懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

茅葺き民家 島根県旧吉田村菅谷の民家

2015年12月07日 | 茅葺き民家
吉田村菅谷はタタラ製鉄で栄えた集落だそうだ。
江戸、明治の生活歴史は説明を聞かないと分らない。
タタラ製鉄をやっていた痕跡などもうどこにも残っていない。
山林の復元力のある日本の地形、地中海沿岸や砂漠の沿岸は乾燥砂漠化を防ぐのに大変努力している。日本はほったらかしても林や森に復元する。
それは司馬遼太郎氏が街道を行くでも書いている。スポンジのような日本の山と表現している。第二次世界大戦の燃料不足で伐採された日本の山、あれから70年、はげ山など見なくなり一番豊かな森林資源になっている。
タタラで削られた山など復元してどこかもわからない。
出雲でタタラをやっていた痕跡は土砂の流出で出雲平野、斐川平野や弓ヶ浜を作り島根半島を陸続きにしたことであろうか。

菅谷の谷間のわずかな田で米を作り生活をしてきたのであろう。
戦前までは食べるだけが精一杯の庶民がほとんどあったとおもう。
終戦後は都市部では配給が満足に手に入らず田舎の方が豊な暮らしだった時期もあった。
しかし、だれでも車を持ち電化製品に囲まれた生活になれば農業所得ではやっていけない。
給与所得が得られる都市部でないと暮らせない日本の構図になっている。
人々が暮らした生活の痕跡も自然に飲み込まれそうだ