アルツ・ジェンギンス夫婦の記録

重症アルツで亡くなった父の記録と現在100歳の母と高齢者みるきーの記録。

平和でした

2012-02-20 10:55:00 | 介護
母は一月に3泊だけショートステイに行っています。

個室と個浴のユニットスタイルを大変嫌がって
淋しがり、文句の嵐のショートステイです。

文句を言うのはショートばかりではありません。
今朝だってテレビを見て バカ!の連発です。
アナウンサーの後ろで手を振っている観客を
バカッ!と
漢字の読みまちがえをするアナウンサーに
バカッ!
目を見開いているアナウンサーに
バカっ!
変な洋服を着ているアナウンサーに
バカッ!

・・・母は間違っていないです。
ほんとうにバカだと私も思います。
箱根駅伝でテレビカメラに向かって手を振る沿道の
人々や、選手と一緒になって歩道をはしる小僧は
バカだと思います。

ただ、ひとは口に出してバカ!とは言わないのですね。
心で思っても口にはださないんですね・・

母は思ったことを言います。
以前からだったかもしれません。

とにかく、母はいま遠慮なしに
言いたいことを言っているので
家族はうんざりするのです。

 
平和にインコと遊んでいると母がなにか言い出します。


「 もっとましなテレビにして頂戴 NHKにして!」

 NHKだったにもかかわらず


「ちょっと! テレビ変えて!」


ちょっと見るとすぐにチャンネルをかえたくなります・・


「 おもしろくないねぇ! ちょっとチャンネル貸して!!」


おそらく、記憶ができないのでテレビをみても
おもしろくないんだろうと思います。
記憶ができないとドラマをみても理解できません。

素人がうたう歌謡番組や涙涙のドキュメンタリーを
好んでいます。
障害のある人のドキュメンタリーも見ます。

わたしは、涙も生涯も被災も歌も見たくありません。
テレビは、まったく好みがあいません。

母は、チョコパンには遠慮して無造作にチャンネルを変えたりしませんが
チョコパンが去っていくと
私が見ているニモかかわらず、バシバシチャネルを変えます。
いつから私は、遠慮されない人間になってしまったのでしょうか。




それで、ショートに行くときは15分も前から玄関に座っておとなしく行ってくれて、手を振って車に乗ってくれて、
ボケて帰ってくることもなく、
「 なーーにもしなかった。誰とも話さなかった」といい、
レクはひとつもなかったというけど、
記録では人と談笑し、レクにも参加したとかいてあります。


とにかく、記憶が無いから楽しかった記憶もないわけだ。
一番最初に味わった、夜中に男が部屋に押し入ったという
あのトラウマが母のショート生活を壊したのだ。

母のいなかった3泊は、自由な生活を取り戻した私です。
いまは、母が自由を取り戻しました。
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4 コメント

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Unknown (hiro)
2012-02-23 00:01:57
お母様のお迎えを待たれるお姿、母とダブります。
待っていた筈の母が、ピンポーンとなったときに良く居ないのです。
トイレへと~~。
せっかく早々に待っていたのにね。
何もしない訳では無いショートステイ。
記録用紙がちゃんと教えてくれますね。
ご入院後のショートステイ、無事に行くことが出来て良かったですね。
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Unknown (みるき~)
2012-02-24 13:59:26
★hiroさん。
私のお友達の義母さんは、デイの迎えのぎりぎりにもベッドに入って寝てしまうのだと言っていました。 デイやショートのお見送りは一仕事ですが、ホッとできる時間を得るためにがんばれるんですね。

早めに待っていてくれるありがたさをお互いに実感いたしましょう。
家族みんなが健康でありますように。
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Unknown (イタチ)
2012-02-25 23:18:05
土俵上でガッツポーズする力士はバカなのです、バッターボックスでガムをくちゃくちゃしている打者はバカなのです、数独の初級を解けない人は大バカなのです!
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Unknown (みるき~)
2012-02-29 01:29:58
★いたちさん、退院おめでとうございます。
いや、しかし、文句を言おうがバカバカと言うおうが元気で歩いていてくれなきゃ困ると実感した2・28でありました。
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