染井吉野が終わると今度は八重桜の季節です。花だけの染井
吉野とはまた違うおおらかな美しさがあります。
いにしへの奈良の都の八重桜今日九重に匂ひぬるかな 伊勢大輔
昔奈良の都で咲いていた八重桜が今は九重の宮中で美しく咲い
ていることよという意味の百人一首にある歌です。これと
あおによし奈良の都は咲く花の匂ふがごとく今盛りなり 小野老
万葉集のこの歌を混同してしまうのですが、これは太宰府に左
遷された小野老が華やかな平城京を偲んで歌った歌だそうで。
奈良の昔にはこの花水木は日本になかったかも。今ワシントン
のポトマック河畔に咲く桜を日本から送ったお返しに、アメリカか
らこの花が送られたのだそうですね。英名のDogwoodというの
はちょっと無粋な感じです。
今八重桜の下の垣根なんかに綺麗に咲いているのが木香薔薇。
濃いクリーム色が何とも艶やかです。白い花もあるようです。薔薇な
のに刺がないとか。花言葉は「あなたにふさわしい人」。いい花です。
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