昨日お向かいのご主人が亡くなられた。
先達て、つまずいて足を捻挫し救急車で運ばれた。 それから間もない訃報で驚くばかりだった。
入院されて18日目、風邪から肺炎をこじらせ帰らぬ人となった、79歳だった。
17軒ほどの一戸建てが向き合っているのだが、病院の帰りには右側左側と、家の方がいると声をかけ、
話しこんで、家へ着くまでに、いくらかの時間を費やす、明るくて楽しいおじさま。
私が越して来て20年になるが、以前は釣りが好きで毎日のように釣りのベストを着て出かけていた。
心臓が弱く、釣りも叶わなくなり家で養生するようになられ、外出さえままならなくなっていた。
少しづつ顔や身体が細くなってくるのを感じると、とても悲しかった。
私は急いでいる時など、遠くに姿を見かけると(早く家に入ろうっと)たまにそんな悪い私の時ももあった、
ゆっくりと色々と話してくれて楽しかったのに、今となっては、大変に申し訳ない。
夫は私以上に、釣りや野球の話を良くしていた。
京セラドームで娘さんのだんなさんとお2人で観戦の今年、たまたま近くの席で写真を撮って
届けてあげたら、とってもいい写真だとすごく喜んで下さっていた。 笑顔が懐かしい。
一軒家に奥さま1人になられる。 夕暮れの早い冬、日ごとに寂しさが募ることであろう。
そして家の広さに、ご主人さまの存在感を感じられると思う。
四階の屋上で洗濯ものを干したり入れたりするとき、向かいの三階のおじさまが何気に窓を開けるのに会う。
必ず「お~い」と、手を振って下さっていた。 私も、手を振ったりした。 もうその窓は開かないだろう。
夫と通夜に出席した。 寒い夜だった。 昨日出来なかったので今日、柚子風呂に。
17軒の家で、3日間は門灯をつけましょう、ご家族が帰ってこられたとき少しでも寂しくないようにと。
そんな思いの夜、普段は何軒かほどだが、道の両側の灯り、おっちゃんを送る灯り・・明るかった。
旅立つ時は、1人・・・寂しいなぁ。