未成年の女性への強制わいせつ容疑で書類送検されたニュースが流れている。
肝臓の治療のために1か月入院し、退院したその日に起きた。
「退院した日にお酒を飲むなんてありえない」
そんな声が報道されている。
結婚していた時を思い出してしまう。
肝臓が悪いと言われて治療をしているのにお酒は辞めなかった主人。
入院しても禁断症状が現れ、強制退院させられた。
やっと入院したかと思えば、退院したその日に飲酒した。
「アルコール依存症」であることを認めなかった。
「どうして、俺より飲んでいるおやじは『アルコール依存症』と言われないんだ。俺は依存症じゃない」
義父さんだって「アルコール依存症」だったと思う。
ただ、毎日仕事には行っていたから問題にはならなかっただけ。
仕事もせずに昼間から酒びたりの日々。
ひとりで飲んでいると寂しくなるらしい。
友人たちに連絡すれば「また飲んでいるのか」としかられる。
そこで連絡するのは、優しい声を掛けてくれる人。
友人の奥さんだったり、不動産会社の担当の女性だったり。
何かトラブルがあった時、泣きながら謝っていた主人。
お酒を飲んで行ったことはほとんど覚えていない。
私を殴った事も覚えてはいなかった。
そして、「殴らせたお前が悪い」
そう言って、再び飲酒をするのだった。
主人は34歳という若さで急性アルコール中毒で他界した。
あの時、私はどんな行動をしていれば主人を助けることができたのか。
今でも考える。
お酒が関係した事件が起きると結婚していた当時を思い出して涙が出る。
「お酒、毎日飲まないのですか?」
「朝、起こしてくれる人がいないからね」
これは、外向きの答え。
本当は、私も弱い人間だから主人と同じ結果にならないとは限らない。
だから、特別な時にしか飲まない。
そして、ひとりで飲む時は多くても2本と決めている。
お酒は楽しいけど、怖い事を忘れてはいけない。
お酒は神経をマヒさせて、自分が自制心で押さえている事を出してしまう。
良い付き合いをしないと、自分だけでなく周りの人々も悲しい思いをする。