まだ梅雨が明けていないのに、連日真夏の暑さです。しかも湿気多く、じめ
じめむしむし。一昨年夏に行ったバリ島を思わせる暑さです。日本もだんだ
ん熱帯化して、写真のような熱帯雨林が広がることになるかも。
バリ島の棚田や、
平地の田んぼが広がる風景は南国の楽園、心癒されますが、やはりこの島も
農地化や家具製造などによる過伐採によって、森林がどんどん減少している
のだそうです。植林の大プロジェクトが始まっているようですが。
今年は国連の国際森林年The International Year of Forestsです。国連環境計画
UNEPの機関紙Our Planetというのをご存知の方は少ないでしょうね。本屋さんで
は売っていないので。英文のものはネットで取り寄せできます。その邦訳のお手
伝いをしていますが、日本語版は、銀行のロビーなどにおかれています。
UNEPは国連の組織で、世界的に環境保護運動を展開しています。これは、様々
な国の人が、国や組織や個人が様々に行っている環境問題への取り組みについ
て報告している雑誌です。毎回訳しながら暗澹たる気持ちになることが多いので
すが、今回も、どうしても手っ取り早く収入を得るために農地化などされて、森林
が、特に熱帯雨林が伐採されていく状況を訳しながら、やるせない気持ちにな
りました。別に外国に眼を移さなくても、わが故郷の吉野杉、檜産業も、そのよ
うな熱帯からの安い外材に押され、人手不足で手入れも行き届かず、国の林業
に対する無策もあって、青息吐息のの状態がここ数十年続いているようです。
悪循環ですよね。森林の持つ炭素蓄積力や水利、防災能力、生物多様性など
を考えると、特にこれから、森林保全はとても大きな問題だと思うのですが。
人の安寧な暮らしと環境保護を両立させること、難しい問題です。