キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

食欲の春

2012-03-30 09:11:40 | ペット
              

          暖かくなるとともに、食欲の出てきたなっちゃん、この間まで朝ごはんのド

          ッグフードをほとんど食べ残して、夕方まで見向きもしないこともあったの
   
          に、この頃は自分の分をさっさと食べ終えて、台所にやってくると、「あら

          私、それも食べたいわ」というような顔で、夫の食べている豆腐の味噌汁

          をじっと見つめます。

            

            どんどん近づいて、「ちょうだいな」の姿勢。

            

            もらえないと、悲しそうにうつむいて、同情を買います。

               

            ついには「人間って犬の気持ちなんか分からないのよね」と、

            前足を交差させ、達観モードに入ります。
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梅とマグノリア

2012-03-29 09:27:37 | 季節の花々
            

            時々行くスーパーマーケットの裏手にある梅林。隠れた梅の名所です。

            その名も『梅の木坂』という坂の途中にあります。

            

            紅色や桃色など濃い色の花が多く、枝垂れ梅もあり、華やかです。

            例年ならもうちらほら桜がほころび始める頃なのに、今年は今梅が満開。

            

            その上、木蓮も満開で、今年は梅と木蓮が同時に楽しめます。こんな
        
            年はあまりないかも知れません。白木蓮も、

            

                紫木蓮も満開です。

            

            木蓮も辛夷もMagnoliaマグノリアの仲間です。そのうちで花が一番大きい

            のがこの泰山木の花。まさにマグノリアの女王といった品格があります。

            泰山木は初夏に咲くので、まだ花を見ることはできませんが、公園など

            で案外よく見かける木です。アメリカ南部のミシシッピ州なんかの州花

            だそうです。          
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青空

2012-03-28 09:42:33 | 季節の花々
            

            知らなかったよ」 空がこんなに青いとは

            手をつないで歩いていって みんなであおいだ空

            ほんとに青い空      

                  岩谷時子作詩 野田暉行作曲 『空がこんなに青いとは』より

          白内障の手術をしました。まず左目。「年齢的には早すぎるね」なんて言われ

          て、それは老化が早いってこと?とあんまりいい気分ではなかったのですが、

          手術が早ければ早いほど後の回復が良いというので、決心しました。する

          とどうでしょう!手術していない右目で見ると、少し淀どんで緑がかって見

          える空が、左目で見ると青いんです!スカイブルー!東京にだって、空は

          ありますっていう感じの空色。

           

          開き始めた白木蓮の花も、青い青い空に映えて一段と美しく見えます。

          白濁したレンズの部分を取り除いて、人工レンズを入れました。ほんの

          10分ほどの手術です。もちろん日帰り。医学の進歩ってすごいですね。

          その恩恵に預かれる自分の境遇にも感謝。

          『わたしの青空』とう歌があります。"My Blue Heaven"。この場合のブ

          ルー・ヘブンはやすらぎの場所である我が家で待っていてくれる妻を指

          しています。You are my sunshineと同じような感じです。今の私にとっ

          てblue heavenは、きれいな青を取り戻させてくれた夫と娘でしょうか。 
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雨に咲く沈丁花

2012-03-24 09:46:10 | 季節の花々
            

            もう三月も下旬、学校が春休みに入り、近くの小さな公園から子ども

            たちの明るい声が響いてきます。その公園の片隅では、沈丁花の花

            が開き、よい香りが漂っています。沈香のようなよい香りがして、汀

            子(クローブ)のような花をつけるので、こう呼ばれるとか。名前から

            して日本的ですが、学名はdaphne odora(香りのよいダフネ)、ギリ

            シャ神話の、アポロンに言い寄られ、逃げたけれど、逃げきれなく

            なったところを月桂樹に変えられたという女神の名前です。ちょっ

            とイメージが合わないのですが。

             「降りしきる雨の吐息に 濡れて傾く沈丁花、、、」

            石川さゆりの『沈丁花』の歌い出しです。沈丁花には雨が似合います。

           

            可愛いクロッカスも咲いています。これもギリシャ神話に縁の花です。

            クロッカスという若者が羊飼いの娘に恋をしたけれど実らず、悲

            しみのあまり自殺し、哀れに思った花の女神フローラが、彼をクロ

            ッカスの花に変えてあげたのだと。ギリシャ神話って、人間が花や

            木や星に変えられる話が多いですね。

              日が射してもうクロッカスの咲く時分  高野素十

           

            梅と彼岸桜と椿の競演、春先の散歩は目の保養です。
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一升餅

2012-03-23 14:35:54 | 行事
            

            昨年、震災のすぐ後、何かと落ち着かない3月19日に生まれた

            孫娘がすくすく大きくなって、1歳になりました。うれしいことです。

            苺をいっぱい乗せたバースデーケーキを娘が作りました。


            

          将来食べ物に困らないようになどの願いを込めて、一升餅を背負わせ

          るのだそうで(自分の子どものときには、その行事はしたかどうか覚え

          ていないのですが)、彼女のママがホームベイカリーで作ってきた(とて

          も上手にできてる!)お餅を背負わせました。

               

          けっこう重いけれど、いやがりもせず背負っていましたが、ころんと後ろ

          に倒れました。転ばせ餅と言ってわざと転ばせる風習もあるそうです。

               

          電卓(そろばん代わり)、筆、工具、ペンなど並べて、手に取ったも

          ので、将来何になるかを占うという風習もあちこちであるようです。

          テレビのリモコンなど、ポチポチと押すボタンのついたものが好きだ

          から電卓を取るかと思ったら、ペンを取りました!将来は小説家!?
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図書館

2012-03-22 09:38:18 | 
おさがしの本は
門井 慶喜
光文社

      近頃は若い人の本離れが言われているし、電子書籍に移る人もいるようです。でも、

      私などそれこそ電話帳でもいいから文字を見ていないと落ち着かない方なので、図

      書館は必須です。この頃はオンラインで本を予約できる公共図書館は大助かりです。

      最近図書館なんか要らないという無用論と、究極の図書館とでも言うべきアメリカ

      の荷馬図書館員の絵本と、全く正反対の図書館に関する本を続けて読みました。

      『おさがしの本は』は、図書館なんか税金の無駄使いだ、市の財政逼迫の折り、一番

      に廃止すべき施設だと言う考えの図書館長(そんな人が図書館長だということ自体が

      矛盾ですが)の下、必死で図書館を守ろうとする図書館員のお話です。今の時代に、

      そんなことってあるのかしらと思いますが、予算を削ろうとすれば、直接役に立って

      いるのか、いないのか分からない文化施設からってことはありえますね。結局図

      書館は存続するのですが、それもいつどうなるやら分からないと言う不安な状態で

      話は終わっています。

ぼくのブック・ウーマン
デイビッド スモール,Heather Henson,David Small,藤原 宏之
さえら書房

      それに対して、この絵本は頼まれもしないのに、本をごっそりもってアメリカの僻地を

      馬で回った図書館員の話です。ルーズベルト大統領がニューディール政策の失業者

      対策として始めたという実話で、大抵が女性でブック・ウーマンとよばれていたとか。

      雨が降ろうが雪が降ろうが、どんな険しい山の中だろうが、荒野だろうが、定期的に

      無償で僻地の孤立した家々に本を届け続け、また回収し、新しい本を届けという作

      業をしたそうです。本なんか大嫌いだった男の子が、おせっかいなほどのブック・ウ

      ーマンの熱意に少しずつ読み始め、ついには本が大好きになります。学校にも通え

      ない僻地での唯一の教育手段だったわけです。今ではもちろん、車の移動図書館に

      なっていますが、やはりアメリカ中の遠隔 地をあちこち巡っているということです。

      『ぼくのブック・ウーマン』は、その様子がヘザー・ヘンソンのさっぱりした文章と、

      デービッド・スモールのひょうひょうとした絵で描かれた感動的な絵本です。

      国も違い、時代も社会制度も違うし、問題のとらえ方もちがうけれど、どちらの本も、

      人間が作った文字、しいては本というものに対する深い愛情が感じられる作品です。
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やっと春です

2012-03-20 15:53:40 | 季節
            

        磯の上に 生ふる馬酔木を 手折らめど 見すべき君が 在りと言はなくに
                                  万葉集 巻二・一六六 大伯皇女

       「手折った馬酔木を愛する弟に見せてあげたいと思うけれど、彼が生きている

       とは誰も言ってくれない」伊勢の斎宮であった大伯皇女が弟の大津皇子を偲んで

       で詠んだうちの一首です。容姿端麗、知識深く、謙虚で人望厚い理想の皇子さ

       まであったのに、政争に破れ自害させられます。いつの時代にもよくある話で

       す。母(この場合は後の持統天皇)が息子を帝位に就けたいばかりに邪魔者

       を排除する。理不尽ですが、歴史とはそういうものなのでしょう。でも、大津皇

       子が生き長らえておられたら、どんな立派な天皇になられたかと、大津皇子

       びいきの私は思わずにいられません。

       それはともかく今年も馬酔木の花の咲く季節になりました。お友達の庭に咲い

       ていたピンクのきれいな馬酔木です。馬が食べると足が萎えるので、こんな名

       がついたとか。昔から日本にある木で、万葉集にもよく出てくる植物だそうです。

             

             紅梅も、


             

          サクランボのなる西洋実桜も遅ればせながら、やっと満開になりました。
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詩と真実

2012-03-18 15:53:09 | 
             

       『詩と真実』という題名の本には先の『筑摩哲学の森の5』やその他数冊

       ありますが、本家本元の『詩と真実Dichtung und Wahrheit』はゲーテです。

       ゲーテの名前を知らない人はいないと思いますが、実際に読んでいる人

       はそういないのでは?かく言う私も、『若きヴェルテルのなやみ』や『ヘル

       マンとドロテーア』と言う好短編以外あまり読んでいません。ライトノベ

       ルのようにするする読めるというものではありませんからね。私はなん

       といっても独文出身ですから、『ファウスト』は、何度か挑戦し、中の『糸

       を紡ぐグレートヒェン』の詩は愛唱しています。

       グレートヒェンはマルガレーテの愛称形で、ファウスト一部のヒロイン、

       現実にもゲーテの初恋の人だったようです。マーガレットの花のような

       清楚で美しい少女だったのでしょうね。

詩と真実 (第1部) (岩波文庫)
山崎 章甫
岩波書店

       この『詩と真実』の中にグレートヒェンのエピソードが出てきます。ゲーテの

       自伝といってもよい読み物で、他の多少難解な作品に比べ、楽に、気持

       ちよく興味深く読めます。その中に、彼が幼い頃にあったリスボンの大地

       震のエピソードがあります。「異常な世界的大事変が生じて、私の心の平

       安は生まれて初めて根底からゆるがされた。1755年11月1日、リスボンに

       地震が起こって、、、。大地はふるえ、ゆらぎ、海はわきたち、、、、つい

       いいましがたまで平和に安らかに暮らしていた六万の人間が、一瞬のうち

       に死んだ、、、かくして自然はあらゆる方面からその限りない暴虐をふる

       ったのである」(山崎章甫訳 『詩と真実』一部 より)

       ゲーテはまだ幼く、実際に体験したわけでもないはずの地震ですが、その

       時こうであったと思われる状況、心理的な動揺を実に見事に描き出した文

       章です。一年前の東日本大震災と二重写しになりました。

             

       ゲーテの散文はちょっと手ごわいけれど、『野ばら』や『すみれ』などの詩

       はシューベルトのリートになっていたりして、多くの人が知っています。

         Roeslein,Roeslein,Roeslein,rot,  赤い赤い、小さい野ばら、

         Roeslein auf der Heiden.  荒れ野に咲く小さい野ばら
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2012-03-18 11:27:04 | 人生
           

           NHKの朝の連続テレビドラマ「カーネーション」で、ほっしゃん演じる

           岸和田の服飾業者北村と、主人公の糸子やその娘たちとのかけあい

           がとても面白くて、感心しながら見ていたのですが、今はもう北村

           も写真の中の人となっているので、そのしゃべりを聞けず、ドラマ

           を見ても少し物足りなく思っています。何が面白かったのかと考え

           てみると、彼のセリフの「間」なんですよね。絶妙!なんだかすごく

           面白いし、気持ちがいい。お笑いの間なのでしょうか?

           

           間は「ま」とも」「あいだ」とも読みますが、間が悪い、間が持たない、

           間違う、間延びする、間に合わせるなど、いろいろな熟語があります。

           話し方や音楽や、「絶妙の間」というのがあるようです。余裕があって

           余韻があるというか。英語だとinterval、space、periodなんかが「間」

           にあたるのでしょうが、日本語の「間」のような含蓄はない気がします。

ちくま哲学の森 5 詩と真実
鶴見 俊輔,森 毅,井上 ひさし,安野 光雅,池内 紀
筑摩書房
            
          ちくま哲学の森5の「詩と真実」というエッセイ集の中に武智鉄二の

          「間」という文章があります。主に三味線に関する音楽用語としての

          間について語っています。「時間(拍子)を、演劇的な第四次元空

          間と考えるならば、間は、さらにその先の、生理が精神の断面に食

          い込む瞬間であり、日本人だけが見つけ出した、第五次元の世界

          なのであった」何やら難しいですが、日本には独特の「間」の文化

          があるということでしょうか。ああ、なんだか間延びして、まどろっ

          こしいですね、この文章。
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なっちゃん、今度は伊豆への旅に出る

2012-03-15 15:36:10 | 旅行
             

             この間の房総ハングリー旅で多分こりごりのなっちゃんですが、

             犬の悲しさ、もう旅は嫌だとは口に出して言えません。せいぜい、

             車に乗せようとすると抵抗するぐらいしか。そんなわけで、今度

             は伊豆へやってきました。

                  

          ここは河津町大噴湯公園。1時間に一回、すごい勢いで湯が吹き上がります。             

             

             ここは城ヶ崎ピクニカルコース。ゴツゴツした海辺の岩の上をがん

             ばって歩きました。

             

             ああ疲れた。だって、朝家を出る前に朝御飯を食べてから、お水

             一滴も飲んでいません。だって喉を通らないんです。おまけに

             車酔いして、吐いたし。

             

             やっと宿について、ほっ。お家ほどはくつろげないけど、まあ一応、

             座布団の上で丸くなって、やれやれ。「人間って、なんで旅行なん

             かするんだろう?家でぬくぬくしていればいいものを。ほんとにこ

             っちは、引っ張り回されて大迷惑」って思っているのかなあ。
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