キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

夏の終わり

2011-08-31 15:21:43 | 季節の花々
             

         今日で8月も終わり。日増しに秋の気配が感じられるようになってきました。

         故郷の景色も、夏の盛りより心なしか落ち着いた深い色になってきたよう。

            夏の終わり、夏の終わりには、ただ貴方に会いたくなるの

            いつかと同じ風吹き抜けるから    森山直太郎「夏の終わり」より

             

           今日8月31日の誕生花は「初雪草」。夏の花だけれど、その白い姿

           が涼しげ。この頃あちこちでよく見かけます。花言葉は「好奇心」。

             

             鶏頭は真夏の花のような気がしますが、俳句では秋の季語。
      
             花言葉は「おしゃれ」「風変わり」。

                鶏頭の十四五本もありぬべし        正岡子規
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舟にまつわる絵本-にしひがし

2011-08-30 11:47:14 | 
ガンピーさんのふなあそび
光吉 夏弥
ほるぷ出版
おじいちゃんのふね
ひがし ちから
ブロンズ新社


     同じ舟を題材にした絵本「ガンピーさんのふなあそび」と「おじいちゃんのふね」。

     ガンピーさんは1970年出版のイギリスの名作絵本です。おじいちゃんふねは、

     今年出たばかりの日本の絵本です。

     

     ガンピーさんはある日ふなあそびに出かけることにしました。子どもたちが連

     れてってと言うと、「いいとも、けんかしなきゃね」。ウサギが連れてってと言

     うと「いいとも、とんだりはねたりしなけりゃね」。こんな調子で、ネコもイヌ

     もブタもヒツジもニワトリもウシもヤギも乗り込みました。でもね、みんな一

     番得意なことを禁止されました。がまんできるわけがありません。そのうち、

     子どもたちはケンカを始め、ウサギはとびはね、ネコはウサギを追いかけ、

     ヒツジはメエメエ鳴き、ヤギはけっとばし、、、。とうとう舟がひっくりかえって、

     みんな川に投げ出されました。岸に這い上がって、暖かいお日さまにあたっ

     て体を乾かすと、お茶の時間に間に合うように、歩いて家へ帰りました。

     

     かんたくんはおじいちゃんの「だいすけごう」に乗るのが大好きです。おじいち

     ゃんからたくさんのことを教わりました。そして風を切って走り回ったり、お昼

     寝したり。ところがある日、台風が来て、おじいちゃんの舟が壊れてしまいまし

     た。おじいちゃんはすっかり元気を無くしています。かんたくんはなんとかして

     舟をなおしてあげたいと一生懸命考えました。自転車屋さんや病院や自動車の

     修理工場にも行ってみました。最後に行った港で舟大工のおじいさんに会い、

     そのおじいさんが舟をすっかりなおしてくれました。かんたくんはトラックに積

     まれた舟の上の特等席に座って、おじいちゃんの家まで舟を連れて帰りました。

     

     ガンピーさんは、絵本ではおなじみの繰り返しの面白さが楽しく、内容はあくま

     でもファンタジーで、柔らかい色の線画のタッチと詩のような文章が絶妙に合っ

     て、いつの間にかガンピーさんの世界に引き込まれていきます。何がどうでも、

     お茶の時間に間に合うように帰ろうとするあたりが、いかにもイギリス的です。

     一方、「おじいちゃんのふね」はもっと現実的です。かんたくんのなんとかして、お

     じいちゃんの舟を元通りにしてあげようと奮闘するけなげさ、おじいちゃんに対

     する愛情が胸にじんと来ます。輪郭のはっきりした明るい色合いの分かりやすい

     絵も内容によく合っています。ガンピーさんでは、ひっくり返った舟なんかおか

     まいなしですが、こちらは舟への愛情まで感じられます。一つ間違えば、教訓的

     になりそうなのですが、絵にも文章にもそれをはね返すだけの力があります。国

     民性の違いも多少あるかも。イマジネーションの方向が違う気がしますが、どち

     らも負けず劣らず、とても魅力的な絵本です。
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石巻

2011-08-29 09:11:47 | 旅行
          

         午前10時26分、東京駅から東北新幹線はやてに乗って、宇都宮を

         過ぎた辺り、青空に雲が浮き、のどかな風景です。土曜日、石巻の

         赤十字病院へ、総勢十数人で合唱の慰問に行きました。

          

         仙台からレンタカーで、三陸自動車道で石巻へ。仙台駅周辺は渋滞

         していたものの、道路の周辺にはもはや震災の影も見えず、松島の

         あたりを通過する時も、緑の木々と快適な道路に、美しい観光地に

         物見遊山にやってきた感覚に陥りました。少し高台にある赤十字病

         院からの眺めものどかで、

          

         近代的な大きな病院の建物も、大惨事があったとは夢にも思えない

         落ち着きに包まれていました。新聞には石巻の大川小学校の行方不

         明の児童数人がまだ見つかっていないけれど、捜査が打ち切られた

         などという、胸の締め付けられるような記事も出ているのですが。

          

         慌ただしく着替えて、このロビーで少ない聴衆の前、童謡などを歌

         い、歌い終わるともう引き揚げる時間を過ぎていて、被害の大きか

         った海岸の方へ回る余裕もなく、またレンタカーを走らせて仙台へ

         戻り、新幹線に飛び乗りました。あっという間の往復。私たちに何

         かできたのかしら?と疑問の残る石巻行になりました。
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まだまだ夏

2011-08-28 10:18:31 | アート
            

              もう8月も終わり。ひと頃より涼しくなったものの、

              ハイビスカスはまだまだ夏全開!

            

              久しぶりにネット・オークションで、とんぼ玉やビ

              ーズをちびちび集めてネックレスを作りました。

              この四角い飴みたいなとんぼ玉、ちょっと変わ

              った感じのネックレスになりました。

            

              これは半透明の色々な形の緑色のビーズを組み

              合わせたもの。うす色の服に合わせて着けている

              と、友人から「だんだん趣味が良くなってきたね」

              なんて言われて、得意になっている自信作です。
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お山の学校

2011-08-27 05:47:36 | 旅行
           

           シュノーケリング旅行で、西伊豆の山間にある町営の宿泊施設

           「やまびこ荘」に泊まりました。廃校になった小学校をきれいに

           改装した施設です。吉野の山の中に生まれ、母校が廃校になっ

           ている私にはそれほど珍しいものでもなかったのですが、その

           リニューアルの仕方が、なかなかすてきで快適に泊まらせてい
    
           ただきました。         
           
           

           玄関横には控え目に小ぶりの二宮金次郎もいて、小学校らしい

           雰囲気を残しています。中の部屋は1年1組、2組、2年1組、

           2組というように別れていて、食事は給食室でいただきます。

           とても安く泊まれるので、豪華な食事とはいきませんが。

           

           大変な山の中ですが、昔近くに金鉱があって、人口が多かった

           時代もあったようです。今は温泉が出て、このプールも、とても

           あったかくて、プールというよりは温泉でした。もちろん、ちゃん

           とした気持ちのよい温泉のお風呂もありました。田舎育ちの人

           なら、だれでも懐かしい気持ちになるような、素朴なお宿でした。             
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浜木綿

2011-08-26 09:25:16 | 季節の花々
                

           西伊豆の黄金崎にたくさん咲いていた浜木綿。これはまだつぼみ。

             

         満開の浜木綿。彼岸花に似ていると思ったら、やはりおなじヒガンバナ科。

         古代、布を細く裂いて神事に使った木綿(ゆふ)というのに似ているか

         ら、この名がついたとか。万葉集にも一首だけこの花の歌があります。

           み熊野の浦の浜木綿百重なす心は思へど直に逢はぬかも 柿本人麻呂

         「浜木綿の花が折り重なって咲くように、あなたのことを想い続けて

         いますが、実際には会えないのですね」というような意味でしょうか。

         どんな状況の二人なんでしょうね。すてきな相聞歌です。

            

         花が咲いた後はこんな実になります。熟して破裂し、中の種が飛び出して

         海に落ち、何カ月も漂流することがあるそうです。そうしてあちこちに広まっ

         たのでしょう。冒険心のある植物です。そういえば、浜木綿子さんという名

         女優がいらっしゃいますね。きっとこの花から名前をつけられたのでしょうね。
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伊東にはハトヤだけじゃない-昭和の名旅館”東海館”

2011-08-25 09:38:57 | 旅行
             

            西伊豆にシュノーケリングに行く途中、伊東でお昼御飯を食べ、街中
          
            を散策していると、夫が「ちょっとおもしろいところがあるよ」と言うので

            行ってみました。昭和の初めに建てられた三階建ての旅館”東海館”

            です。古い和風建築というだけのことでしょうと思っていたら、なんの

            なんの、素晴らしい建物でした。

            

            材木商だった創業者が、国内外の材木を集めて、三階の各階それぞ

            れを三人の棟梁に競作させたということで、贅を尽くし、名人技を随所

            に発揮した、素晴らしい建物でした。中でも、各部屋ごとに意匠を凝ら

            した飾り窓がすばらしく、感嘆しました。

            

            この窓は見る角度で、模様が変わります。

            

            この窓のすぐ下が川なんです。帆かけ船が浮かんでいる体でしょうか。

            

            今は伊東市に寄贈されて、旅館としては使われていませんが、見学で

            きます。木造でも、古い寺社とはまた違った趣で、興味深いものでした。

            

            隣に創業者の弟が建てた同じような造りの建物が並んでいて、それは

            K's Houseという、主に外国人旅行者向けの低料金のお宿になっていて

            人気のようです。低料金で文化財のような意匠に囲まれて泊まれるなん

            ていいですね。
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西伊豆でシュノーケリング

2011-08-24 10:20:55 | 旅行
            

           海には憧れと、恐怖心を持っているなんて、少し前の記事で書い

           た私ですが、西伊豆の黄金崎でシュノーケリングのプチ体験をし

           ようと夫に誘われ、うかうか出かけて行きました。シュノーケル

           と言う単語は懐かしのドイツ語のにおいがすると思ったら、やっ

           ぱり、元来はドイツ語の潜水艦の吸気管という意味の言葉です。

           

         当日は朝から雨でしたが、体験をする午後は何とか止んで、波も穏やか。

         ウエットスーツを着て、さらにライフジャケットを着て、シュノーケルとフィ

         ンを着け、いざ海へ。山梨のほうの大学からバイトで来ているという、と

         てもかわいらしく快活な7人のインストラクターのお嬢さんたちが、親切に

         教えてくれて、瑠璃色の魚やらウツボやら、かなりいっぱいいっぱいな

         がら楽しく観察しているうちに、日ごろの運動不足のせいで右足がつって、

         
           

         休憩時間に、この景色を見ながら入れる簡易お風呂のあったかいお湯

         に漬かってしまうと、もうだめ、後半はドロップアウトしてしまいました。

         それでもインストラクターのかわいいお嬢さんが一人話し相手をしてく

         れて、とても楽しいひとときでした。男の子3人のご夫婦と一緒の体験

         でしたが、3人ともとても元気で聡明そうな、海の生き物に興味津津な

         子どもたちで、末頼もしい気がしました。安良里ダイビング・センターの

         みなさんありがとう。

           
           (ウィキペディア”シュノーケリング”の写真)
        
         シュノーケリング中の写真は撮れなかったけれど、こんな感じだったかな?
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皇帝ダリア

2011-08-20 16:27:06 | 季節の花々
          

          数年前、4、5メートルはありそうな木の先で、天に向かって咲い

          ている大きなピンクの花の群れを見た時、奇異な感じがしました。

          あまりにも背が高いのに、下の方は草花のような感じがするから。

          

          聞くと皇帝ダリアという花で、こんなに背が伸びるけれど、あの

          かわいらしいダリアの仲間だということ。一つ一つの花も大きく

          て堂々としていて、皇帝という名前もうなづけます。

          

          今年も威風堂々と咲いています。天を仰いでしばし見とれました。

          こんな句を見つけました。

               ダリア大輪ルヰ王朝に美女ありき     福田蔘汀
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Harry the Dirty Dog-どろんこハリー

2011-08-19 11:12:50 | 
どろんこハリー-Harry the dirty dog (CDと絵本)
マーガレット・ブロイ グレアム,Gene Zion,Margaret Bloy Graham
ラボ教育センター
うみべのハリー (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
マーガレット・ブロイ・グレアム,わたなべ しげお
福音館書店

            犬の出てくる本や絵本は数限りなくありますが、そのうちでも

            このハリーくんは、一番愛らしい犬のうちの一匹でしょう。この

            「一番愛らしい犬のうちの一匹」という表現 one of the loveliest

            dogsの直訳です。「もっとも何々のうちのひとつ」というのは

            英語では頻繁に使われる言い回しです。日本語でもこの頃は

            普通に使いますが、なんだか違和感があるんです。でも使わ

            ざるを得ない。とても愛らしくても、ハリーが一番愛らしい犬と

            は言い切れないので、「の一匹」と付けるしかありません。

              閑話休題 Let's get back to the subject.

            この黒いぶちの白犬ハリーくん、お風呂が大嫌い。逃げ出して

            街中で暴れまわり、白いぶちのどろんこ黒犬になって帰ってき

            ます。家の人たちはだれもハリーだと分かってくれなくて。もう

            しょうがない、ハリーはお風呂に飛び込みます。ブラシでゴシゴ
        
            シこすられると、元の黒いぶちの白い犬に!

            

          犬も子どもも、泥んこ大好き、お風呂は大きらい。万国共通のようですね。

            

          もう一冊のHarry by the Sea「うみべのハリー」でもハリーくんが大活躍

          します。ハリーくんの名前のHarryと、「急げ!」という意味のHurryが

          キーワードになっているのですが、この2つの「ハリー」の違いは、私

          を含め大方の日本人には聞き分けられないのではと思います。訳本

          が出ているので、この場面をどう訳しているか、図書館で本を借りて

          読んでみましょう。楽しみです。       
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