『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『悪夢のエレベーター』を観た]

2009-10-15 23:54:42 | 物語の感想
☆どうしよう・・・。

 この映画、メチャ面白かったんですけど、構造上、物語の半分までしか語れない^^;

 それぞれの役者の演技の「柔軟性」の素晴らしさについても、具体的に語れない。

 「語れない」ことについては、松本人志監督の『しんぼる』と同じだが、あちらが強制的に「語れない」のに対し、こちらは、この文章を読む人が作品を充分に楽しんでもらうために、自主的に「語れない」。

 やはり、『しんぼる』と同じく、密室が舞台となっているが、そのうまい語り口は段違いである。

 『しんぼる』で困り果てていた、松本演じる主人公だが、同様の表情を、この作品の主演の内野聖陽は見せてくれる(ここで、巻き込まれ型主人公・斉藤工の名前を出さないのが、私の唯一のネタバレ^^)。

   ◇

 物語は、深夜の、とあるマンションのエレベーターで、チンピラ(内野聖陽)、深夜のジョギングおっさん(モト冬樹)、自殺願望を持つゴスロリ少女(佐津川愛美)と閉じ込められる男(斉藤工)の物語。

 暇を持て余し、ぶつかり合い、それぞれの生い立ちを語り合う羽目になる。

 詳しくは書けないが、作品では、それぞれの役者が、複数の役割を演じていて、役者の演技を楽しむには、一粒で数度おいしい結果になっている。

 内野聖陽も然ることながら、ああ、私はやはり女が好きで、佐津川愛美をとても魅力的に感じた。

 最初は、「綾波レイっぽいなあ。処女太りがメチャ「ムチマロ」で可愛いなあ」などと見ていたのだが、エレベーター内で、その過去が語られ始めると、「おお、こりゃ、エスターとタメを張る娘や!」と嬉しくなってくるのである。

 その後も、それはもう、色んな表情を見せてくれる。

 黙っている顔も、その、おそらく、漆黒のカラコンをしている瞳と、毅然とした頬のラインに魅かれた。

 微笑むと、池脇千鶴のような屈託のなさ・・・。

 万華鏡のように、色んな魅力を持つ「女優」だと思った。

 カッターの刃を「チキチキ」と出し、狭いエレベーター内で身体・髪を振り乱し暴れ叫ぶところや、

 後に、予期せぬチンピラの動きを凛々しく制しようとするところなどは、その声量の広さともども素晴らしい。

 私は、余程のことがない限り、もう、映画館でパンフレットを買うことはしないようにしているのだが、

 佐津川愛美について知りたくて、帰宅してネットで調べる間も惜しくて、パンフを購入してしまった次第だ^^

 でも、400円で安かったっス^^v

 作品について、色々書きたいのだが、うー、それを拒否させるほどのカラクリに満ちた作品である。

 惜しむらくは、観た人なら分かるが、作品のバランスがやや崩れている。

 それから、私は、マンションの管理人役の大堀こういちの演技に、ずっと大声で笑わせられました^^!

   ◇

 今、気づいたが、監督は、お笑いの堀部圭亮なんですね。

 こりゃ、次回作が楽しみだ!

 狭いエレベーター内の使い方なんて、メチャうまかったですよ。

                                     (2009/10/15)
コメント
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