キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

新東名

2012-05-31 09:19:39 | 旅行
           

        奈良への帰省にもう百回以上往復している東名高速道路ですが、その神奈川県

        の御殿場と静岡県の三ヶ日間に、新東名という新しいルートができました。元の

        東名より山側なので、必然的にトンネルが多いのは仕方がありません。でも、と

        ても走りやすい道です。混まなければかなりの時間短縮になります。奈良まで8

        時間はかかっていたのが、今回は往路がなんと6時間半!まあ日曜日の復路は、

        渋滞でかなりかかりましたが。これは駿河湾沼津の真新しいパーキングエリア。

        ショップもフードコートも充実して、トイレもやたらきれいで、大賑わいでした。

           

        でも、ちょっと裏手に目をやると、そこは静岡。山あいにお茶畑が広がっています。

           

          先に待つ、毎度ながらの大和トンネル先頭の東名の大渋滞に覚悟を決め

          つつ新東名を走っていると、左手に夕霞に包まれた富士山が見えました。

           
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大和国長谷寺

2012-05-30 15:53:49 | 季節
        

        ”いくたびも参る心ははつせでら 山も誓いも深き谷川”

       日本全国に長谷寺は240寺もあるそうです。ここはそのうちでも鎌倉と並んで名高い

       大和国長谷寺。その昔雄略天皇の初瀬朝倉宮があったという初瀬の地にあります。

        

       枕草子、源氏物語、更級日記にも登場する古刹で、長谷の観音様の御利益は、

       わらしべ長者など昔話にまで登場します。

        

       本堂には、清水寺のような舞台があり、山の傾斜を利用して建てられた寺院

       の全貌とその向こうの美しい山並みが見晴らせます。

            

             若葉に囲まれた赤い五重の塔が美しく、

            

          本堂の舞台から見る山も五月晴れの空もすがすがしく、

        

           門から本堂まで399段続く登廊の趣深いこと。

        

          観光客が多いのに、隅々まで掃き清められ、整然としています。

        

          登廊の両脇の牡丹はもう終わりかけていましたが、それでも赤や白や

          ちらほらと可憐に咲いて目を楽しませてくれました。
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吉野

2012-05-29 11:02:23 | 季節の花々
         

    「よき人のよしとよく見てよしと言ひし 吉野よく見よよき人よく見」万葉集巻1の7:天武天皇

    千数百年前、都があった飛鳥地方の南に位置する吉野は今も良き吉野です。

         

     青い山に囲まれ、奥まったこの土地は、天武天皇の奥さんであった持統天皇も事の外

     お気に入りで、頻繁に行幸なさったようです。夫の天武天皇が大海人皇子の頃、壬申

     の乱の前に雌伏した土地だからということもあったようです。

         

     その後も源義経や、後醍醐天皇など、名だたる人々の潜伏先として歴史に登場する土地です。

         

     久しぶりに帰省した吉野は、山も川も変わらず清らかで、鬱蒼とした杉の林のところどころに

     石楠花がひっそり美しくと咲いていました。
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はまなす

2012-05-25 09:15:18 | 季節の花々
          

          鎌倉文学館の薔薇園の一角にハマナスが咲いていました。これもれっき

          としたバラ科バラ属の植物です。英語ではJapanese Roseと呼ばれるとか。

          まさに日本の薔薇です。

          

          ピンクの大ぶりな柔らかい花びらが愛らしい花です。皇太子妃雅子さま

          のお印なのだそうですね。自分のお印があるなんて、しかもこんな可憐

          な花だなんて、いいですね。どのようにお印の植物を決めるのでしょう?

           

          「知床の岬にハマナスの咲くころ」と歌われているように、どちらかというと

          寒い地方の海岸に咲く花のようです。

          この実が、お茶やジャムになる、ビタミンCたっぷりのローズヒップなんで

          すって。知りませんでした。「美しい悲しみ」なんていう花言葉もあります。
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鎌倉文学館

2012-05-24 09:23:22 | 季節の花々
           

           薔薇の季節です。新聞に、鎌倉文学館の薔薇園が今見頃だと書かれて

           いたので行ってみました。文学館の建物は青い屋根が素敵な洋館です。

           旧前田公爵家の別邸で、国の有形文化財だそうです。中には川端康成

           を初め鎌倉に縁の文人の本や遺品などたくさん展示されていて、なかな

           か楽しめます。

           

           庭園の薔薇も今がほんとに最盛期。規模はそう広くありませんが、

           多種多様な薔薇が咲き競っていました

           

                薔薇だけではなく、芍薬も。           

           

               

          色とりどりに咲き誇る大輪の花の中で、一重咲きの清楚な薔薇が可憐でした。
          
           

          薔薇園から建物を望むと、その昔の公爵令嬢がバルコニーに現れそうな錯覚に。
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浄妙寺の猫

2012-05-23 07:54:25 | 旅行
           

           鎌倉五山第五位の浄妙寺。報国寺にくらべると何だかあっけらかんと

           明るい感じのお寺ですが、奥には「鎌倉」の地名発祥の、藤原鎌足に

           ちなんだ鎌足稲荷神社もあり、由緒ある名刹です。

           

           庭掃除などしている方々も愛想が良く、報国寺では中に入れなかったなっち

           ゃんも、ノープロブレム。「かわいいね、毛並みがいいね」とほめてもらって。


           

           それもそのはず、ここにはこんな名物猫がいます。浄妙寺関連のいろん

           なサイトを見ると、この猫、あちこちに登場します。この日も、なんとも

           無防備な格好でお昼寝していました。

           

           いつもは猫と見るとつっかかるなっちゃんも「あんた、自由だねえ」と言

           いたげに感心したように眺めていました。大勢の観光客の前で、平然と

           寝ていられるなんて、気の小さいなっちゃんにはできない芸当です。

           

           りっぱな枯山水庭園もあり、裏山には石窯ガーデンテラスという自家製

           パンの洋館レストランまである、開けたお寺でした。人にも犬にも猫に

           も性格がありますが、お寺にもあるんですね。         
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報国寺

2012-05-22 15:10:51 | 旅行
           

         鎌倉は新緑の季節が一番美しい気がします。毎年この季節一度は訪れています。

         京都や奈良とはまた違った、でもいかにも古都らしい落ち着いた風情のある町です。

         古い都はどこもそうですが、なにせお寺が多い。鎌倉五山はもとより、歴史や文学

         に彩られた情緒のあるお寺がたくさんあります。「竹の寺」報国寺は、今回初めて

         訪れたのですが、大好きなお寺になりました。お寺に大好きとかいうのは、ちょっ

         と失礼かもしれませんが。

                

         孟宗竹の竹林が圧巻です。地面から少し顔を出しているのや、竹の皮がついた

         若い竹もありますが、大部分は貫祿十分の太さと丈の高さ。

           
 
         昔中国に竹林の七賢人がいたと言われますが、仙人が住んでいそうな鬱蒼と

         した厳粛な佇まいです。

           

         実際本堂では厳粛な行が行われていました。ピリッとした空気が立ち込めています。

           

              藁葺き屋根の鐘楼や

           

            屋根の上にきれいな白い花の咲いている木の門、どこも風情があります。

           

           とりわけすてきだったのは、深い深い緑色の苔の庭。

           

              心がシンと落ち着く場所でした。
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フクシア

2012-05-19 10:17:16 | 季節の花々
           

          今年もお花屋さんの店先に、フクシアの花がたくさん並ぶ季節になりました。

          明るい赤紫色の可憐な花です。英語読みだとフューシャというようですが、

          Lady's Eardrop(貴婦人の耳飾り)なんていうすてきな別名もあります。

           

          釣り鐘のようにぶら下がって、メシベが出ていて、小さなバレリーナのように

          見えます。赤毛のアンのシリーズの何冊目かで、アンが庭でこのフクシアの

          花を見ていると、アンを憎からず思っている若い牧師がやってきて、彼女に

          「君はこの花と同じように美しい」とかなんとか甘い言葉をささやく場面が

          ありました。ところがその牧師さん、お昼にタマネギの料理を食べたようで、

          口からプンプンとタマネギのにおいがして、アンが辟易するという場面があ

          ったような。ストーリーも他の場面も覚えていないけれど、その一コマだけ、

          妙に鮮明に覚えていて、フクシアの花を見ると、タマネギを、タマネギを見

          るとフクシアを思い出します。記憶って面白いものですね。

           

          偶然ですが、今、玄関先のプランターには、フクシアと同じ赤紫の花

          が揃いました。ナデシコや、

           

               こんなシバザクラのような小花や。
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奪われた名画を追え

2012-05-18 15:21:36 | 
FBI美術捜査官―奪われた名画を追え
Robert K. Wittman,John Shiffman,土屋 晃,匝瑳 玲子
柏書房

      『FBI捜査官ー奪われた名画を追え』は、全くのノンフィクションですが、すばらしくおも

      しろくて、一気に読みました。原題は"Priceless How I undercover to rescue the

      world's stolen treasures.です。「はかり知れない価値、世界中の盗まれた宝物を救

      うために私がいかに秘密の捜査をしたか。」アメリカ映画でよく出てくる「おとり捜査

      官ロバート・ウィットマンの回想録です。ウィットマンさんは日米のハーフで、母の家

      系の「サムライ」の精神を心に秘めた気骨のあるFBI捜査官。ちょっと不思議な感じで

      すが。2011年に出たこの本の巻末には、彼の東日本大震災への、またそれを耐え

      ぬこうとしてしている日本の人々への思いが感動的に綴られています。

>
Priceless: How I Went Undercover to Rescue the World's Stolen Treasures
Robert K. Wittman,John Shiffman
Broadway


      FBIでは近年まで美術品の盗難事件捜査は、麻薬や犯罪の捜査のようには重きを置かれ

      ていなかったのが、彼によって、ロダンの彫像や、ノーマン・ロックウエルやレンブラ

      ントの絵、南北戦争時の貴重な旗など取り戻されたことで日の目を見るようになったよ

      うです。彼によれば潜入捜査は、1ターゲットを見つけ 2自己紹介し 3信頼関係を

      築き 4そして裏切り 5最後に家に帰るという手順で行われます。その一部始終は映

      画顔負けのスリリングな展開です。一つ間違えば命に関わるような。もちろん彼の美術

      品に関する知識、造詣、愛情も大変なもので、そこいらのキュレーターなどとてもかな

      わないでしょう。日本女性と日本の美術に恋をしたという父親の血筋でしょうね。

      1990年にボストンのイザベラ・スチュワート・ガーデナー美術館からフェルメールやレ

      ンブラントの傑作など数点が盗まれました。これらをもう一歩の所で取り戻せそうにな

      り、世紀の盗難事件解決かと思われたところが、上層部の権力争いや何かで、うまく事

      が運ばず、失敗して、定年退官することになるのですが、これは、読んでいても、残念!

      と叫びたくなる結末でした。結局あのフェルメールの傑作『合奏』は今も闇に埋もれた

      ままです。
盗まれたフェルメール (新潮選書)
朽木 ゆり子
新潮社


      イザベラ・スチュワート・ガーデナー美術館からの美術史上最悪のこの盗難事件につい

      ては、朽木ゆり子さんの『盗まれたフェルメール』にくわしく書かれています。フェル

      メールには外にも盗まれた絵があります。それは戻ってきましたが。モナリザも盗まれ

      たことがあります。途方もなく高価な額で取引されるので盗まれるのでしょうが、それ

      は人類にとってはpricelessな、値がつけられないほど価値のある宝物でもあるわけです。

      pricelessなものにpriceをつけて欲を満たそうとする、人間って複雑怪奇な生き物です。
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薔薇の季節

2012-05-16 09:09:24 | 季節の花々
             

          薔薇の季節です。色々な色の薔薇があります。赤、白、黄色、クリーム色、

          ブルー・ローズというのも誕生しています。写真で見ると、ブルーというよ

          りラベンダー色に見えますが。     

             

          いわゆる薔薇色は濃いピンクですが、私は薄いピンクの薔薇が好きです。

          雨に濡れたピンクの薔薇の可憐なこと。

             

          今日は昨日の肌寒い雨から一転、気温が28度まで上がるそうです。

          群れて咲くピンクの薔薇も、うれしげに笑いさざめいているような。         

              

          品種改良されて新しい薔薇が作られると、色々な名前がつけられますが、

          トットちゃんという名前の薔薇があります。もちろん黒柳徹子さんにちなん

          だ花。きれいな八重のピンクの薔薇のようです。この花、トットちゃんかも。
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