ひとり気ままに

バツイチ女のひとりごと。離婚した人も、離婚を考えている人も、そしてこれから結婚する人も、「気ままな話」を聞いてください。

【本】 漁港の肉子ちゃん

2016-07-09 23:33:54 | 本と雑誌

新聞のコラム欄で又吉さんがお勧めの本。

漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)
西 加奈子
幻冬舎

気にはなっていたが、もともと小説は読まないので買うつもりは無かった。

先日、本屋さんに行くと、お勧めのコーナーに並んでいたので、思わず買ってしまった。

 

お話は、肉子ちゃんとその子供のキクちゃんの話し。

キクちゃんが話を進めている。

肉子ちゃんは族に言うダメンズウォーカー。

沢山の男に騙されて、借金を作って返済をする。

それでも、相手の事を悪くは言わない。

子供のキクちゃんもあきれるほど。

 

一緒に住んでいた、自称小説家の男は1枚も原稿を書かない。

ある日、彼が出て行った。

肉子ちゃんは心配になって男を探す。

そしてたどり着いた先が漁港だった。

 

漁港にある「うおがし」という焼き肉屋さんに住みこみで働くことになる。

働く条件は、体を壊さないこと。

食あたりでもおこせば、お店の評判が悪くなる。

 

太ってはいるが明るく前向きな肉子ちゃんはすぐにお客さんに溶け込んでいく。

キクちゃんも転校してきた小学校でいろいろなことを経験して行く。

 

キクちゃんの成長と天真爛漫な肉子ちゃんの生活。

そんな小説だと思っていたら最後にジーンとくる場面があって終了。

そこは読んでください。

 

肉子ちゃんみたいに生きられたら。

生きることに一生懸命になれたら。

本当は泣きたいくらいの毎日だった・・・。

ああ、、きっと泣きたい気分も越えちゃったのか。

 

いやらしさもドキドキもなく、淡々とそしてじわっとくる小説だった。

又吉さんお勧めありがとう。

コメント (4)

【本】 言ってはいけない

2016-06-26 01:17:46 | 本と雑誌

帯に書いてある

「この内容を気安く口外しないで下さい」

でも、知ってしまったら誰かに話したくなってしまう。

それが100%の真実ではないとしても、100%嘘ではないと思うから。

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)
橘 玲
新潮社

 

本は3章からなっている。

Ⅰ 努力は遺伝子に勝てないのか

Ⅱ あまりに残酷な「美貌格差」

Ⅲ 子育てや教育は子供の成長に関係ない

 

沢山の参考文献から作られているのであるが、世の中にはいろいろなことを研究している人がいると思った。

生きているものは、次に自分の遺伝子を残すために戦っているし、それは本能として備わっている。

人も同じ。

 

人の性が他の動物と違うところは、女性の発情期がわからないって所。

だから常にSEXしていないと、自分の遺伝子を残せない。

だからレイプも起きる。

自分の遺伝子を残したい本能。

 

再婚した相手の子供を虐待や殺してしまうのも、自分の遺伝子を残すため。

ふたりの子供より、ひとりの子供の方が、大切に育てるから、遺伝子は残りやすいし、人の遺伝子を育てていくことなど出来ない。

 

女性も自分の遺伝子を残すために、男を選んでいる。

だから、優秀な男はモテル。

ただ、競争倍率が高いから、種は優秀な男から貰い、子育ては誠実に自分に尽くしてくれる男に任せる。

自分の遺伝子を持たない子供を育てている男性、自分の遺伝子だと思ってね。

 

子供の性格は50%が遺伝で、50%が環境。

環境の50%も家庭ではない。

子供が外で作る環境である。

親の言うことを聞かないのは当然らしい。

 

人はまだ石器時代から進化していない。

人の子供はひとり立ちするのに時間がかかる。

次の子が生まれればその子を見なくてはいけない。

つまり、次の子が生まれるまでの約1年(子供がお腹にいる時期は10カ月のため)は母親が面倒を見るが、その後は兄弟などの年が近い者が子育てをする。

それが石器時代の生活。

それが今でも、体の中に残っている。

だから、親ではなくて、回りの環境に合わせた自分を作っていく。

この仲間から外れれば、石器時代は生きて行くことが出来なかった。

親がやるべきことは、いつも回りにいる友達が良い影響になる環境を見つけてそこに子供を置くこと。

そうすれば、よい子が育って行く。

 

色々なことに遺伝がかかわっているのは感じていた。

だから、あ~やっぱりって思うことがあって面白かった。

女性はなぜエクスタシーで叫ぶのか。

それは、他の雄を呼ぶため。

沢山の精子を自分の中に入れ、精子に競争させ、優秀な精子を選ぶ。

これも石器時代の名残らしい。

 

まあ、遺伝子を残せない私には今更だけど、なかなか面白かった。

コメント

【本】熟年売春

2016-06-12 22:29:57 | 本と雑誌

世の中はわからない事が多い。

熟年売春 アラフォー女子の貧困の現実 (ナックルズ選書)
中村 淳彦
ミリオン出版

「熟年」とはいくつの事だろう。

風俗業界では26歳より上のことらしい。

では、アラフォーとは。

それは「35~44歳」らしい。

 

この本は、何人かの売春をしている女性のインタビューが掲載されている。

「売春」って合法なのか?

 

風営法が改正されて、店舗経営は難しくなり、ホテトル業界が多くなったらしい。

その中で、今は普通の主婦が売春しているという。

その道にすすむ理由はそれぞれ。

手っ取り早くお金を稼げる方法。

 

AV女優もホテトルも本番勝負。

今は普通の主婦が売りたいのだから、女性が余っている。

草食男子と言われるように、若い男性はあまり買わない。

アダルトビデオだって、わざわざ購入しなくてももっと過激な素人動画が無料でネット上には流れている。

売れる女性は少なくなっている。

 

体を売れば生活できる世の中ではないらしい。

売れる人は、やっぱり綺麗で品が良い女性。

普通のおばさんは、働けど、働けどらしい。

その業界も安売り合戦になっているためらしい。

 

お金を稼ぐことは難しい。

でも、これを読んでいると、ここに出てくる女性の考え方に疑問を持つ。

まあ、世の中にはいろいろな人がいる。

でも、それでいいのか?って思う本だった。

コメント (3)

【本】 「限りなく少なく」豊かに生きる

2016-05-06 14:33:53 | 本と雑誌

東京に行くのに新幹線を使わないと、最寄駅から2時間30分から3時間掛かる。

新幹線でも1時間40分くらいかな。

座ることが出来れば、読書の時間。

今回読んだのがこれ。

「限りなく少なく」豊かに生きる
原 秋子
講談社

書いたのはフランス人の「ドミニック・ローホー」

とても読みやすい本だった。

最近は「フランス人は服を10着しか持たない」などフランス人の生き方が話題となっている。

フランス人は10着しか服を持たない
神崎朗子
大和書房
フランス人は10着しか服を持たない2
神崎 朗子
大和書房

この本もそのひとつかと思って読んだが、フランス人だからというわけではなさそうである。

著者は、ヨガや禅寺での修行、また墨絵の習得など精神文化も心得ている。

「限りなく少なく」豊かに生きるは、昔の日本人なのではないかと感じた。

 

沢山のものであふれている生活で、本当に必要なものはわずか。

なのに、その物や人に振り回され、疲れて生きているのは幸せではない。

物が少なければ色々なことをシンプルに考えることが出来る。

自分の悩みも解決できそうな話がたくさん書かれている。

例をあげると

 

人に好意を持った、または好きになったことを確かめる方法。

その人と一緒の時間を過ごしたいかどうか。

 

自分に対して「幻想をもたない」ようにする

「幻想をもたない」とは人生、他人、そして自分に多大な期待をしない。

期待をしなければ失望することもなく、不幸にもならない。

だから、歳を重ねてから「大恋愛」をしたいと思わず、実現するのは難しいという事実を受け入れて、無駄なエネルギーを使わない。

 

今やるべきことに集中し、エネルギーの消耗を防ぐ

何か事が生じた時に、自分の全関心をそこに振り向け、他の用件に移る前に完結させる。

嫌な仕事を忘れるいちばん手っ取り早い方法は仕事を片付けてしまうこと。

 

理解はしているけど、行動が伴わない。

でも、この本を読んでいると力を抜いて「やるぞ」と思える。

繰り返し読みたい1冊。

コメント (4)

【本】 11分間

2016-03-12 23:06:15 | 本と雑誌

amazonのおせっかい機能で気になった1冊

11分間 角川文庫
パウロ・コエーリョ,旦 敬介
KADOKAWA / 角川書店

小説はあまり読まない。

その世界に引きずり込まれるのに時間が掛かるから。

小説の中で自分を見つけて、自分を小説の中の住人にしないとうわべで字を追っているだけになってしまう。

 

しかし、この小説で私は住人になれなかった。

主人公が20代初めだから?

それとも私が向き合わなくてはいけないことがテーマだったから?

男性書く女性の気持ちにちょっとした隙間があったから?

テーマは素晴らしいと思う。

 

読み終わってちょっと残念だった。

最後がハッピーエンドだったから。

この年になると、シンデレラ物語は好かない。

それは自分がシンデレラになれないことを良く知っているから。

 

パウロ・コエーリョの作品なら『アルケミスト - 夢を旅した少年』を読まなくてはこの人の作品を語れないのかしら。

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
Paulo Coelho,山川 紘矢,山川 亜希子
角川書店

でも、こっちを読んでみたいわ。

ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)
平尾 香,Paulo Coelho,江口 研一
角川書店
コメント (7)