27日の昼間、空には分厚い雲がかかっているけれど、夜は晴れてくれる
かな、なんて思っていたら、晴れてきましたね。
まだ雲はあるけれど、前のブログに書いた枕草子の一節のように
まさに「月のいとあかきおもてにうすき雲、あはれなり」。
と思っていたら、雲がきれいに切れて「出た出た月が、まあるい
まあるいまん丸い、盆のような月が」童謡のようなまん丸い月が
くっきりと。良い仲秋の名月となりました。お月見は中国から来
た行事のようですが、日本人はほんとに昔から月を愛でてきまし
たね。童謡も俳句もたくさんあります。もののあはれを旨とする
和歌は、完璧な円より、三日月を好んだようで、あまり詠まれな
かったようですが。
名月や池をめぐりて夜もすがら 松尾芭蕉
悲しい童謡もあります。「十五夜お月さん、かかさんに、わたしは
も一度 会いたいな」この歌は野口雨情が、没落した知人の娘の
ことを詩にしたものだそうです。お月さまに向かって訴えかける
薄幸の少女、切ないですね。
あくる28日のスーパームーンもきれいでしたね。月と地球が一番
近づくので、月がとても大きく見えるのだそうですが、今年は雲も
なくバッチリでした。美しかった。こんなお月さまには
名月をとってくれろと泣く子かな 小林一茶
こんな句が似合うかな。