先日の日曜日についに最終回を迎えましたね。
『あなたの番です』。
最終回はオンタイムで観たくて、お夕食も、そのお片付けも、その他諸々の家事も、お風呂も、全部21時前には終了させて、テレビの前で正座待機していました。
普段はダラダラしてて、なかなか捗らない家事なのに・・・常にこうキビキビとありたいものですね(笑)
そんな毎週日曜夜のお楽しみでしたので、終わってしまって、ややロス気味です。
で。
真犯人の結果から言えば・・・一番ありそうで、それ故、逆に「ない」と思っていた黒島ちゃんだったので・・・なんというか、やっぱりというか、ちょっぴり残念というか・・・。
普通に見ていたら、色々と行動も怪しいですし、明らかに嘘をついているって分かるポイントも多々だっただけに、変に穿って見ずに、見たままを推理すれば良かったんだなぁと思いました。
でも、1クール目の時から怪しさNo.1だった人が、ブルだったとは!!??
そういえば、途中、黒島ちゃんが人が変わったように明るく活き活きしたキャラになりますよね。
あれも、最初は、単にDV彼氏が居なくなったからだと思っていたのですが、そうじゃくて、彼女にとっては「趣味」や「生き甲斐」である殺人をずーっと我慢してて、それを再開させたからだったんだ!!って思い当たりました。
趣味が充実してる人は輝きますものね!
ミキサー主婦こと榎本さんのサイコパスご子息が、妙に黒島ちゃんに懐いていたのも、言葉にしなくても通じ合う「何か」があったのではないかなぁと。
そして、最後の最後で判明した、赤池のお婆ちゃんとの関係。
ぶっちゃけ、あのお婆ちゃんも、かなり怖い人だと思ってました。そして、絶対にボケてない!とも。
あのお婆ちゃんが、自分の息子を殺されても、あまり心を痛めて無さそうだったのも、寧ろ、実の息子より黒島ちゃんの方を目にかけていたのも、やはり、何か「同じ」ものを感じ取っていたのではないかなぁと。
彼女もサイコパスに見えましたもの・・・。
という訳で、素直に一番怪しかった人物が真犯人だった訳ですが。きっと、私を含め、ミステリ好きな人は、黒島ちゃんを限りなく真っ黒に見せて、実は、ラストのラストで大ドンデン返し!!みたいなのを期待していたのだと思います。
でもでも。
犯人は大穴ではなかったですが、この2クール掛けてのドラマ、とても面白かったです。
そして、単に犯人だけでなく、事件の引き金となった色々な事実が分かったのも興味深かったです。
あのマンション内でのリレー殺人ゲーム。
2ルートあったじゃないですか?
実際に黒島ちゃんが行動を起こしていた笑顔殺人と。
榎本夫妻から開始した「あなたの番です」というリレー殺人。
このリレーの方のきっかけは、第1話の管理人さんの自殺から端を発した訳ですが、その後、西村が榎本家に脅迫状を入れたことによって、リレー殺人が回り出した・・・っていうのが。なんとも怖い。
西村自体は、単に、管理人さんの自殺のキッカケを作った(と言っても、管理人さんも榎本家を脅してお金を取ってたのでアレですが…)榎本家への腹いせでやったことで、実際、彼自身は、何にも手を汚してないのに、いわば、彼の悪戯から、ドクター山際、タナカマサオ、袴田吉彦、細川朝男って回り出したのですよね。
まあ、若干、黒島ちゃんの手が入ってますが。
いろんな偶然とかキッカケとかが重なって、こんな風になってしまった・・・っていうのが、怖かったです。
そうそう。
意味深に出て来てた『名探偵コナン』に書き込まれてたページとか、妙に推してた『パノラマ島奇譚』が、関係ないのかよ~~~!!??っというツッコミ。
それはさておき。
ラストに賛否両論ありましたが、ミステリやサスペンスという観点以外から見ても、このドラマ、私は面白かったです。
てか、ある意味、群像劇というか人間ドラマっぽくもありましたよね。
このドラマって、意外と「愛」がテーマだった気がするのです。
いろんな愛が描かれていませんでしたか?
101の久住さんは、エレベーターへの愛(笑) あと、実家への脅迫があって、強行に及んだっぽいので、親への愛も・・・かな。
102の児嶋家は、すれ違った故に悲劇を迎えた夫婦の愛。
103の田宮さんも、ちょっと行き過ぎてる感はありましたが、愛と正義を持ち合わせてる人でした。
104の石崎さんは、ひたすら子供達を守ろうとしていました。
201は、浮田さんの血の繋がらない娘・あいりへの愛や、柿沼のあいりへの結婚の想い。
202の黒島ちゃんも、どーやんのことを本当に愛していたようでしたし。
203は、シンイーちゃんとクオンの恋愛。イクバルの報われない愛。仲間たちのシンイーちゃんを想う気持ち。
204の西村さんも、管理人さんを人として好きだった・・・と言ってましたね。
301の尾野ちゃんは、ただただ歪んだ愛。
302は主人公!! 菜奈ちゃんと翔ちゃんの夫婦愛。
304のどーやんは、黒島ちゃんが初めて好きになった女性。
304の元住人の北川家も、すれ違いから復活した親子の愛。
401の木下さんは、打算から始まった新管理人との愛。
402の榎本家は、間違ってはいたけど、彼らなりの息子への愛。
403は、藤井医師の看護師さんとの愛。
501の佐野さんのワニへの愛。
502の南さんの亡くなった娘への愛。
502元住人の赤池家は、傍から見ると仲良さそうな家族に見えて、実は、嫁イビリが酷くて、家族の心はバラバラだったわけで。偽りの家族愛・・・かな。
マンションの住人以外でも、菜奈ちゃんの元夫・細川も、最期に自らの行いを反省していましたし、菜奈ちゃんへの執拗な歪んだ愛。
黒島ちゃんのストーカーの内山の狂気の愛。
そして、神谷刑事の仇を取ろうと躍起になる水城刑事の仲間愛。
登場人物、それぞれの愛があって。
中にはその愛ゆえに、犯罪に手を染めた人も居た訳で。
まあ、何が理由でも殺人は絶対に許されないのですが、でも、このドラマの全編通してのテーマって、実は、愛だったのかなぁとも感じました。
で、愛を与えることも、受けることもなかった管理人さんは、その孤独で自殺ちゃったのかな・・・って。
管理人さん、めっちゃ嫌な人だったし、リアルに身近に居たら私も絶対悪口言っちゃうと思いますが・・・でも、彼の最後のシーンを見ちゃうと、もしかしたら、住人に手作りの表札をプレゼントしていたのも、誰かと交流というか繋がりが欲しかっただけなのかもなぁと思ってみたり。
でも、尾野ちゃん以外、誰も使ってくれなくて、可哀想でしたね。
そんな風に、つらつらと思い返してみると、このドラマ、ミステリでありつつも、人間ドラマだなぁって。
かなり怖い世界ですが(笑)
あっ。
エンディングで、それぞれのその後が描かれていましたが、児嶋家。
お部屋に貼ってあった日本地図に、「カヨ♡トシアキ」って書きこんであったの気付きましたか??
道か何かをなぞってるのでガタガタですが、そう読めますよね???
なんか切なかった・・・(p_;)
で!!!!
ここまで書いて、とても気になるのが。404の江藤です。
本当に、最後の最後まで、彼は謎でした。
上記のように、それぞれに人間ドラマがあるのに、彼だけ、その背景が見えない。愛も見えない。
実の孫でもないのに、いつも赤池のお婆ちゃんにベッタリだったのも謎のままです。取り入って遺産でも狙ってたのかな??それも定かでないです。
ラストシーンで水城刑事がお婆ちゃんに真相を問いつめてる時も、近くに居てチラチラと意味深に見てましたよね。
ここまで、江藤の背景が描かれないのは、何か、製作者側の「意図」を感じる気もします。
今後、何か、別の形で江藤が描かれるのでは??と推理。
そして、モヤッとした結末。
あの車椅子の謎と、赤池のお婆ちゃんの死。
これは、どーやんなのか、江藤なのか・・・。
お婆ちゃんの手を拘束していたのが、最終話で翔ちゃん達を拘束していたテープににているし、あの場所も、大学っぽかったので、どーやんな気もするけど。。。。
最後の最後まで謎のままだった江藤の気もするし。
てか、1話で凄く気になっていた、倒れたままになってた車椅子。結局、アレの伏線って回収されませんでしたよね。
それがモヤっとしてるなぁ。
何か別の機会で真相を知りたいものですね。
という訳で、全20話、楽しみました『あなたの番です』。
ラストのオチは、正直、期待していた大ドンデン返しとは違いましたが、でもでも、ドラマを見る度に、色々と頭を使って推理していた時間はとても楽しかったです。
2クールの楽しい時間を、ありがとうございました\(^o^)/