2023年5月20日(土)〜2023年5月21日(日)
5月12日から5月21日まで長野市の北野カルチュラルセンターで展覧会を開催していた。
サールナートに仏伝壁画を描いた「野生司 香雪」の展覧会。
この絵を見て、最近の若い画家さんなのだろうと思っていた。
あまり気にしていなかったが、無料だったので最終日に行ってみた。
野生司 香雪(のうす こうせつ)さんは明治18年に香川で生まれた。
お寺の長男として生まれたが、絵が得意だったため日本画を学ぶ。
昭和6年から足掛け5年をかけてインドのサールナートの寺院に仏伝壁画を描いた。
昭和11年に帰国し、善光寺雲上殿の壁画を依頼される。
建物の工事は昭和16年に完成したが、第二次世界大戦となり、壁画が完成したのは昭和22年。
善光寺縁起と釈迦像と聖徳太子が描かれた。
晩年は山ノ内町の渋温泉の別荘で暮らしていた。
インドと長野の壁画。
お釈迦様が生まれて、日本に伝来した話が繋がるのである。
今回はインドサールナートの下絵の展示。
優しくて美しい絵。
側で見るより、離れて見ているとその世界観がよく分かる。
この絵は現在永平寺で保管され、常時1点くらいが展示されている。
このように、多くの作品を見ることができるのは希なことらしい。
長野では「仏都花まつり」が5月に開催される。
その中に「法妹(ほうまい)」と呼ばれる舞踊が奉納される。
今年は時間を間違えて見ることができなかった。
子供がインド舞踊のような舞を奉納するのだ。
確かに仏教はインドからであるがなんだかピンとこなかった。
この舞を始めたのも野生司さんである。
舞に使う装具と原画の展示もあった。
このように衣装や装具、そして踊りまでもがオリジナルで作られた。
来年は絶対見に行こうと決めた。
椅子に座って絵を見ていると心地よい。
いつまでもそこに居たくなる。
サールナートの壁画は昨年、保存修理工事が完成したらしい。
会場を出て歩きながら、胸が熱くなる感じがした。
この目で見たい、雲上殿の壁画もインドのサールナートの壁画も。
5月20日(土)
朝から社会勉強に。
日本を支えている人をたくさん見た。
5月21日(日)
最終日になってしまった展示会。
もっと早くから行って、何度も通えばよかったと反省。
思い込みで判断してはいけない。
ただ、私は仏陀の話はあまり好きではないのだ。
出家の理由がモヤっとする。