで起こるすてきな
化学反応のお話です。黄色と青が混ざるときれいなみどりになるって、
すばらしいですよね。赤と青と緑を混ぜるとほとんどすべての色がで
きるという「光の三原則」です。全ての色を混ぜると白になるって不
思議ですね。このところアクリル画を始めたので、色々な色が載って
いるカラーチャートを眺めては、混ぜる色の割合を変えるとできるき
れいなグラデーションを楽しんでします。
これは習い始めて最初に描いた静物画。アネモネの花の色々な色
の美しさを表現したかったのですが?