『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[与党民主党考・9 「派遣村主催・マッチポンプ・湯浅誠」]

2009-10-14 22:32:31 | 保守の一考
☆帰宅時のラジオで聞いて、呆れた・・・。

   《政府、国家戦略室参与に「年越し派遣村」村長・湯浅誠さんを起用する方針固める(FNN 10/14 13:12)》

 <政府は国家戦略室の参与に、2008年暮れ、東京・日比谷公園に設営された「年越し派遣村」で村長を務めた湯浅誠さんを起用する方針を固めた。
菅国家戦略担当相は、政府の緊急雇用対策本部の初会合を16日に開き、10月下旬に召集される予定の臨時国会前に緊急雇用対策をまとめる方針を示している。
このため、湯浅さんの経験を、失業者に住居をあっせんし、同時に生活保護申請も受け付ける「ワンストップサービス」などの対策に生かしたい意向とみられ、近く菅国家戦略担当相が正式に発表する見通し。>

   ◇

 いちお、言っておくと、鳩山がイメージしている「年越し派遣村」と、実際の派遣村は違うぞ。

 何度も繰り返し語っているが、私は、派遣会社の現場社員として数年働き、最終的に「派遣制度」が生み出す人格のおぞましさに堪忍袋の緒が切れて、ネットを中心に『敗北者』と言うタイトルで糾弾文章を書き続けたことがある。

 それらの文章は近々復活させたいと思っているが、

 最終的には、その派遣会社の営業所の支店長は二度変わり、直接の営業社員は退社、現場で勝手気ままに振舞っていた派遣社員は廃人になった。

 その営業所の取引先は、ほとんどが斜陽になり、営業所(支店)自体も採用センターへと規模収縮した。

 また、その派遣会社が提携して作っていたクレジットカードは、この度、廃止となるそうだ・・・。

 そんな『敗北者』シリーズでは、今年の元日に、「年越し派遣村」にまでも足を運んでいた。

 正直、この「年越し派遣村」は、胡散臭い左翼運動家・湯浅誠の売名行為のフィールドでしかなかった。

 以下、再掲!

   ◇

   [『敗北者』 その434・日比谷公園/派遣村](2009/01/01)

 ☆明けまして、何はともあれ、おめでとう御座います^^

 今年もよろしくお願いします。

   ◇   ◇

 あきる野市で長年、共産党の市議会議員をやっていたK氏が引退するそうで、その方が、私の母親に、

   「中村さんの息子さんが代わりに出てくれるのがベストなのだが・・・」

 と、言ったそうだ。

 私の親父は、一昨年の大晦日(ちょうど一年前)に死去した。

 親父は、地方行政をよくしたいと異常に勉強していた。

 その帰結で、共産党と仲良くしていて、その議員の後援会長などもやらされていた。

 しかし! 共産党員ではなかった・・・、親父にとっての、そこが境界線だったのだろう。

 私の母親は、「ああ、私の息子は右翼なので無理無理^^;」と答えたそうだ。

 が、私の心は揺れ動いてた。

 ・・・私は、このままでは、「無冠の帝王」である。

 何らかの「肩書き」や、かたちのある「実績」が欲しいのである。

   ◇   ◇

     《日比谷公園に「派遣村」、温かい年越し求め140人(2009年1月1日00時41分 読売新聞)》(リンク切れ)

 さて、本日は、姪っ子と靖国神社に初詣に行き、そこから日比谷に足を伸ばした。

 日比谷駅の、メッセージボードには、こうあった。

   

 私と姪は、地下鉄構内から外界に出る。

 本日は暖かい日であったが、日比谷はビル風で凍えた。

 日比谷公園に入って行った。

 私と姪は、少々、楽しみにして行ったのだが、一周したら、心がブルーになった。

 年配のボランティアが、餅つきしている姿も、何か寂しかった。

 「若者の雇用崩壊」と言うのは、幻想のような気がした。

 なぜなら、そこには、若者の姿などは全くなかったからだ。

 若者は、若者であるが故に、選ばなければ、職は得られるのであろう(特に年末年始の特需がある)。

 昔からの、年配の労務者がドカジャンみたいな藍色や茶系色の衣類を重ね着しているだけだった。

 テレビ局が、ホームレスの一人にインタビューをしていたのが、ささやかな社会とのつながりに見えた。

 ・・・ちょっと、ここで更なるコメントをすると、堰を切ったかのように、私のいつもの毒舌が始まってしまうので、これ以上に語るのはやめる。

   

 無口になってしまった姪に、私は、「さあ、帰ろう^^;」と言い、その場を去った。

                                     (2009/01/01)

   ◇

   [『敗北者』 その436・「結石赤ちゃんと派遣村」](2009/01/03)

 ☆元日は靖国神社にお参りに行ったのだが、いつも、九段下の駅から地上に上がると、<大紀元時報>(クリック!)と言う、共産党独裁政権下の中国では報道されないニュースがいっぱい掲載されている新聞を配っている人がいる。

 その方に、一部頂いていた。

 こんな記事があった。

   《有毒粉ミルク被害者家族らがHP立ち上げ、提訴する構え崩さず》
  
 【大紀元日本12月21日】中国有毒粉ミルクの被害者によると、浙江省衢州医院で手術を受けた腎臓結石の乳幼児だけでもすでに千人を超え、被害を受けた乳幼児の多くは病状が改善していないことが明らかになった。病院は無情にも無料治療のサービスを中止したため、高額な借金を負った親もいるという。こうした事態に対し、被害者の親たちは訴訟を起こす考えだ。当局からの圧力は、被害者の親たちが立ち上げたホームページ「結石赤ちゃんの家」にも及び、3日連続で外部からの妨害を受け続けたという。有毒粉ミルク事件はまだ終わっていない。ラジオ自由アジア(RFA)放送局が伝えた。
 今年9月に有毒粉ミルク事件が発覚してから、被害者は中国全土に波及し、企業や政府の責任問題についての進展はなく、事件の処置を巡って紛糾は続いている。当局が提出した賠償計画は掛け声ばかりという被害者たちの不満の声が上がっている一方で、当局は被害者たちが法律に則り訴訟を起こすことを懸念し、妨害し続けている。
 そのほか、被害者たちが立ち上げたHP「結石赤ちゃんの家」のサーバーは、最初は国内のものだったが、妨害を受け、十数回にわたり強制的に閉鎖され、サーバーを3度も変えた。関係者によると、最終的にサーバーを海外へ移したが、妨害が絶えることはなかったという。HPの発起人の1人である趙連海さんは12月14日、「われわれのホームページに3日連続で大量の迷惑メールが来ているため、このホームページに入るのは非常に困難になる」と訴えた。
 趙さんによると現在、中国大陸の大部分の地区の病院で、腎臓結石に罹った乳幼児への無料治療範囲を狭めたため、腎臓結石により腎臓に水がたまる症状や、血尿などの疾患についてはすべて有料になったという。
 浙江省に在住する楊歓ちゃんの病状は深刻で、親の楊勇さんは、全身が管だらけで見るに堪えないと訴え、楊ちゃんの治療中の写真を提供した。楊さんは「子供は9月18日に入院し、27日間病院にいた。しかし、結石が取れたらすぐに退院させられたにもかかわらず、カルテには両腎臓に水がたまり、尿管両方が拡張していると記されている。しかも、次回からの診察は実費になると言われた」と嘆いた。
 楊さんによると、病院側としては結石が見つからないから規定の無料治療から外れるとしているが、ある医師によると、実際には、これらの病状の80%は腎臓結石がもたらしたものであることを明らかにした。しかし、病院側として、これらのことは公にすることはできないという。
 病院側は、患者は有毒粉ミルクとは無関係だという見解を示しており、さらに病院と衛生局の間で医療費負担について責任の擦り合いをしていることに、楊さんは、強い憤りを感じたことを明らかにした。中国衛生部は9月中旬にすべての腎臓結石に罹った乳幼児患者に対して当局が無料治療を行なうと発表したが、実際は、医療費を負担している病院もあれば、薬を患者に与えたのち政府に請求する病院もある。
 実例として、南寧市のある双子の乳児の腎臓結石は6ミリと7ミリの大きさだったが、どこの病院も受け入れなかった。ようやくある婦人保健病院が診察したが、最初は1日400~500元(約5600~7000円)だったが、のち、1日千元(約1万4千円)の治療費が請求された。病院側は結局、国に請求できるにもかかわらず、親たちに請求しているのは、不正請求に等しいという批判が親たちから上がっている。
 有毒粉ミルク事件は発覚してからすでに3カ月が経っている。病院側の不正、患者の病状の隠蔽などで、多くの親は政府当局に失望し、訴える気力もなくなったという。前出の趙連海さんは12月21日に被害者の家族を集め、国に対して法律に則る訴訟を起こすことを継続することを含み、今後の実務の打ち合わせを行なうと明らかにした。趙さんは、手術が必要としている多くの子供は貧困な家庭が多いと示し、「国は腎臓結石患者のための基金会を作ろうとしていないので、わたしたちは自分たちで基金会を設立する」ことを明らかにした。
 趙さんは今後も「三鹿粉ミルク」に対する訴訟は続けるとし、「聖元粉ミルク」社に対しても訴訟を起こす考えを示した。
                                             (翻訳編集・余靜)

   ◇   ◇

 私が一番好きなものは、赤ちゃんである。

 丸くて、小さくて、柔らかくて、真っ白な心であるからである。

 そして、今、一番嫌いなものは、「結石」である。

 痛いからである。

 一番好きなものが、一番嫌いなものに苦しめられるのである。

 こんな歯軋りものの事例は少ないだろう。

 中国が仮想敵国の保守派でも、ブログ<もののふのこころ>のkousotsuderさんや、人伝に聞いた話だと、産経新聞のW記者も結石持ちだそうだし、《反中国結石保守の会》でも結成しようかなあ・・・。

 ・・・この一言が、その後の大ムーブメントを形成することになるとは、この時のミッドナイト・蘭には知る由もなかったのである。

   ◇   ◇

 で、何も出来ない赤ちゃん達が、言い知れぬ痛みに苦しんでいるときに、成人は、行政に甘えているのである・・・。

   《「派遣村」、寝場所を厚労省に再要請 講堂5日で期限 (朝日 2009年1月3日21時35分)》(リンク切れ)

 「派遣切り」などで仕事と住居を失った人に寝場所と食事を提供する東京・日比谷公園の「年越し派遣村」をめぐり、労働組合や市民団体でつくる実行委員会は3日、厚生労働省に、同省が緊急開放した講堂の使用期限となる5日朝以降の寝場所や食事の確保などを要請した。
 厚労省が2日に開放した講堂で一夜を明かしたのは約250人。元派遣社員の男性(39)は「足をのばせて寝られてよかった」と、ほっとした表情を見せた。だが、先月半ばで派遣契約を打ち切られ、所持金は1千円程度。「5日以降のことは考えていない。頭が真っ白の状態で、今は不安しかない」と話した。
 厚労省の講堂は2日夜時点でほぼ満員。3日に入村した80人以上の人たちは公園内のテントに入っているが、4日も村民が増えれば、収容しきれなくなるおそれがある。
 また、講堂は5日朝までしか使えず、その後の寝場所は決まっていない。実行委の関根秀一郎・派遣ユニオン書記長は「村民の間では5日以降どうなっちゃうのかという不安が広がっている」と話す。
 5日以降については、東京都中央区が廃校となった小学校2カ所で計160人を1週間程度受け入れる意向だ。だが、調理施設がなく、食事の確保のめどはたっていない。都は2施設に収容しきれない場合に備えて別の施設の提供も検討しており、厚労省も財政的に支援する考えだ。
 派遣村実行委によると、31日の開村から3日夜までの入村者は400人を超えた。2日時点で千代田区などにFAXで生活保護を申請した人は112人で、5日に一斉に同区の福祉事務所を訪れて手続きをする予定。

   ◇   ◇

 ・・・「派遣村」は、私、元日に、靖国神社に初詣に行った後に覗いたんだよね。

 そこにいたのは、不当な首切りにあった非正規社員などではなく、ほとんどが十年一日のホームレスの姿だった。

 それが悪いと言ってるのではない、でも、「あんたら、しょうがないじゃん」とは思っている・・・。

 私は、あんたらよりも、結石で苦しむ赤ちゃんのために戦いたいよ・・・。

   ◇   ◇

 私は、十数年ほど前、新宿の西口の某有名ホテルで働いていたことがある。

 新宿駅を降りて、地下道を歩いていると、その横に、ホームレスの段ボールハウスが犇いていた・・・(この話、次回『ホームレス』に続く)。

                                     (2009/01/03)

   ◇

   [『敗北者』 その437・ホームレス](2009/01/04)

 ☆私が子供の頃かな、戦争が終わって四半世紀を経ていたが、おそらく戦争で体が不自由になった方が、立川の街角で乞食をしていた。

 私は、子供心に、非常に新鮮なショックを受けた。

 全くもって、この方たちと、その具体例の構成因子が異なるのだが、それから、更に四半世紀を経た、約15年ほど前から、東京には「ホームレス」が目立ち始めた。

   ◇   ◇

     今エントリーの主題歌「DAN BALL ~あびベンチャー~ 」(クリック!)

 私は、その頃、新宿で働いていた。

 西口を降りると、そのまま、新宿副都心ビル街への長い地下道を通っていく。

 ここは、幾何学模様に支配された未来的な空間である。

 歩道の半分は、床が自動で流れて行く通路になっていた。

 その一角に、場違いにも雑然とした段ボールの家があった。

 当初、私は、自分達が子供の頃に造った「秘密基地」みたいだなと思った。

 段ボールの家には、いわゆる「日雇い労働者」崩れみたいな年配の方々が住んでいた。

 覗かなくても、その中は見える。

 何やら、コンロやら布団、マンガ雑誌が見えた。

 快適に過ごしているようだ^^;

 夏は暑く、冬は寒いが、地下ゆえに、雨露がしのげるのは好立地条件であっただろう。

 段ボールハウスは、日ごとに増えて行った。

 その「造り」も、テープやヒモ、あるいは、針金で補強すると言う強固なものに変わっていた。

 出入り口に表札まで掲げている「ホームレス」もいた。

 段ボールハウスが増えていくに従い、地下道と言う密閉空間に異臭が漂った。

 奴ら、トイレまで行くのが面倒で、そこらで粗相を済ますのだ。

 垂れ流した小便は、壁から床へ、そして、床はタイルを敷き詰めているので、その隙間を侵食する。

 そして、気化!

 あたりには、ムアッと異臭が漂うのである。

   ◇   ◇

 ある日、段ボールハウスの一つがあった区画に、ただ焼け跡だけが残っていて、警察による立ち入り禁止のテーピング囲いがされていた。

 住人が寝タバコでもして、段ボールに引火、全焼したのだろう。

 さすがに、この頃から、警察の監視も強化され始めたようだ。

 そもそも、銀行などは、その前からガードマンを店先に配置していた。

 だが、それから、日を置かずに、また、段ボールハウスが焼けた。

 いよいよ、警察も本腰を入れたようで、強制的な立ち退きの予告が為された。

 ホームレス達は、どこぞの人権団体に徒党を唆され、地域住民運動のように抗議を行なっていた。

 地下道の広いところに集まって、「立ち退き反対!」「強制代執行お断り!」とか書かれていた。

 いよいよ、多くのホームレスが集まっていたが、寝ているだけの奴もいる。

 ある朝、(昨夜やっていた)ドラマ映画『HERO』でキムタクが着ていたようなダウンジャケットみたいなのを上下着込んでいたホームレスが、地下道の真ん中に寝転がっていた。

 もう、何をするのも嫌だ、てな態で、仰向けに寝ていた。

 多くの通行者は、その汚いホームレスを迂回していた。

 私は、踏み越えた。

 つまり、跨いだのだ。

 ・・・さて、それはさておき、その日の私の退勤時、そのホームレスは同じところに同じ姿勢で寝転がっていた。

 一箇所だけ違った。

 股間に、萎びたチンポが見えていたのだ。

「うへっ!」

 と、思いつつ、流石の私も迂回しかけた。

 その時!

 チンポの先から、小便を迸らせたのだ。

 仰向けの格好でしているので、小便は、噴水のように、そのホームレスに降り注いだ。

「あああ!」と思った。「こいつ、《人間失格》だ・・・^^;」

 せめて、せめて、ちょいと体を傾ければ、おしっこも自分に掛からないだろうに、それさえも億劫になっているのだ・・・。

 荒んだ状況であったが、ただ一つ、素晴らしいことがあった。

 ・・・それは、美人OLが、その横を通っていたことだ。

 そんな状景を見てしまい、顔をしかめて、足早に立ち去る美人OLたちの心中を察すると、ちょっと、「いいもの見たな」感が起こるものである^^;

   ◇   ◇

 ある日、全ての段ボールハウスがなくなっていた・・・。

 私の知らない時に、強制的に撤去させられたのであろう。

 私の心に、スローモションで、公権力によって強制的に退去させられるホームレスの姿が想像されるのだった。

 ・・・倒されるホームレス。

 ・・・グシャリと潰される段ボール。

 ・・・通路に放り出される布団。

 ・・・泣き叫ぶホームレス。

 ・・・噴水小便の止まらない寝小便オヤジホームレス。

     エンディングテーマ 『世情(中島みゆき)』・・・「金八先生」より

                                     (2009/01/04)

   ◇

 なんか、文章中に「・・・私は、このままでは、「無冠の帝王」である。何らかの「肩書き」や、かたちのある「実績」が欲しいのである。」などと書いているので、私が湯浅誠に嫉妬しているみたいですね^^;

 ただ、私は、派遣制度に、破壊しつくしたいほどの怒りは持っているが、ずーっと、派遣制度自体は必要だと考えている。

 うん、「必要悪」だと思っている。

 1エントリーが一万字までなので詳しくは書いておれないが、最後にこんなニュースがあることを記しておく。

   《「派遣禁止」による失業率10%:池田信夫(上武大学大学院教授)
                      2009年10月13日(火)08:00(『VOICE』誌)》

 (字数制限で、一部分しか載せられないが、リンクを飛んで読んでくれ!)

 <若者の所得を激減させる政策
 民主党と社民党・国民新党は、連立政権の合意文書に「日雇い派遣、スポット派遣の禁止のみならず、登録型派遣、製造業派遣も原則的に禁止する」と明記した。この労働者派遣法の改正案は、前の通常国会で民主党と社民党が共同提案しており、社民党の福島瑞穂党首は「臨時国会で改正したい」といっているので、早ければ10月にも製造業の派遣労働は(一部の専門職を除いて)禁止される可能性がある。
 民主党や社民党は、派遣労働が禁止されたら、企業はすべての労働者を正社員として雇うと想定しているのだろうが、そういうことは起こらない。
 業界の調査では、派遣労働を打ち切った場合、正社員に雇用されるのは5%程度という結果が出ている。つまり派遣労働が禁止されたら、企業は派遣の大部分をパートや請負に切り替え、残業を増やすのだ。事実、かつて「偽装請負」騒ぎで激減した請負契約が最近、また増えている。
 さらに最近では、派遣も請負も規制がうるさいので、「研修生」という名目で外国人の低賃金労働者が大量に流入している。財団法人国際研修協力機構(JITCO)の受け入れている支援研修生と技能実習移行申請者は合わせて13万2000人、全体では約20万人の研修生が国内にいると推定され、その8割以上が中国人である。彼らには労働基準法も適用されないので、過酷な労働条件を強いられ、年間2000人以上が失踪している。要するに、国内の「格差解消」と称して規制が強化された結果、国際格差が拡大しただけなのだ。
 そして国内の規制が強まると、雇用は海外に流出して「空洞化」が起こる。中国の大連には、日本企業のサポートセンターがたくさんでき、最近は日本人スタッフを積極的に募集している。その求人広告を見ると、「年俸制5万元~」。5元=約15円だから、年収75万円だ。物価も日本の10分の1ぐらいなので、購買力平価でみると平均的な日本の社員とあまり変わらないが、現地でいくら元で貯金しても、日本へ帰ってきたら10分の1になる。
 民主党の政策は、結果的には若者の所得を激減させ、日本にいられなくしているのだ。・・・>

   ◇

 まあ、媚中国の民主党としては、万々歳なのだろうが・・・。

                                     (2009/10/14)

[新連載企画 『ダム・ファッカー(みちのく西松建設ダム巡り)』予告編(前篇)]

2009-10-13 23:03:03 | みちのく西松建設ダム巡り
☆本当は、もう少ししてから、予告編を記すつもりだったのですが、昨日の産経朝刊を読んだら、いてもたってもいられなくなった。

   《亀井金融担当相、西松事件で逮捕の幹部から献金、平成9~12年(2009.10.12 01:30)》

 <西松建設の裏金持ち込みやダミー献金など一連の事件で東京地検特捜部に逮捕された西松関係者3人が、亀井静香金融・郵政担当相側に個人献金していたことが11日、産経新聞の調べで分かった。一連の事件で引責辞任した西松の前社長が、仙谷由人行政刷新担当相側に個人献金していたことも判明。ダミー団体や下請け企業、子会社などを使って違法・脱法献金を繰り返していたとされる西松と、鳩山内閣の主要閣僚との政治献金を通じた新たな接点が浮上した形だ。
 亀井氏の資金管理団体「亀井静香後援会」に個人献金していたのは、西松の元副社長と元総務部長、西松の子会社「松栄不動産」元社長。元副社長は、海外でつくった裏金7千万円を無許可で国内に持ち込むよう部下に指示したとして、外為法違反罪に問われ、有罪が確定。松栄不動産の元社長は共犯の容疑で逮捕されたが、関与が従属的だったとして不起訴となった。
 元総務部長は、政治団体「新政治問題研究会」など2つのダミー団体を通じた違法献金事件で民主党の小沢一郎幹事長の公設秘書とともに逮捕されたが、やはり従属的だったとして不起訴となった。
 政治資金収支報告書によると、元副社長は海外事業部長時代の平成9年、12万円を献金。松栄不動産の元社長は9、11、12年にそれぞれ12万円を献金。松栄不動産は、西松が献金のダミーに使っていたとされる。元総務部長は、談合が繰り返されていたとされる東北の副支店長から本社に戻り総務部長に就任した12年、12万円を献金していた。
 亀井氏は8~9年にかけて建設大臣(当時)。11~12年には自民党の政調会長の職にあった。西松の裏工作に関与した人物と、亀井氏との具体的な接点が明らかになったのは初めて。
 一方、仙谷氏の関連政治団体「仙谷由人全国後援会」に個人献金していたのは、西松前社長の石橋直氏。収支報告書によると、石橋氏は副社長だった20年2月、10万円を献金した。
 石橋氏は21年1月に外為法違反容疑で特捜部に逮捕された国沢幹雄元社長=有罪確定=の後任として、社長に就任。一連の事件の内部調査の結果を受けて6月、代表権のない会長に退いた。引責辞任を表明した会見では、ダミー献金について「耳に入っていた」と、以前から認識していた事実を明らかにしていた。
 産経新聞の取材に、亀井事務所は「担当者と連絡が取れない」とし、仙谷事務所は「個人の寄付はその方の厚意。適正に処理している」としたが、詳細については11日までに回答が得られなかった。(調査報道班)>

   ◇

 ここにおいてのポイントは、あそこまでの予算切り詰めを行なっているリーダーの仙谷由人行政刷新担当相が西松建設からお金を貰っていたということだ。

 八ツ場ダムの中止が、前原国土交通相によって中止の流れにあるのは有名だ。

 八ツ場ダムについては、本日発売の『SPA!(フジサンケイグループ中の左より雑誌、似非保守執筆者多し)』での、田中康夫と今本博健京大名誉教授の、やや我田引水の主張で、中止の理由に一理あるのも分かったが、

 東北には、そんな公共事業計画凍結の嵐の中で、着々と進行する西松建設着工のダムが多数ある(既報)。

       津軽ダム(工事中)
       森吉山ダム (工事中)
       鳥海ダム(調査中)
       胆沢ダム(工事中)
       長井ダム(工事中)
       田川ダム(調査中)

   ◇

 ・・・私は、11月に、有給休暇を使って行なう企画『ダム・ファッカー』で、これらのダムを巡ってみようと考えているのだ。

 とりあえず、思想的にダムの存在を考えることはしない。

 ただ、民主党に多くの献金を割いてまで莫大な利益を生むダム建設を受注した西松建設のダムを見に行こうと思っている。

 だが、ダムを巡っていくうちに、何らかのテーマは浮かんでくるだろう。

 そこはそれ、私が書くのだから、つまらない話になるはずがない。

 古来、ダムとは、仮面ライダーなどのヒーローが、ショッカーの如き悪の組織と立ち回りを演じる場所と決まっていた。

 ・・・西松建設には暗部がある。

 ・・・民主党にも暗部がある。

 以下、下らないものもあるが、あまりにも死者が多過ぎるので読んでみて欲しい(『どっと公務』サイトより転々載)。

 >*民主党スキャンダル一覧・選挙前*

 09/01/21 献金疑惑で西松建設社長を逮捕
 09/01/21 元西松建設専務が死亡
 09/02/24 長野知事の元金庫番秘書(西松関連で検察がマーク)首を吊って死亡
 09/03/01 元衆議院議員吉岡吉典(小沢スキャンダルを告発)旅先のソウルで心臓発作で死亡、その場で火葬
 09/03/03 民主党岩手支部家宅捜索
 09/03/04 民主党本村賢太郎の事務所のある相模原卸売市場全焼
 09/06/16 鳩山故人献金発覚:故人を含む献金していない約90人から193件、
        総額2177万8000円の個人献金虚偽記載
 09/07/01 鳩山代表匿名献金が突出「5年で2億3千万円」
 09/07/0? 秘書2人行方不明。秘書の家族も行方不明に。続報なし
 09/08/07 「兄は表にできない裏献金ばかりいっぱい受けている。それでは恥ずかしいから勝手に名前を借りた。
        だから死んだ人の名前も借りた。
        しかも、あっという間にもみ消し工作をやった。脱税もやっている」(鳩山邦夫氏が発言)
 09/08/30 鳩山故人献金当時の会計監査人花田氏 選挙直前に心不全で死亡

 *民主党スキャンダル一覧・選挙後*

 09/09/09 元風俗ライター議員田中美絵子:映画出演でヌード披露発覚
 09/09/12 渡辺義彦議員:自己破産手続き民主党本部に報告せず立候補したことを明らかに
 09/09/16 「国民に心配をおかけしたことをおわびしながら、私なりに修正、訂正した。
        もっと説明を尽くす努力はしていきたい」(首相就任会見で)
 09/09/17 指揮権発動、制度として認められる~千葉法相
 09/09/24 5千万円の未払いを告発された石井一の黒い政治資金疑惑
 09/09/28 「一斉献金」疑惑発覚。鳩山「やましいことはない」
 09/09/28 民主党仙台市議相沢芳則、自宅で首つり
 09/09/28 民主党の石山敬貴衆院議員の私設秘書、詐欺と窃盗の疑いで逮捕
 09/09/30 川端文科相や江田五月氏ら5議員の団体、キャバクラ代等500万超を政治活動費で。
        報告書、店名でなく個人名記載
 09/09/30 「故人献金」昨年は8割=70人中55人が虚偽-鳩山首相の資金管理団体・政治資金
 09/09/30 「天下り根絶!」の民主党、天下り先5団体からから政治資金776万円。
        民主党「検討中なので答えられない」
 09/09/30  TOPIXが世界ワースト1位、鳩山政権政策や円高が重し-9月騰落率(ブルームバーグ)
 09/10/01 鳩山母所有のビル、相場の1/5以下で政治団体に賃貸。鳩山「適正だと思う」
 09/10/01 週刊新潮:鳩山は最近、韓国人「尹星駿」を事務所の顧問にした
 09/10/02 松木謙公衆院議員の親族企業7社の役員社員ら計27人が08年、
        松木氏の二つの政治団体に計約1億1千万円の「名ばかり故人献金」発覚
 09/10/02 民主党、直嶋経産相の秘書2人、トヨタ系労組から報酬890万受領
 09/10/02 原口一博総務相、NTT労働組合の政治団体「アピール21」からの献金500万円記載漏れ
 09/10/05 「捜査当局が調べる段階で影響ある発言は避けねばならない」(記者団に)
 09/10/12 亀井金融担当相、西松事件で逮捕の幹部から献金、平成9~12年

 ・・・私が東北から帰ってこなかったら、西松建設の暗部に葬られたっちゅうことで^^v

   ◇

 なお、上記の写真絵は、原哲夫画伯が、大ヒット作『北斗の拳』の後に、満を持
して放った新連載『CYBER ブルー』からです(残念ながら短期終了)。

 この企画のタイトルは、ブルーの決め台詞から採ってある。

 このセリフにおいての「ダム」とは、「Dumn」で、意味は、「このクソ野郎!」と言うニュアンスで捉えて欲しい^^

   待て! NEXT NOVEMBER 7

 ただね、私、お金がないので、全て車中泊になります^^;

 誰か献金をくれないかなあ。

                                     (予告編・後篇に続く 2009/10/13)

[映画『ATOM』を観た(妙にエロい)]

2009-10-13 15:57:50 | 物語の感想
☆はい、観てきました。

 私は、宮崎駿よりも手塚治虫が好きな男で、手塚マンガも、何百冊持っているか分からない。

 そんな私だが、アトムにはそれ程に思い入れがない。

 オリジナルのテレビ初期の爆発的なブームの後に、私は生まれたからだと思う。

 だから、二週間ほど前、<MOVIX・昭島>のロビーで座っていた時に、通りすがりの老若男女が三組ほど、私の後ろの『ATOM』ポスターを見て、「これはアトムじゃない」と呟いて行っても、私自身はそれ程には気になっていなかった。

 その三組だが、見事に世代が違っていて、二度リメイクされたテレビ版に、それぞれ影響された三世代であった。

   ◇

 ハリウッド製の、香港のクリエイターが作った「アトム」であるが、絵が手塚調でないことを除けば(それが致命的と思う人もいるだろうが)、ちょっと画面作りが希薄に思えることもあるが、CGもうまく、作品としての完成度も高い。

 冒頭の、舞台となる「メトロシティ」の生い立ちを語るにあたっての、手描き調のアニメや、

 アトム誕生時のたどたどしい歩き方(ピノコ誕生時みたい)、

 乱闘シーンの、手塚治虫が1コマで表現するかのような、大きく弧を描く敵のやっつけ方など、

 手塚マンガをよく研究している気配もあった。

 ただ、惜しむらくは、物語がつまらないのである・・・。

   ◇

 その「つまらなさ」の原因は、どこから来ているかと言うと、

 アニメ技術的な現代性があり、されど、アニメ作劇上の現代性のなさに起因する。

 今、原作の『鉄腕アトム』を読んでもあまり面白くない。

 映画版は、その、原作のケレンのなさに準じているからだ。

 浦沢直樹の『PLUTO』程にアレンジしろとは言わないけど、このハリウッド版は、律儀に、原作からの物語的な冒険をほとんどしていないのである。

 原作そのままの道徳的雰囲気に忠実なのである。

 これでは、現代の客には受けまい。

 現在は、戦うにあたっては「熱血」の時代である。

 「ロマン」派の手塚の、戦いは物語のツマ程度に考える志向を、そのまま移殖してしまっても、客は燃えない。

 多くのファンは、<ピース・キーパー>と戦うアトムに血の通った姿を求めるし、

 落下する<メトロシティ>を下から支えるアトムに、「うおおおーっ!」と言う叫びを期待しているのである。

 クラシックな物語をきっちりと語るだけでは、アトムを現代に蘇らせる意味はない。

 日本におけるアニメ版の二度のリメイクでは、その当時の作劇傾向や、更にその時代の先に進めようという意志が感じられたものだが・・・。

 ただ、ずーっとつまらない思いで観ていたのだが、和解した父親・天馬博士の「逃げよう」の優しさを振り切り、自分の使命とばかりに、<ピース・キーパー>との戦いに赴くアトムの姿にはグッときた。

 ここで、作品テーマが明確になったからだ。

 このシーンがなければ、この作品はつまらないままだった。

   ◇

 それから、アトムであるが、非常に可愛かった。

 元々が手塚治虫の絵は、セクシュアルなイメージを持っている。

 確か、泉麻人など、子供の頃、アトムで夢精したとか言っていた。

 今回のアニメCGは、アトムの表情が非常に豊かだった。

 端整に描かれたアトムの顔が、不愉快なことに眉を吊り上げたり、歯をむき出したりと、表情をあらわにするシーンが多いのだが、

 それが、ロリコン漫画で、主人公の少女がエロいことをされるシーンの表情に似ているのである。

 で、アトムの身体の、二の腕などの肉感も見事で、柔らかそうだった。

 日本語版の声を上戸彩が素直にあてているのも、相乗効果を上げている。

 天馬博士に「お前みたいな機械は息子なんかじゃない!」とか言われて、「ひどい…」と言うアトム・・・。

 また、アトムは、物語のクライマックス前で、悪い大統領に拘束されるのだが、その頬を撫でられたりしちゃって、妄想が膨らむってものだ^^;

 ・・・えっ? 「そんなことを考えて『ATOM』を見ていたのはお前だけだ!」だって?

 そりゃまた、どうも失礼いたしやしたっと!!!^^;

                                     (2009/10/13)

[与党民主党考・8 「迷走・うつろう発言・エコバブル詐欺」]

2009-10-13 08:32:51 | 保守の一考
☆笑ったのが、10/7の産経新聞の一面だ。

 東谷暁氏が、基本状況として、こう書いている。

     『民主党政権が成立してから、わずか20日しかたっていないのに、

                       すでに政治は迷走を始めている。』

 前提条件として、それがあるのが笑える^^

 確かに、グダグダである。

 東谷氏による、藤井裕久財務相のアメリカに阿った発言をしたばかりに、急激な円高を引き起こし、それにうろたえて、すぐに、その発言を翻し、周囲を呆れさせた話が記される。

 しかし、それは、あくまでも「周囲を呆れさせ」るに留まる。

 国民は詳細をよく知らない。

 なにやら、米のガイトナー財務長官と対等に会談している鳩山政権の一員の姿を見て、ちゃんと政治をしているんだなあと言うイメージを受けて安心させられるだけである^^;

 ほとんどのマスコミは、その顛末を報道しない。

 もうほとんどが、「こいつら(民主党)、ヤバイ・・・」と思っているにも拘らず、だ。

 でも、マスコミによる民主党攻撃は、まだまだ始まらないだろう。

 それは、民主党を持ち上げた自分らの責任でもあるからだ。

   ◇

 東谷氏の主張は、続いて、沖縄米軍普天間基地移転問題で、北沢俊美防衛相は、「売り」であった県外移設の公約を覆す発言をし始めた。

 沖縄での民主党の選挙勝利は、「県外移設」の「なんだか安心のイメージ」によるものが大であることは誰もが疑う余地はなく、まさに投票したものにとっては、北沢防衛相の発言は「基地外」発言と言えよう。

   ◇

 話は、鳩山首相の「温室効果ガス排出25%削減」国際公約に続く。

 首相は、発言当時は、世界に「そりゃ、いい心がけだ!」と拍手喝采されたが、今になって、経済的な問題でかなりビビっているようで、ガス削減による影響試算のやり直しを命じている。

 かつて、私が借金を返していたとき(今もあるが^^;)、どうあっても赤字となる給料を、「どうか、黒字でなくとも、トントンであれ!」と、何度も何度も繰り返し計算していた時の気持ちを思い出させる。

 それを、民主党は、国政でやっているのだ!

 なにぶん、国民への経済的負担が冗談ではすまない額である。

 これは、選挙前から…、と言うか、京都議定書が話題になっていた頃から言われていたことだが、

 日本は目標を掲げても、それを絶対に可能にさせられないのである。

 では、どうしていたか?

 他国の削減持分を「買う」・・・、それでお茶を濁していたのである。

 それを、「排出権取引」と言う。

 つまり、鳩山首相は、「温室効果ガス25%削減」と、自分の「地球に優しい」上っ面の気持ちを世界公約としたが、

 その実体は、自分(だけならばいいが、自国民全員)に、勝手に意味のない規制事項を設け、常識的な規制事項しか持たない他国に、日本国民の血税をバラ撒き捨てる…、と言うことなのである。

 ここで動くのは、お金だけである。

 しかも、我々がお金を出すだけの一方通行である。

 私はこれを、民主党による「エコバブル詐欺」と呼びたい。

 私が言いたいのは、ここには、「温室効果ガス」の実質的削減などは全くないのである。

 地球のオゾン層は、鳩山首相の恣意的な人格の帰結としての主張を全く受け入れていないのである。

 こういった恐ろしい現実を、マスコミは国民に教えちゃくれない。

 民主党に投票した皆さん!

 あんたらのせいで、俺の金までドブに捨てられるんだぞ!

   ◇

 長くなったが、もう一つ、記事を転載させて頂く。

   《「母子加算」復活、年内も微妙…政府内に異論(読売 2009年10月12日 09:54)》

 <生活保護を受けている一人親の世帯に支給されてきた「母子加算」の復活協議が難航している。
 今年3月末に廃止された母子加算に代わる形で導入した「新制度」の扱いに、政府内で意見の隔たりがあるためだ。当初は10月に母子加算を復活させる方針だったが、年内復活も微妙な情勢だ。
 母子加算を復活した場合、必要となる年間約180億円の財源は、「予備費で対応が可能」(藤井財務相)という。長妻厚生労働相ら厚労省の政務三役は新制度の存続と母子加算復活の両方を狙っているが、政府内には異論も多い。
 母子加算は都市部では月額約2万3000円が支給された。代わって導入された「新制度」は、子どもの年齢や仕事の有無などに合わせて支給額が変わる仕組みだ。具体的には、子どもの授業料などを対象とした「高等学校等就学費」(1人あたり月約1万5000円)、親が働いている場合は最大月1万円、職業訓練をしている場合は月5000円を支給されている。
 新制度では病気で働けない場合などには、支給総額が母子加算を下回ってしまう。与党内には、「景気は低迷しており、母子加算と新制度の両立が必要だ」との意見が根強い。一方、財務官僚は、「母子加算に代わる制度を、母子加算復活後も続けるなど、予算編成の常識が分かっていない」と反発する。
 与党は予備費の活用による年内の母子加算復活を目指す姿勢を変えていない。だが、復活法案と合わせ09年度第2次補正予算案を年明けの通常国会に提出することも視野に入れ始めており、復活時期は見通せない状況だ。>

 全国のシングルマザーが、待ち焦がれているよ~!

 でも、無理矢理に、それを復活させようとすると、あらゆる関係各所に歪を生む。

 世の中の事象は、全て、<シナプス>的な繋がりを持っている。

 部分だけで変えようとすると、善きこと(と民主党が思っている)の実行は、他肢に影響を与え、悪しきことの推進へとがらりと変貌する。

   ◇

 民主党の主張していた「最後の楽園」への航海の正体は、泥舟によるものだと誰もが認識すべきだ。

 これだけツッコミどころの多い政治をしてくれると、私は書くネタに困らない。

 岡田外相の外交や、西松建設献金問題についてもすぐに書きたい。

 ・・・民主党には、愚かであれ、狡猾であれ、常にお金の問題が絡んでくる。

                                     (2009/10/13)

[映画『カイジ 人生逆転ゲーム』を観た]

2009-10-12 00:43:19 | 物語の感想
☆最近、<ワーナーマイカル>ばかりに行って、<MOVIX>が寂しがっているので、レイトショーで『カイジ』を観に行った。

 この作品については、原作にかなり思い入れのあるブロガーが多いらしく、かなり深い作品についての洞察が既に記されているので、あまり熱心でない原作読者の私は、サラリと記述したい^^

 粘着心理戦ギャンブル物語である。

 主人公のカイジは、人のいい普通の青年である。

 ここで言う普通の青年とは、諦観を身にまとっている現代日本の若者を言う。

 しかし、カイジには、「状況」を与えれば輝くパワーが秘められている。

 かくして、サラ金大手の企業が仕掛ける三つの勝負に挑むことになる。

   ◇

 カイジの戦う3ラウンドは、それぞれが長い原作を持つが、非常にうまく消化されていた。

 それぞれのラウンドで、「これを外したら『カイジ』じゃなくなる」と言うエピソードを的確にピックアップしていたと思う。

 「じゃんけん勝負」「高層ビル橋渡り」「Eカード」、それぞれで、カイジは苦渋を舐めさせられ、敗北感に打ちひしがれるが、一縷の望みで這い上がってくる。

 そこには、確実に、凝ったトリックが使用されていて、しかも、それを観ているこちらに確実に理解させてくれる。

 藤原竜也は、『TAJOMARU』の小栗旬なみに激情の演技であったが、

 やや陳腐な展開にも成り得る物語を強く牽引してくれた。

 時間的な制約で、どうしても描写が足りないような地下労働場での宿舎のシーンでも、藤原竜也がビールを飲み干し、「カーッ! 悪魔的な旨さだぜ!」と言うと、いかにも長期的な苦難の生活をさせられている印象をこちらに訴えてくれる。

 アゴこそ突き出ていないが、そのシャープな鼻筋は、カイジそのものであった^^

   ◇

 数々の人非道ギャンブルを主催する側の男・利根川を演じる香川照之は見事であった。

 『剱岳 点の記』を観た時は、この役者は、このような役しかやれないのではないか? と書いたのだが、間違いでした、すいません。

 利根川の、簡単に言うと、「みのもんた」的なやらしさがうまく出ていたと思う。

 最終決戦の、カイジVS利根川の構図は、『クイズ・ミリオネア』みたいだった。

   ◇

 主催者側の利根川のライバル・遠藤を演じる天海祐希の、いつもの威勢良くも毅然としたアラフォーの姿も良かった。

 キリッとした表情の中に、時おり、優しさが表われるのが好感を持てた。

   ◇

 過酷なギャンブルを競わされる「人生の負け組」軍団の面々の人選も良かった。

 特に、三石研演じる石田の顔などは、いかにもリストラ組を髣髴とさせていた。

 リストラとかフリーター、ニートとか無職とか、この不況下においては非常にリアルであり、非現実的な物語でありながら、同時に、実に現実感があった。

 これは、同時代性もあり、シリーズ化しても、ある程度の興行収入は上げられ続ける作品となるでしょう。

   ◇

 私の好きな吉高由里子がチョイ出演していたのも嬉しかった。

 化粧がいつもと違うので、エンドクレジットを見てから気づいたのだけど^^;

                                     (2009/10/12)

[映画『戦慄迷宮3D』のフッテージ映像を観た(3D作品に想ふ)]

2009-10-11 18:32:28 | 物語の感想
☆<ワーナーマイカル・日の出>で、この三連休の特別企画として、無料試写で『戦慄迷宮3D』フッテージ映像が観れるというので、姪っ子を起こして行ってきた。

 なにやら、ヴェネチア映画祭で公開され好評だった4分間に、更に3分間を加えたものだそうだ。

 姪っ子は、こういうホラー物が好きで、昨夜は、私一人で『エスター』を観てしまったので、不服そうながらもついて来た^^;

 私は、ゾンビ系は好きなのだが、『戦慄迷宮3D』の清水崇監督作品は嫌いで、嫌いと言うか『呪怨』シリーズと言い、いわゆる「山なし、オチなし、意味なし」の<ヤオイ>的展開に面白さを全く感じないのである(本来の「ヤオイ」の意味とは使い方が異なっています)。

   ◇

 映像は、他の3D作品の予告編と共に放映され、無料だったこともあり、得した気分で観た。

 『アリス・イン・ワンダーランド(ティム・バートン作品)』が観れたのは嬉しかった。

 ティム・バートンは、かつて、「もう俺は人形アニメしかつくらん」とか言っていたが、特殊技術がこれだけ進むと、人形アニメのセンスで実写を撮れるので満足だろう。

 と言うか、人形アニメだとかCGアニメだとか実写物だとかの境界線が意味を成さない時代になってきたのだと思う。

   ◇

 『クリスマス・キャロル』や『アルビン号の深海探検3D』は、3D効果を充分に堪能できそうだ。

 深海の生物が立体で見れると、その細部までも観察できて、実にキモい!

 いや、誉め言葉ですよ。

 蛸みたいな生物の目が、人間みたいに感情が感じられて不気味で、それだからこそ、臨場感たっぷりで見れる3D映画の面目躍如であった。

   ◇

 『アバター』が3D作品だったことに意外を感じたが、3Dの効果はあまり出ていなかった。

 そもそも、私は、3D作品鑑賞と言うものは、通常作品に比べリスクが大きいと考えてしまう。

 3Dであることに興味を削がれると、物語が楽しめなくなってしまう。

 3Dを3Dとして意識しなくて済むレベルの作品が生まれたら、新時代の表現技術として確立されよう。

   ◇

 姪っ子は、3Dが初めての体験であったが、『戦慄迷宮3D』のフッテージを観て、「3Dである必要がない」と看過していた。

 しかも、私も感じたのだが、3D効果が失敗していて、画面がズレてしまっている箇所が、7分間の映像で三箇所はあった。

 物語は、あくまでも予告なので分からないが、相変らず、『呪怨』シリーズと同じく、<ヤオイ>的で、その瞬間瞬間の画面のショッキングな作りで楽しませる作品のようだ。

 まあ、好きな人は好きなんだろう。

 私は、3D作品の高価な入場料を払ってまで観に行くかは微妙だ。

   ◇

 ジェームズ・キャメロンの、3D作品のデモみたいのも流れたのだが、あれはどういう由来があるのでしょうか?

                                     (2009/10/11)

[映画『ワイルド・スピード MAX』を観た]

2009-10-11 10:11:34 | 物語の感想
☆さて、映画の日、勤務後の二本連続鑑賞第二弾!!

 で、予告編で、南極を舞台にしたスリラー(?)『ホワイトアウト』をやっていたのだが、その主演女優(ケイト・ベッキンセイル)を見ていたら、

「こんないい女が、南極にいるわきゃねーだろ!!!」

 と、至極、素直につまらないことを思ってしまいました^^;

   ◇

 さて『ワイルド・スピード MAX』である。

 ああ、私、これは乗れませんでした(カーアクション物であるだけに^^;)。

 理由は二つ。

 先ずは、同じくカーアクションが売りの『トランスポーター:アンリミテッド』(クリック!)のように、それまでのシリーズを見ていなくても楽しめるストーリーではなかった(そういった体裁にはしていたが…)。

 私は比較的、何か過去に関係のある人間関係のつながりについては、かなり想像で補完を行なえるタイプの人間であるが、心の奥の情緒的な部分での結合まで至らなかった。

 まあ、これまでのシリーズを見ない私が悪い。

   ◇

 それから、私は、車に興味がない。

 車を乗り物としか思えないタイプの人間である。

 だから、おそらく、カーマニアが感心したり垂涎のシーンでも、特に感慨が起きない。

 でも、私、昔、飲み会で、車好きの女の子と知り合ったことがあり、その後も何度か会ったのだが、私は車の知識が全くないのに「知ったか」で、ずーっとやり過ごしたことがある。

 私が、「へーっ、結構、車、いじくってるんじゃない?」と言うと、女の子は「そうなのよ~^^」とワケの分からない専門用語でまくし立てる。

 私は、その中の専門用語の一つをピックアップし、「ほお、エアロがねえ(エアロってなんだよ^^;)」とか言うと、「そうそう、ホイールもアルミだよん^^」とか答えてくる^^;

 私は、どーでもいいけど、ツベコベ言わずにお前に乗せろ! と思う。

   ◇

 ある種の女の子って、「自分の思いの丈」をぶちまけるのに夢中で、他人の話など全く聞いちゃいない性分だからなあ^^;

 「腐女子」なんかもそうで、うちの姪っ子は、私の母親にはチンプンカンプンなのに、色々と声優のラジオの話などをまくし立てるそうだ。

 我が母親は、「そういうことってあるよね^^」とか「へーっ、面白かったんだ~」とか適当に相槌を打つのだが、それで姪は大満足で話し続けるのだ。

 ・・・で、私が言いたいのは、この作品は、そんな人たちのためにある作品だと思った。

   ◇

 そもそも、この作品のW主人公の一人であるドム(ヴィン・ディーゼル)だが、車好きではあるのだが、それ以上に、こだわりなく車を乗り換え続ける。

 あくまでも、車は自分を表現するツール扱いなので、

 それが、この作品に夢中になっている一部のファン「車に従属している自分」タイプとは一線を画していると思う。

   ◇

 だが、物語は車に従属している。

 なんか無理矢理にカーアクション設定に話を展開させているのが気になってしょうがなかった。

 また、その売りのカーアクションだが、場面切り替えが小刻みでよく分からなかった。

 間にギアチェンジのカットを入れるところが、ドライビングの巧みさを表わしているんだろうけど、総じて、散文的にアクションを楽しませてくれるのではなく、ミュージックビデオ的なイメージで押すアクション描写だ。

 せっかく、肉体派を主人公に据えているのに、ナビなどデジタル映像をテレビゲーム的に画面に配すのもつまらん。

 メキシコ国境の秘密トンネルでのカーアクションだが、これもただの一本道数珠繋がりの走行なので、どこが「アクション」として成立しているのか分からん。

 だから、もう一人の主人公ブライアン(ポール・ウォーカー)が、登場シーンで、麻薬の売人を足で追うのだが、そのシーンが一番面白かった。

 それでも、『慰めの報酬』(クリック!)の追っかけチェイスに比べると見劣りする。

   ◇

 主人公の愛称が<ドム>で、冒頭の連結タンクローリー強奪作戦が、三台の車で行なわれるのが、「黒い三連星」っぽくて良かった。

 総じて、役者たちは魅力的だ。

 「カフェオレ」みたいに、褐色のいい女たちがいっぱい出てくる^^

 アクションの描き方が私から見ると下手で、風俗の描き方が表層的なのがダメな作品でした。

                                     (2009/10/11)

[映画『エスター』を観た]

2009-10-10 23:59:01 | 物語の感想
☆今週末は、多くの映画が公開されるが、この作品と『さまよう刃』は観るつもりなかった。

 どちらも、ジャンルは違えど、精神的にきつそうだったからだ。

 しかし、午後5時半に仕事を終えて、帰宅して風呂入った後でも、2本の映画が観れそうで、タイムスケジュールを見ると、先ずは、この『エスター』が丁度良かったのでチケットを買った。

 しかも、<ワーナーマイカル>はファンサービスデーで、1000円でした^^v

   ◇

 面白かった。

 問題となる少女・エスターを養子にする前の段階(主人公家族の問題点)が結構丹念に描かれていて、果たして、その家族の問題(主に母親ケイトの流産ノイローゼ)が、後の展開に十全に活きてくるかは別にして、なかなか格調高く感じた。

 私は、ちょっとだけ、キューブリックの清潔感のある映像を思い出した。

 ただ、誰の視点か定まらない構図が多く、初期のサム・ライミも思い出した。

 例えば、精神安定剤を飲むケイトを後ろから眺める構図などは、最初は主体がない。

 「最初」と言うからには、二度目もあるのだが、そこでは亭主が後ろからケイトの様子を窺っていて、観ているこちらをちゃんとドキリとさせてくれる。

   ◇

 で、このような「最初」「二度目」と言う律儀な伏線の張り方が、この物語では貫徹されている。

 「バラの由来」「難聴の娘」「氷の張った池」「身体測定や歯科検診を受けないエスタ」「喉と手首のリボン」・・・。

 全てが、ちゃんと後で活きてくる。

 クライマックスでの、ケイト対エスターの構図においても、二階の屋根に逃げたケイトを窓から窺うエスターがいて、でもエスターは気づかずに去るのだが、安心するケイトの画が段々と後ろに引かれると、窓辺にまだエスターがいたりするのだ^^;

 私は感心すると共に、そのあまりにものシナリオ上の無駄のなさが、文学的と言うよりも、本格ミステリ的にも思えた。

 つまり、格調高い作りが、俗なものの印象へと行ったり来たりするのだ。

 最後に明らかにされる「エスターの正体」に、私は感心したが、綾辻行人のホラーに似たものを感じた。

 ただ、例えば、温室のガラス張りの天井窓から、娘を狙うエスターの姿を見、ガラスをぶち破ってエスターに体当たりするケイトや、

 それとは反対に、氷の張る池に、氷(ガラス)をぶち破って落ちていく二人・・・、と言う、計算なのか偶然なのか分からない「対比」の構図を見せられると唸らせられる。

   ◇

 私が、この作品を見たくなかったのが、作品ポスターで見るエスターの顔が気持悪かったからだ。

 しかし、いざ見てみると、エスター役のイザベル・ファーマンは、素材としては、なかなか可愛い。

 目やソバカスなんて魅力的だ。

 そして、物語の構造を考えると、この子役、実に演技がうまい。

 上記の写真の表情を見て欲しい。

 ドシン! と存在感がもの凄い。

 ただ、私は、『ハロウィン』の時も思ったのだが、子供にこのような役を演じさせるのはどうなのだろうと思う。

 この子達の成長に与える影響と言うのは甚大だと思うのだが・・・。

   ◇

 それは、エスターが、ケイトの亭主を誘惑するシーンなどにも言える。

 この子役が、自分の与えられたシナリオの意味を理解しなくては、演じられないだろうからだ。

 つまり、「ファック」や「私に全部任せて」なんてセリフの意味を、エスター役の子は、年齢不相応に演出家に教わるわけだ^^;

 ただ、このシーン、私的には、少しグッとくる点もあった。

 エスターは、確かに気持悪い女の子なのだが、物語的に、もう少し彼女を可愛く描いてくれたら、「サイコ美少女」物として、マスターピースになり得た作品だったのにと惜しい気持が起こってくる。

 ・・・そう、その、エスターの狂気性が「サイコ」であったことも、私は不満だ。

 丁寧な作りの作品なので、エスターの狂気は、もっと具体的な統一性があるのだと思ったからだ。

 でも、『ミラーズ』よりも二段階ぐらいレベルの高い作品だと思う。

 私は、エスターに「裏アメリ」の称号を与えたい^^;

                                     (2009/10/10)

[与党民主党考・7 「外国人参政権・Ⅰ」]

2009-10-08 22:08:19 | 保守の一考
☆ソースを示せなくて申し訳ないが(検索したが、見つからなかった^^;)、本日、会社からの帰宅中にラジオを聞いていたら、ニュースで、原口一博総務相が「外国人参政権に前向き発言」との事。

 なにやら、明日の日韓首脳会談でも、そのことが議題にあがるだろうとの事。

 李明博韓国大統領は、今までの歴代大統領とは一味違う人物のようだが、それでも、民主党のこしらえた据え膳はおいしく頂くことだろう・・・(いや、この人、在日だったそうだから、大喜びだろう)。

「いいかげんにしろよ!」

 と、私は車の中で叫んだ。

 民主党は、日本をどうしようとしているんだ!?

   ◇

 今、古本屋で100円で買った、以下の本を読んでいる。

     

 低価格で買った事が申し訳ないほど、面白く読んでいる。

 (引用)

 <・・・衰亡の原因を探求して行けば、われわれは成功の中に衰亡の種子があるということに気づく。多くの衰亡論の主題はそうしたものであった。たとえば、豊かになることが、人々を傲慢にし、かつ柔弱にするので文明を衰頽に向わせるということは、何回も何回も論じられて来た。『国富論』のアダム・スミスでさえ、「野蛮国民の民兵」が「文明国民の民兵」に対して「不可抗的な優越性」を持つと書いた。それは今日の人々の多くにとって意外であるだろう。しかし、富の衰頽効果はそれほど広く認められて来たことなのである。同様に、スミスのやや先輩のディヴィット・ヒュームは、芸術や科学について、それらは完成すれば衰頽に向うと論じた。・・・>

   ◇

 ハンチントンは、日本文明を、世界の八大文明の中の一つとした。

 フィリプ・バグビーやマシュー・メルコも、日本の文明を、世界の独自文明の一つとしている。

 トインビーやヤスパースも、中国文明の亜種的な見方ではあるが、語るべき独立した文明と見ているようだ。

 また、詳しくはここでは語らないが、多くの日本の学者も、「野蛮」な黒船や、その後の「野蛮」なGHQを経ずして、既に日本には完成された社会のシステム(別にそれを民主主義と言っておいてもいい^^;)が構築されていたことを示してくれている。

 どうにかこうにか、それこそ、黒船やGHQを、日本文明は凌いできた。

 しかし、中国大陸の「金魚の糞」である半島人(三国人)の<野蛮度>は、(現在の)欧米の比ではない。

 そんな野郎どもに、民主党は、日本の国政への門戸を、嬉々として開放しようとしている。

 それは、日本女性のモンコを、嬉々として三国人に開放しようとすることと同義である。

   ◇

 ・・・しかし、民主党(野蛮国民の民兵)…、党自体が目指すべき方向以上に、ヤバイ方面に突き進んで行ってる。

 日本に住んでいる以上は、客観的に楽しんでいられないのが腹が立つ。

                                     (2009/10/08)

[与党民主党考・6 「台風18号」]

2009-10-07 22:54:52 | 保守の一考
☆・・・台風18号 2年ぶり上陸も(産経新聞) - goo ニュース

 明日の午前中、首都圏直撃っぽいですな。

 私、明日は早番勤務で、5時に出勤です^^;

 私が偉いのは、仕事が始まるのは7時なのですが、6時には現場に出て準備するっちゅうことです。

 そして、タイムカードは、7時になってから押すのです。

 今の職場の同僚(バイト及び社員)には、そのような仕事に対しての思考回路がないので、おそらく、私が6時から働いているとは想像だにしないでしょう。

 その日の仕事がスムーズに進んでいる理由を疑問にも思わないのです^^;

   ◇

 それはさておき、誤解を恐れずに言えば、

 私は、今回の台風で「水害」が出たら、面白い、と思っています。

 ダムの必要性が分かるでしょうから。

 出来たら、日教組教育の結果生まれた凶悪犯罪者…、その迷宮入りしたケースの犯人が水害の被害者になって死んで、ダムの治水の必要性を世に知らしめてくれたらいいと思う^^v

   ◇

 昨夜の「報道ステーション」で、補正予算案の見直しで、多くの公共事業を凍結させた前原国土交通相が出演していた。

 その顔が、憑き物に取り付かれたかのように不気味になっていたので驚いたし、

 高速道路の無料化で売り出した民主党なのに、交通量が激しくなる高速の拡幅工事も執行停止になったようだ。

 そして、ダム建設の中止も話題になっていた。

   ◇

 インフラ整備と言うものは、その恩恵に全く与からない人々もいる。

 しかし、公的な可能性の問題で必要とされる。

 それは無駄なことではない。

 その、「無駄」と思われることを堂々と出来るのが税金による公共事業なんだよね。

 誰も、個人的には、自分に直接に利益のない事には金は出さない。

 その代わりをしてくれるのが、税金の使い道なんだよ。

 これ、社会の常識だよ。

 その、「税金」活用の第一義を蔑ろにして、自分に直に金が流れてくるやり方に安易に同調した時、

 社会は崩壊をはじめる・・・。

   ◇

 それから、私が11月に行なうビッグ企画は、「ダム」が関係しています^^

 早く予告編だけでも、皆さんにお伝えしたいのですがね・・・。

                                      (2009/10/07)

[日教組について(5・[『いいかげんにしろ 日教組(松浦光修著)』を読む・④])]

2009-10-06 18:47:41 | 保守の一考
☆再掲です。

   ◇

 [『いいかげんにしろ 日教組(松浦光修著)』を読む・④<密閉教室>]


   『彼は何のために密室を作ったんですか?』

                  (法月綸太郎著『密閉教室』より)

▼・・・これは惨い、と、私は思った。

 『いいかげんにしろ 日教組』では、産経新聞(H11/5/31)の記事の要旨が記されていた。

 「日教組王国」三重教育界の実状である。

 ≪・・・そこには、「昨春(平成十年)の入学式の国家斉唱率が小学校で五七・四%(下から四番目)、中学校五二・〇%(同)、高校一・六%(最下位)と低い三重県は、一万人当たりのいじめ発生件数が二四・二%(ワースト二)、暴力行為が六六・三%(同)と高かった」「いじめや暴力行為の発生率がワースト二の三重県は、日教組の加入率八〇%以上と全国一位」などと記されていたのである。
 なんと私の住む三重県は、じつは広島よりもどの都道府県よりもすさまじい全国一の「偏向教育」県であり、それと児童・生徒の問題行動との相関関係も如実にあらわれているというのである。・・・≫

 つづいて、同じ年の雑誌『正論(七月号)』でも、それらの統計が議論の俎上に上がっている。

 「日本教育再生機構」の”顔”である八木秀次代表が、この頃から精力的に教育問題の最前線で活躍している。

 前者とおなじ統計結果から論説を語っているので、情報に大差はないのだが、一つ、特筆すべきことがあった。

 それは、八木先生と総括対談をしている石川水穂氏の語りである。

 ≪・・・石川氏「三重は本当に正直な県だなぁ(笑い)。不登校の率だけは四十五位と低いけれど、入試問題の変更度を八木さんの指摘どおり一位と考えると、公立校のいじめの発生率が二位、暴力行為の発生率も二位と高い。広島は不登校が二十三位、公立学校でのいじめが十二位、暴力発生率が五位だから、より目立ってみえる」・・・≫

 石川氏の目は節穴か・・・。

 こここそが、大問題なのである。

     【不登校の率は四十五位】

 子供に逃げ場がないじゃないかっ!!!

▼一世を風靡したロボットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』では、

 内気な主人公のシンジ君が、苦難の状況を目前にして、いつも「逃げちゃ駄目だ! 逃げちゃ駄目だ! 逃げちゃ駄目だ!」と繰り返し念じていた。

 それは、あたかも、自分の中の「甘え」を打ち破らなくちゃならないかのような強迫観念でもって呟かれていた。

 だが! その物語の最終局面にて、また違うテーマ「逃げてもいいんだよ」が示されていた。

 それは、過酷な情景を見せられている者の心にストンとはまる盲点のテーマであった。

 保守的な人間は、常に、子供に、愛とともに、ある一定の厳しさを与える。

 それは、「甘え」の排除を意味する。

 しかし、「甘えの排除」の標語に囚われると、それは、一方的な厳しさ、それのみの押し付けへと変質する。

「逃げちゃ駄目だ!」を言い募るのである。

「逃げてもいいんだよ」は、ある意味、左翼的な言い分である。

 近年、保守と左翼の言論の方向性が混沌に陥っていることが言われる。

 いわゆる体制的と言われる保守が、「反体制」的な言論を語り、

 左翼側が、体制にどっしりと構えた傲慢さを発揮している。

 保守の中でも、王道のように取り繕いつつも、紛うことなくリベラルだった西尾幹二は、

「ものの見方の一元論を排す」と周囲に言い放ちながらも、ものの見事に、西尾個人内部での「一元論」から逃れることが出来なくなってに轟沈した。

 それは、保守/左翼の逆転現象、いや、混沌状況に対応できなかったからだ。

 それこそは、まさに、戦後六十年の間に、我々が言うところの異常なるものの考え方をする者たち「左翼」が、権力の中枢に居座っていることを示す。

 教育界においての、その【権力左翼】が【日教組】なのである。

 ならば、こちら側が、「革命」とは言わなくても、小泉総理のように「改革」とも言わずとも、「再生」を掲げることぐらいはできよう。

 『いいかげんにしろ 日教組』において、松浦光修先生は、教育界の権力左翼・日教組、その突出・三重日教組「王国」にゲリラ的に戦いを挑むことになった・・・。

▼・・・と、ここで、ネット上で、色々調べていたら、

 左翼のホームページで、上記の調査への疑問が呈されていて、それも納得できるので、転載しておく。

   (『alternative autonomous lane No.17 1999.6.20』より
        http://www.shonan.ne.jp/~kuri/aala/aala_17.html)

 ≪・・・詳しい内容は、今月の『正論』にも掲載されている(「全国高校教育偏向度マップ」)。これには、八木秀次高崎経済大学助教授と石川水穂産経新聞論説委員の「総括対談」「公教育への『監視』が必要な時代」も付いているという次第。「学校の荒廃は偏向教育の度合いに関係」というのが、この対談の冒頭のリードの文句だ。それにしても呆れるほど、右寄りに「偏向」した教育談義だ。
 これからきっと、「日の丸・君が代を実施しないところは学校崩壊の傾向が強く、非行も多い」といった言説が、「科学的で実証的なデータ」の裏付けをもっている(かのように)語られていくのだろうと思うと、ほんとうんざりする。
 でも、ほんとにそんな「相関」があるんだろうか。こんなことをいうのも、データというのは読み方によっては、かなり勝手な読み込みもできるからだ。実際、『正論』のデータでみても、暴力行為発生率トップの岡山県も、いじめ発生率トップの富山県も、さらに不登校ワーストワンの和歌山県も、「日の丸・君が代」実施率は、ほぼ 100%だもんね。
 ところで、1997年度、小学校で日の丸が100%実施でないのは、北海道、東京都、神奈川県、三重県、大阪府、奈良県、兵庫県、広島県の8都道府県。逆に言えば、小学校では、残る39府県が完全実施ということになる。「そうか、日の丸・君が代が、最近の少年犯罪の凶悪化を生んだ原因だったのか」、などと言ってみたくもなる。ちなみに、これらの地域は、日の丸よりも君が代の方が、また、中学・高校と学年をおって、さらに実施率は下がる。もっとも、100%でないといっても、「日の丸」については、最低が広島県の92%だから、ほとんど実施しているってことだ。
 また、暴力行為の発生率の高い都道府県を見ると、確かに実施する傾向の低い4府県が上位23位以内(実際は14位以内)に入っているが、実施率の低い残りの4都道県は、24位以下のグループに入っている。いじめについても、不登校についても同じような傾向だ。「東大・京大入学ランキング」(広島県が45位だというために載せているようだが)で見ると、実施率の低い6都道府県(実施率の低い8都道府県中の75%)が、上位15位以内で、むしろ実施率の低い都道府県の方が、「入試成績がいい」(東大・京大の入学者でそれがはかれるのかどうか知らないが)ということになる。「良い大学に行きたかったら、日の丸・君が代の実施率の低い都道府県の方がいいよ」ということか。≫

 確かに、「我田引水」のきらいもある産経新聞・『正論』の調査でもあるので、いちお、公平を期すために転載しておく。

 少なくとも、今回の「情報」の取り扱いには、この左翼の方の意見に納得できもするのだ。

 ただ、私は、三重県の場合の、下記の如き一現状は、やはり、「相関」説明なくも、黙示録的「相関」関係を如実に示していると思うのだ。

▼恐ろしいことなのである・・・。

   ・教職員組合加入率 全国第一位
   ・暴力行為発生率 全国第二位
   ・いじめ発生率 全国第二位
   ・不登校人数 全国第四十五位

 何で、かような、【子供の逃げられないシステム】が構築され得たのか・・・?

 暴力やいじめがはびこる学校なれど、その被害を一身に受ける子供たちは、

       ・・・不登校人数 全国第四十五位・・・

 逃げることが出来ない、避けるすべがないのである・・・。

 暴力行為やいじめに苛まれる子供たちは、「不登校」をもってして、地獄から逃れるという「手段」をもたないのである。

 分からない。

 どのような言葉を駆使して、三重日教組は、子供を言葉巧みに騙して、学校に来させたのか?

 けれど、そこには「自由」の旗を掲げた【無法地帯】があるだけなのである。

 なんか、暴力や裏切りのはびこる世紀末『北斗の拳』の世界に、対抗措置を持たない(持たせないで)弱き者を放り投げたような印象だ。

 そう・・・、「最後の楽園にいらっしゃい^^」と揉み手で、多くの日本人妻を呼び寄せ、国に入れた途端に、身包み剥ぎ取る北朝鮮のようだ。

 日教組は・・・、三重日教組は、そんな【密閉教室】システムを構築し、何を目指すのか・・・?

 それは、ここで一口で説明できることではない。

 奴らが、【密閉教室】を創造せしめたのは、かつて、(そして、今も)共産主義国家が【密閉国家】を形成したのと同根なのである・・・。

▼一昨日、大阪・寝屋川の教職員殺傷事件の犯人の少年に、大阪地裁にて結審された。

 ・・・検察側の求刑は、無期懲役。

 少年のやらかしたことは、重大な罪悪である。妥当だろう。

 だが、その罪を犯せし理由は、明らかにされていない。

 情報では、「いじめ」が原因とされている。

 その「見てみぬ振り」をした教師たち総体に、少年は恨みを募らせて犯行に及んだとされる。

「逆恨みも甚だしい」か・・・?

 私は、そう思わない・・・。

 寝屋川のある大阪は、三重・福岡と並んで人権・同和教育のお盛んな場所だ・・・。

 そして、教師の日教組加入率も高い。

 当然に、「日の丸・君が代」に対しての嫌悪も強い・・・。

 私は、寝屋川の少年は、

   【いじめられると分かっているのに、
       学校に来させられ、
     なのに、何ら助けてくれぬ日教組教師たちに、決着をつけるため】、

 犯行を行ったと考えている・・・。

「逃げちゃ駄目だぞ!」と「無法地帯」におっ放り出されたら、自分の「存在」は、自分で守るしかない。

                                    (続く 2006/09/16)

   ◇

 左翼は「自由」や「平等」「平和」などの標語に毒されている。

 同時に、いつしか、保守も、「こうあるべきだ」の標語を唱えることで安心しきり、

 ぬるま湯の生活に安穏とし、

 今回の選挙結果によって、完全なる、国政における教育観の日教組支配を完成させてしまった。

 ・・・あまりにもの「虚を衝かれた」結果である。

 とにもかくにも、例え、日教組に隔離された子供であろうとも、「今そこにある危機」の内にある子供への救済措置は行なわなくてはならない。

                                     (2009/10/06)

[映画『機動戦士ZガンダムⅢ 星の鼓動は愛』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を観た]

2009-10-04 23:44:07 | 物語の感想
☆いよいよ、「機動戦士ガンダム」30周年リバイバル公開も、本日の鑑賞で終了です^^v

 特に、大画面で見る『逆襲のシャア』は初めてなので楽しみです^^

   ◇

     

 先ずは、『星の鼓動は愛』・・・。

 これは、初公開の時にも思ったのだが、もう、内容がカオス状態である。

 敵味方が、5グループほどで入り乱れていて、何が何やらコンフュージョンである^^;

 しかも、それぞれの首脳陣が、戦いの合間に、広大な地球圏の距離感なしに協力関係を結ぼうと、会ったり別れたりするので、なんと言おうか、小休憩を挟んで、物語全体が最終決戦を全篇に渡り延々と続けている印象だ。

 ただ、多くの制約(それは主に上映時間)の中で、作り手は全力を尽くしており、私は、その瞬間瞬間の作画や演出に感心し見てられるのだ。

 そもそも、この映画版「Zガンダム」は、地球に降り立った時も、大自然との関係が希薄なので、閉塞感があり、ただ、人間がセリフだけで繋がっている印象がある。

 だから、多くの登場人物が死んでゆくが、見ているこっちには、何の感慨も起きてこない。

 故に、テレビ版のラストシーンで、主人公カミーユが精神を崩壊させてしまうのも理解が出来る。

 だが、この「新訳・映画版」のラストには、底抜けにポジティブなラストシーンが待っている。

 Zガンダムは、悪意の根源・シロッコを葬り、カミーユは深く深呼吸し、我に返り、宇宙空間で、ガールフレンドのファと抱き合うのだ。

 ファなどは無邪気に、木にしがみつくコアラのようにカミーユに抱きつく。

 最高である^^

 実は、私、前日に、テレビ版のDVDを借りてきて、姪っ子と、20年前のラストシーンを再見している。

 だから、新しく作り直されたラストシーンに感慨もひとしおだった。

 このラストシーンを見るだけでも、金を払う価値はあると思う。

 おまけとして、ハマーン様の美しさも堪能できるぞ^^

 ハマーン様は、新しく書き直された部分はおろか、旧作画の部分においても美しい。

 モビルスーツに乗っているときは、その表情だけでもいいし、

 戦艦内の時は、その立ち姿の美しさもある。

 脚線の細さが、生まれて初めて立ったバンビを連想することも出来て、いいッ!

   ◇

     

 ・・・『逆襲のシャア』だ。

 ビデオレンタルで何度か見たが、元々が映画オリジナルなので、こうしてリバイバルでも遜色なく見れる。

 でも、20年前の作画のベーシックなのだろうが、どうしても、十代前半と思われるヒロインであるクェス・パラヤが少女に見えないのだ。

 顔の輪郭線に、幼い柔らかさがないからだろう。

 それは、同時期放送の「ZZ(ダブルゼータ)」のエルピー・プルにおいてもだ。

 あまり可愛く見れないので、映画的に堪能できる作画の中で違和感が募った。

 ただ、アムロやシャア、懐かしいカムランの作画には唸った。

 特に私は、子供の時から変わらないが、着実に大人として成長しているアムロに魅力を感じた。

 やはり、アムロこそが「主人公」なのだなと再認識した。

 サイコミュ・システムの仕組みがいまいち分からないことや、クライマックスの、幾つかの解釈を残すあやふやさに、毎度毎度不完全燃焼を感じるのだが、

 隕石を押し返そうとするνガンダムの力技や、それを操るアムロの根性に、私は魅かれるのだ。

   ◇

 「Z」と「逆襲のシャア」を続けて見て分かったのが、クェスやナナイと複数の女に愛を感じさせるシャアの生き方は、シロッコがレコアやサラに向けていたものと同根であろう。

 「愛」が、いつしか、作用反作用の収支計算へと変貌していたのだ。

 人間関係においても純粋であったシャアであったが、いつしかシロッコの亡霊に取り込まれていたのか・・・。

                                     (2009/10/04)

[強力な保守派戦士を一人失った]

2009-10-04 21:47:53 | 保守の一考
☆本日は、新宿への出掛けに『正論(11月号)』を購入した。

 特集は、民主党政権についてである。

 新宿への電車の車中で熟読した。

 特集の前半の、渡部昇一、西村眞悟、田母神俊雄、八木秀次、遠藤浩一、濱口和久ら著名人の主張を読んで、その内容が先日書いたエントリー[与党民主党考・4「溢れ出す問題群」]と表現が重なる点もあって、文章を書く身としていつもなら喜ぶ気持も起こりそうなものだが、民主党政権のあり方に暗澹たる気持にさせられただけであった。

 新宿ピカデリーで、「機動戦士ガンダム」シリーズのリバイバルを見たのだが、そこでの主人公が怒りを募らせる施政者や官僚、シャア大佐が叫ぶところの「愚民」のあり方に、私は民主党政権とそれに投票した者を重ねて考えてしまっていた。

   ◇

 映画館を出、私は姪を伴い、<思い出横丁>の「岐阜屋」で飲んだ。

 姪には食事をさせて、私は飲んだ。

 店を出ると、ホロ酔いで、西武新宿駅の構内に入っていく。

 売店に視線をやる。

「なんだ!?」

 と、声に出してしまった。

「どした? どした?」と姪。

 私は、フラフラと売店により、見出しの目についたスポーツ新聞をひったくって、金を払い、広げた。

 そして、酔っていることもあり、やはり声に出して言ってしまった。

「死んでいる場合じゃないだろ!!」

 そこには、

     <中川昭一元財務相 急死>

 の見出しがあった(夕刊デイリー)。

 強力な戦士の喪失は辛い。

 あの、もうろう会見で辞任した後に、マスコミに囲まれ帰宅した中川氏に、応援のコールを送った、あの可愛い奥さんの心中を察するともっと辛い。

 御冥福を祈りますが、現在のところ、私は、更なるビハインドを背負わされる自分らのことで頭がいっぱいであるのが正直なところだ・・・。

   ◇

 拉致家族からも悲しみの声=議連会長務めた中川氏に(時事通信) - goo ニュース

 中川氏支援者ら、驚きと落胆=次期選挙に活動再開の矢先-地元・北海道帯広市(時事通信) - goo ニュース

                                     (2009/10/04)

[映画『TAJOMARU』を観た]

2009-10-04 00:15:53 | 物語の感想
☆遅ればせながら観てきた。

 ああ、確かに、公開時期が前だったこの作品の後に『カムイ外伝』を観たら、比較し、こちらに軍配を挙げざるを得ないわな。

 『TAJOMARU』は、『カムイ外伝』の50倍は面白かった。

 観て良かった。

 私は、危うく、この傑作を見逃すところだったんだなあ、危ない、危ない^^;

   ◇

 原作は芥川龍之介の『藪の中』で、それは既に、黒澤が『羅生門』として名作を作っているが、『TAJOMARU』を作った中野裕之監督は、その奇妙な知的興奮そのままに、内容を現代的にパワーアップし、蘇らせてくれている。

 私はこのような話が大好きで、二時間半夢中であった。

 全く先の読めないストーリーで、ジェットコースター的にこちらを瞬く間にグイグイと引っ張ってくれた。

 非常に感服した。

 冒頭から、美少女・美少年たちが出てきて、桜の情景ともども、これは美しい作品だなあと感心した。

 そして、幼少時の彼らは、将来、主人公の兄・信綱が担うだろう管領職ゴッコに興じる。

 一段落着くと、役割を変えて、また楽しむのだ。

 この役名(名前)を変えて、ゴッコを展開するのは、この物語の肝であり、

 阿古姫は、そのゴッコの最中も、好意を持っている主人公・直光(小栗旬)の近くに寄り添いたがり、

 素性が知れずに召抱えられた少年・桜丸は、管領職役に興味深々なのだ。

 ここに、その後の展開の雛形がある。

 見事なプロローグである。

   ◇

 詳しくは記さないが、その後、将軍の稚戯により、管領職を巡って、主人公兄弟に諍いが起こる。

 そこに、充たされぬ桜丸が謀略を巡らし、阿古姫と添い遂げるだけで充分の直光は二人で都落ちをする。

 しかし、山中で、暴虐の盗賊・多襄丸(松方弘樹の演技が実にいい!)に襲われる。

 それまでも、直光は絶望的な状況にいるが、あくまでも客観的な状況でである。

 ここからは、直光、主観的にも追い詰められていく。

 阿古姫の豹変しての裏切りは、女にありがちだが、私などは、直光に同調する端緒となった。

 小栗旬の演技はやや単調だが、直光の直面した絶望の数々を考えると、素晴らしい熱演と言える。

 阿古姫役の柴本幸も、全篇を見終えると分かるが、実にいい表情を表現している。

 好みではないが、彼女の裏切りは、私の胸を締め付けた。

   ◇

 全てを失った直光は、死んだ多襄丸の名を受け継ぎ、知り合った盗賊仲間のリーダーとなって、絶望を抱きながらも、刹那の気晴らしを生きるのだった。

 盗賊仲間は、ちょっとヴィジュアル系っぽくて、全然、時代考証とあっていないのだが、その性格付けが見事で、リアリティが厳然と存在している。

 実に楽しい気分にさせてくれる。

 だが、都での異変の話を聞いてしまった直光は、気になって馬を走らせるのだった。

 そこには、信綱の急死の後、直光を名乗った桜丸がいた・・・。

   ◇

 人物の全てが、本当の名前を偽り、本心を隠し、直前の行為を翻した言動を発する。

 『TAJOMARU』と言うタイトルは、伊達じゃない。

 あえてローマ字表記しているのも意味がある。

 「多襄丸」は「多情丸」でもあるのだ。

 情が多い、深き故に、多くの絶望を直光は受け続けるのだ。

   ◇

 私は、この作品がクールな損得勘定でなく、愛を貫き通した「多襄丸」の物語として終わったことに拍手を送りたい。

 傑作であった^^v

                                     (2009/10/04)

[映画『色即ぜねれいしょん』を観た]

2009-10-03 15:17:30 | 物語の感想
☆面白そうなので観てきた^^

 面白かった^^

   ◇

 70年代の、仏教系の高校に通うロック志向の少年の悶々とした青春の物語である。

 作中、童貞喪失を目指し、主人公と仲間たちは夏休み旅行で、フリーセックスの地・隠岐島を目指す。

 ・・・私の高校時代も、それが目的で新島に旅行する奴がいたなあ^^;

 そんな事象に代表できる物語が、主人公の性格ゆえに「シャイ」にではあるが、原作のみうらじゅん言うところの「DT(童貞)パワー」として全篇溢れている。

   ◇

 主人公・純は周囲の環境に恵まれており、多くの人生の導き手にも恵まれてもいる。

 そこには、幸せで平穏な70年代がある。

 それ故に、問題は、幸せで平穏な「自由」の中での自己実現がテーマとなる。

 純と親友たちの「DTパワー」は、実に素直である。

 そこには不器用さがあるが、屈折はない。

 だからこその、屈託なくどこにでも飛び込み、喜びに身もだえする様に、私はかつての、そして未だに存在する、我が身の中のDTパワーの残滓に、心の痛痒感を感じさせられ続けた^^;

   ◇

 ・・・私事ではあるが、最近知り合う若者の「陰性のコンプレックス」には辟易している。

 私は、「うひょ、有難う御座います」と、私からエロビデオを借りていく若者にはヴァイタリティを感じるが、そういった茶目っ気を持たない、「陰性のコンプレックス」の帰結としての潔癖症の若者には日本の未来の暗黒を見せられる思いがする。

 物語のクライマックスに、ヤンキーの頭と、文化祭のライブでのお互いの健闘を称える。

 純は「須藤の歌い方は格好悪かった。・・・でも、面白かった^^ それが格好良いってことなんだと思った!」と言う。

 すると、須藤が「ロックだべ!!」と答えるのだが、それは、青春の本質を示していると思う。

 最近の若者の一部は、この「青春の本質」を全く理解していないと思うのだ。

   ◇

 青春の本質を理解して大人になった者は、作品内での、ヒッピーの家庭教師や、全共闘崩れのユースホステル管理者ヒゲゴジラのように、人に優しい。

 おっと忘れていた、父親役のリリー・フランキーを忘れちゃいけない。

   ◇

 純を「オトナ」に導くお姉さん・オードリーの、まさに「女」の具現化としての魅力は素晴らしかった。

 ポテッとした唇、ノーブラのタンクトップ、白いビキニ、頻繁なスキンシップ、・・・良いですね^^

 ・・・やはり、どうしても自分の青春と重ね合わせてしまうのだが、私にも、このような女性がいました^^

 ノーセックスで、海外旅行や温泉旅行なんかに行ったものです。

 二十年ほど前に、「カナダで結婚式を挙げるから参列してくれ、君なら来れる^^」と電話がきたが、その女性を「卒業」した私は、その申し出を丁重に断るのだった。

   ◇

 純は、オードリーとの出会いと別れで急速に成長する。

 不器用な笑顔の純の表情は、次第に落ち着いてくる。

 物語の全篇を、見ている私に身悶えさせた恥ずかしさは、終盤ではない。

 純は一気に成長し、けれど、その成長はレベルが一つアップしたに過ぎなくて、彼の童貞喪失はまだまだ先なのだった・・・^^;

 渡辺大知クンは、いい役者になっていくんでしょうね^^

                                     (2009/10/03)