今日も映画の感想を♪
先日見て来ました、『予告犯』。
この作品、原作は『ジャンプ改』で連載されていたコミックス。
実は、『ジャンプ改』は創刊からずっと買っていたので、この作品も、第一回から読んでましたです。
『ジャンプ改』の連載作品では、凄く楽しみにしていた作品で、いつも、真っ先に読んでたなぁ~。
でも、廃刊の直前くらいから、雑誌を買わなくなってしまい・・・。
(わたし的に、他に特に好きな作品が少なかった・・・というのと、一回買い逃しちゃったら、そのまま、もう買わなくなっちゃっって~みたいな流れで(^^;;)
なので、この『予告犯』の結末は知らないままだったので、凄く気になってたのです。
てか、コミックスを読んでいた時から、「これは、いつかは映画化されるんだろうなぁ」と思っていたので、映画館で初めて予告を見た時は、「キター!」ってなりましたよ(笑)
そして、これで気になっていた結末が分かる!!とワクワクして、見に行きました~。
法律では裁けない悪や罪をネット上で暴露し、その対象への制裁を予告して実行する。
覆面代わりの新聞紙を被った、謎の予告犯「シンブンシ」vsサイバー犯罪担当のエリート捜査官の攻防が展開される物語。
生田斗真と戸田恵梨香というキャスティングを知った時は、演技力とか安定してるけど、安定し過ぎてて、ちょっと新鮮味がないかなぁ?なんて思ったりしたのですが。
実際、映画を見てみると、彼らの安定の演技に、とても安心して見ることが出来て、凄く良かったです。
そして、テーマも実に興味深いです。
タイムリーなネタ・・・というか、実在の出来事を彷彿とさせるような事件がどんどん描かれて行くところなんかは、初めてコミックスを読んだ時、「こ、こんなの描いちゃって良いの!!??」と思うくらいビックリしましたが、それこそが良いのですよね!
実際、世の中のニュースを見てみると、納得のいかない理不尽なニュースが溢れかえってます。
自分の会社が悪くて食中毒を出したにも関わらず、自分達の非を認めず逆ギレ会見とか。
はたまた、一時期、横行して問題になった、いわゆるバイトテロ。
食べ物を扱うお店で、バイトが不衛生な事をし、それをツイッターなどにアップしたことから、そのお店が多大な被害をこうむる・・・ってありましたよね。
他にも、性犯罪の被害にあった女性を侮蔑するような発言をネットで主張した、有名大の学生とか。
実際に見たことのあるニュース、しかも、それを目にした時、気分が悪くなるような話で、それでいて、その当事者たちは、そこまで重い裁きを受けないで済んでいる。。。
確かに、それらのニュースを見た時は、「うーん(--;」って思ったりもしましたが。
この作品では、そういう輩に対して、新聞を被った「シンブンシ」なる男が、徹底的に裁きを下します。
そして、その様子をネットで配信。
たちまち、ネットユーザー達の熱い支持を得ていくのです。
まあ、冷静に考えたら、これは犯罪ですよね。
犯罪って分かっているんだけど、ネットユーザーの支持を得ていく、そして、映画を見て居る側も、なんとなくスッキリするっていうのは。
やっぱり、ああいう理不尽なことをやらかした奴らは、どこかで、大変な目に遭えば良い~って思っている証なのかもしれません。
でも、何度も言うけど、これは犯罪!!
・・・なんだけど、ね(^^;;
現在の世では、理不尽なことが多すぎて、皆、ストレス溜まっているのかもしれないなぁと。
映画の「シンブンシ」はフィクションですが、実際のネット社会でも、「炎上」とか「晒し」とか色々あるじゃないですか?
それをもっともっと突き詰めていったのが、「シンブンシ」なのだと思うのです。
だから、やはり、現実でも、皆、色々と理不尽な想いをしてて、ストレス社会なのかなぁって。そして、その捌け口を求めて、ネットという匿名世界にやってくるのかもしれないなと、映画を見て居て思いました。
そしてそして、理不尽と言えば、今の社会のシステムについても、色々考えさせられました。
例えば、ワーキングプアや、非正規雇用について、再就職について、そして不当労働・・・などなど。
てか、映画を見てて、ムカついたのは、シンブンシが契約社員だった時代の、あの会社の面々かなぁ。
あからさまなイジメをする社長や、SNSを使って陰口を叩いている社員たち。
完全に腐ってますよね。
でも、ネットを使ったイジメとか、学校や会社などでも実際にありそうで。
ネット社会ならではの陰湿さを感じます。
また、色々な事情があって、一度でも職を離れてしまうと、履歴書に出来た「空白」の所為で、再就職が難しい・・・っていうのも。
働きたいという意思はあっても、働き口がない、履歴書だけで選別させれる、そして、やがては社会から脱落していく・・・。
なんだか、納得のいかない世の中。
そして、この映画は、そういう社会的な弱者にスポットを当てて描いているのです。
で。
そんな社会的弱者である「シンブンシ」グループと対局となるのが、戸田恵梨香演じる女性刑事・吉野。
彼女も、幼い頃は、給食費も払えないくらいお家が貧しくて、一度は死を考えたこともあったようす。
でも、きっと、努力して勉強して、東大に入って、そして、今は、警察で働いている・・・。
「勝ち組」というのかどうかは分かりませんが、底辺に居ても、そこから努力で這い上がり、社会的地位を築き上げた彼女にとっては、シンブンシ達の卑劣な行動は許せないのですよね。
確かに、吉野のいう事もよく分かります!
先程も述べたように、シンブンシ達のやっていることは、私刑。犯罪です。
その犯罪を、社会の所為にして、自分達の行動を「正義」と主張し、ネットで神気取りになる。
凄くよく分かります。
だけど、なんていうか。
きっと、吉野刑事は、大変で辛い想いをしてきたけど、それを克服できるほどの精神の強さとか、頭の良さとかがあって「頑張れた」人なのだと思うのです。
もちろん、何事も頑張って取り組んで、自分の状況を良い方向性に持って行く努力をするというのは、必要かつ大事な事ですが・・・でも、必ずしも、人間、全員が全員、彼女のように、努力が実る訳では無いのです。
精神的に打たれ弱い人もいれば、頑張れない人だっている。
それが人間。色んな人が居るのです。
それを「辛かったら、死に物狂いで頑張ればいいじゃん!!」って言いきるのは、やっぱり、違うと思ったのですよね。
そして、今の世の中は、そういう「頑張れない」人たちに対して、冷たい社会なのじゃないかなぁと。
それは、ちょっと寂しいですね。
凄く悲しいなぁと思ったのが、ヒョロが死んだときのカンサイ(だったかな?)の台詞。
「ヒョロが腎臓を売ってまで来たかったこの国が、こんな国でごめんな・・・」
この言葉に、涙出ました。
確かに、今の日本、果たして人に対して優しい国かなぁ?って思えて。
で。
ネットで犯行予告を繰り返すシンブンシ達と、それを追う警察のサイバー対策課。
彼らの対決や、行きつく先は、どこにあるんだろう?と、コミックスを結末まで読まなかった私は、凄く気になっていたのですが。
まさかまさかの結末でした。
クライム映画かなぁと思っていたのに、ラストは、凄く切なかったというか。
シンブンシ達が、ネットで予告犯罪を繰り返す、真の目的が分かった時はビックリしました。
そっか・・・。
そのために、皆、犯罪に手を染めたんだね・・・と。
そして、リーダーのゲイツ。
彼の仲間を想う気持ちが切なかった・・・・。
今の世の中って、「社会」っていうレールから一度でもはみ出しちゃうと、再び、そのレールに乗っかるのはなかなか難しいシステムになっていると思います。
そして、そのレールに乗り損なってしまった人たちは、色々と辛い想いをする。
シンブンシグループの彼らもそうですよね。
そんな彼らに対するゲイツの愛情が感じられました。そして、ヒョロに対しても、ね。
・・・こんな切ないラストだったとは思わなかったです。
ラストの浜辺のシーンは、本当にヤバイです(;;)泣
みんな凄く良い人達だったのに・・・。
せめて、そんな彼らが、っていうか、頑張れない人たちが、生き良い、優しい社会であって欲しいなぁと思いました。
予想していた以上に、この映画、面白かったです。
もちろん、「こんなの有り得ない!」というツッコミ所も多々ありましたが、それはそれで、映画だから~と考えれば(^^)b
現代社会について色々考えさせられる作品でした。
先日見て来ました、『予告犯』。
この作品、原作は『ジャンプ改』で連載されていたコミックス。
実は、『ジャンプ改』は創刊からずっと買っていたので、この作品も、第一回から読んでましたです。
『ジャンプ改』の連載作品では、凄く楽しみにしていた作品で、いつも、真っ先に読んでたなぁ~。
でも、廃刊の直前くらいから、雑誌を買わなくなってしまい・・・。
(わたし的に、他に特に好きな作品が少なかった・・・というのと、一回買い逃しちゃったら、そのまま、もう買わなくなっちゃっって~みたいな流れで(^^;;)
なので、この『予告犯』の結末は知らないままだったので、凄く気になってたのです。
てか、コミックスを読んでいた時から、「これは、いつかは映画化されるんだろうなぁ」と思っていたので、映画館で初めて予告を見た時は、「キター!」ってなりましたよ(笑)
そして、これで気になっていた結末が分かる!!とワクワクして、見に行きました~。
法律では裁けない悪や罪をネット上で暴露し、その対象への制裁を予告して実行する。
覆面代わりの新聞紙を被った、謎の予告犯「シンブンシ」vsサイバー犯罪担当のエリート捜査官の攻防が展開される物語。
生田斗真と戸田恵梨香というキャスティングを知った時は、演技力とか安定してるけど、安定し過ぎてて、ちょっと新鮮味がないかなぁ?なんて思ったりしたのですが。
実際、映画を見てみると、彼らの安定の演技に、とても安心して見ることが出来て、凄く良かったです。
そして、テーマも実に興味深いです。
タイムリーなネタ・・・というか、実在の出来事を彷彿とさせるような事件がどんどん描かれて行くところなんかは、初めてコミックスを読んだ時、「こ、こんなの描いちゃって良いの!!??」と思うくらいビックリしましたが、それこそが良いのですよね!
実際、世の中のニュースを見てみると、納得のいかない理不尽なニュースが溢れかえってます。
自分の会社が悪くて食中毒を出したにも関わらず、自分達の非を認めず逆ギレ会見とか。
はたまた、一時期、横行して問題になった、いわゆるバイトテロ。
食べ物を扱うお店で、バイトが不衛生な事をし、それをツイッターなどにアップしたことから、そのお店が多大な被害をこうむる・・・ってありましたよね。
他にも、性犯罪の被害にあった女性を侮蔑するような発言をネットで主張した、有名大の学生とか。
実際に見たことのあるニュース、しかも、それを目にした時、気分が悪くなるような話で、それでいて、その当事者たちは、そこまで重い裁きを受けないで済んでいる。。。
確かに、それらのニュースを見た時は、「うーん(--;」って思ったりもしましたが。
この作品では、そういう輩に対して、新聞を被った「シンブンシ」なる男が、徹底的に裁きを下します。
そして、その様子をネットで配信。
たちまち、ネットユーザー達の熱い支持を得ていくのです。
まあ、冷静に考えたら、これは犯罪ですよね。
犯罪って分かっているんだけど、ネットユーザーの支持を得ていく、そして、映画を見て居る側も、なんとなくスッキリするっていうのは。
やっぱり、ああいう理不尽なことをやらかした奴らは、どこかで、大変な目に遭えば良い~って思っている証なのかもしれません。
でも、何度も言うけど、これは犯罪!!
・・・なんだけど、ね(^^;;
現在の世では、理不尽なことが多すぎて、皆、ストレス溜まっているのかもしれないなぁと。
映画の「シンブンシ」はフィクションですが、実際のネット社会でも、「炎上」とか「晒し」とか色々あるじゃないですか?
それをもっともっと突き詰めていったのが、「シンブンシ」なのだと思うのです。
だから、やはり、現実でも、皆、色々と理不尽な想いをしてて、ストレス社会なのかなぁって。そして、その捌け口を求めて、ネットという匿名世界にやってくるのかもしれないなと、映画を見て居て思いました。
そしてそして、理不尽と言えば、今の社会のシステムについても、色々考えさせられました。
例えば、ワーキングプアや、非正規雇用について、再就職について、そして不当労働・・・などなど。
てか、映画を見てて、ムカついたのは、シンブンシが契約社員だった時代の、あの会社の面々かなぁ。
あからさまなイジメをする社長や、SNSを使って陰口を叩いている社員たち。
完全に腐ってますよね。
でも、ネットを使ったイジメとか、学校や会社などでも実際にありそうで。
ネット社会ならではの陰湿さを感じます。
また、色々な事情があって、一度でも職を離れてしまうと、履歴書に出来た「空白」の所為で、再就職が難しい・・・っていうのも。
働きたいという意思はあっても、働き口がない、履歴書だけで選別させれる、そして、やがては社会から脱落していく・・・。
なんだか、納得のいかない世の中。
そして、この映画は、そういう社会的な弱者にスポットを当てて描いているのです。
で。
そんな社会的弱者である「シンブンシ」グループと対局となるのが、戸田恵梨香演じる女性刑事・吉野。
彼女も、幼い頃は、給食費も払えないくらいお家が貧しくて、一度は死を考えたこともあったようす。
でも、きっと、努力して勉強して、東大に入って、そして、今は、警察で働いている・・・。
「勝ち組」というのかどうかは分かりませんが、底辺に居ても、そこから努力で這い上がり、社会的地位を築き上げた彼女にとっては、シンブンシ達の卑劣な行動は許せないのですよね。
確かに、吉野のいう事もよく分かります!
先程も述べたように、シンブンシ達のやっていることは、私刑。犯罪です。
その犯罪を、社会の所為にして、自分達の行動を「正義」と主張し、ネットで神気取りになる。
凄くよく分かります。
だけど、なんていうか。
きっと、吉野刑事は、大変で辛い想いをしてきたけど、それを克服できるほどの精神の強さとか、頭の良さとかがあって「頑張れた」人なのだと思うのです。
もちろん、何事も頑張って取り組んで、自分の状況を良い方向性に持って行く努力をするというのは、必要かつ大事な事ですが・・・でも、必ずしも、人間、全員が全員、彼女のように、努力が実る訳では無いのです。
精神的に打たれ弱い人もいれば、頑張れない人だっている。
それが人間。色んな人が居るのです。
それを「辛かったら、死に物狂いで頑張ればいいじゃん!!」って言いきるのは、やっぱり、違うと思ったのですよね。
そして、今の世の中は、そういう「頑張れない」人たちに対して、冷たい社会なのじゃないかなぁと。
それは、ちょっと寂しいですね。
凄く悲しいなぁと思ったのが、ヒョロが死んだときのカンサイ(だったかな?)の台詞。
「ヒョロが腎臓を売ってまで来たかったこの国が、こんな国でごめんな・・・」
この言葉に、涙出ました。
確かに、今の日本、果たして人に対して優しい国かなぁ?って思えて。
で。
ネットで犯行予告を繰り返すシンブンシ達と、それを追う警察のサイバー対策課。
彼らの対決や、行きつく先は、どこにあるんだろう?と、コミックスを結末まで読まなかった私は、凄く気になっていたのですが。
まさかまさかの結末でした。
クライム映画かなぁと思っていたのに、ラストは、凄く切なかったというか。
シンブンシ達が、ネットで予告犯罪を繰り返す、真の目的が分かった時はビックリしました。
そっか・・・。
そのために、皆、犯罪に手を染めたんだね・・・と。
そして、リーダーのゲイツ。
彼の仲間を想う気持ちが切なかった・・・・。
今の世の中って、「社会」っていうレールから一度でもはみ出しちゃうと、再び、そのレールに乗っかるのはなかなか難しいシステムになっていると思います。
そして、そのレールに乗り損なってしまった人たちは、色々と辛い想いをする。
シンブンシグループの彼らもそうですよね。
そんな彼らに対するゲイツの愛情が感じられました。そして、ヒョロに対しても、ね。
・・・こんな切ないラストだったとは思わなかったです。
ラストの浜辺のシーンは、本当にヤバイです(;;)泣
みんな凄く良い人達だったのに・・・。
せめて、そんな彼らが、っていうか、頑張れない人たちが、生き良い、優しい社会であって欲しいなぁと思いました。
予想していた以上に、この映画、面白かったです。
もちろん、「こんなの有り得ない!」というツッコミ所も多々ありましたが、それはそれで、映画だから~と考えれば(^^)b
現代社会について色々考えさせられる作品でした。
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