毎年6月の初め、柿の若葉が少ししっかりしてきた頃、つやつやした柿の葉
に包んだ柿の葉寿司を作るのが、私のふるさと奈良の吉野の風習でした。
塩さばをそぎ切りにして握り寿司を作り、柿の葉でくるんで、専用の木箱
に何重にも並べ入れ、ふたをして重しの石を置きます。いわゆる押し寿司
で、保存食。今では各家庭ではあまり作らないようですが、専門のお店が
たくさんあります。少しずつ味が違って食べ比べると楽しいのですが、や
はり昔から食べ慣れている、実家の近くのお店のが一番美味しく感じます。
弟が送ってくれました。6月1日に解禁になる吉野川の鮎とこの柿の葉寿
司を食べると、ああ今年もそろそろ夏がくるなと思ったのを覚えています。
この頃になると、村のお寺の夏ツバキも咲きはじめていたような。別名
沙羅双樹、お寺には相応しい木です。クリーム色の清楚な花を思い出す
と、懐かしくなります。
オレンジ色の百合や黄色い未央柳も盛りです。雨に濡れる花々の可憐な
風情に、梅雨もいいなと思うこのごろです。
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