貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

おもてなしは「菊花酒」

2020-04-02 08:55:08 | 日記

おもてなしは「菊花酒」

令和2年4月2日(木)

 朝日も青空も眩しい朝。

Ⅰ週間ぶりの日射しも有り難い。

 風も大いに喜んでいるよう・・・?

 今朝は、鵜沼宿に到着。岐阜県。

  鵜沼宿は、文化財として国の指定され

た所。

 各家々も勝手に変えることができないが、

家も道も諸々整美されていた。

 駐車場はまだ空いておらず、近所のスー

パーマーケットに停めた。

 説明板によると、

「貞享2年(1685)野ざらし紀行途中

鵜沼を訪れ、脇本陣坂井家に滞在。

その後貞享5年7月頃二度目の訪問。

同年8月3度目の訪問。

 坂井家で菊花酒のもてなしを受け、

主人に求められ即興の句を楠の化石に

彫った。

「ふく志るも

  喰へは喰せよ

     きく乃酒」

 その後、更科紀行に美濃を離れる際に、

「おくられつ

   送りつ果ハ

      木曽の秋」  

と詠み、美濃の俳人達との別れを

惜しんだと・・・」

と書かれていた。

 

 坂井家。

 そして、脇本陣

芭蕉更科紀行首途の記念碑

      

 二つ重なる句碑の前は、桃青の名前で、

後ろは芭蕉となっている。 

 桃青時代の句は、

      

「汲溜の水 泡たつや 蟬の声」

 芭蕉の句は

「 はらなかやものにもつかす啼くひばり 」

である。

 この句は、

「原中や 物にもつかず 鳴く雲雀」

という句で、

おそらく深川の芭蕉庵の近くの広い

原っぱの中で、何物にもとらわれず、

空高く舞い上がり囀る雲雀はいいなあ

ということを詠ったのだろう。

 何物にもとらわれず、天高く囀る

雲雀のような自分になれたらこんな

平安はないだろう?

  後世に残していくための知恵と工夫は、

やはりいつの世も欠かせないこと。

 菊の花の酒も一度味わおう!