ハバナからサンティアゴ行きの飛行機を日本でおさえておらず、ハバナに来てからで大丈夫と安心していたら、これがなかなかとれなかった。それでもなんとかトシキとRIOがネットで必死に探しだし「エアロ・ガビオータ」という聞いたことのない航空会社のチケットを予約できた。
早朝、約束の時間より30分も早く迎えの車がやってきて私たちは叩き起こされるようにして、お世話になった宿に別れを告げた。
今日はFidelの葬儀の当日。式典が革命広場で開かれるというので大きなタクシーは1台も予約できず、また道路の混雑も考えてオンボロ車2台が早めに迎えにきたのだった。
大きな荷物はハバナの次の宿に預けて、それでもスーツケース1個、楽器(ベース、アンプ、バリトン)になった。手荷物もなるべく少なくということで、サックスが2本。小さい飛行機なのであまり多いと超過料金もばかにならないだろう、と思ってできるだけ身軽に、という対策。
ハバナの国内線の飛行場に思ったより早く到着した私たちは、1時間ほど待たされて、ようやくチケットカウンターへ。そこで荷物を預けたが超過料金もなにも言われなかった。毎回ここでハラハラドキドキなのだ。日本からキューバに来たのはエアロ・メヒコという会社だったが、大きさに関係なく楽器1個につき55ドルとられた。(2個で110ドル!)これくらいは想定内。(アルゼンチン行きのエミレーツでは1つの便につき15000円もとられた)。
無事荷物を預けられてほっとしながら、搭乗口の検査のところにいくと、突然、私のサックスを指差し「これはなに?楽器?だめだめ。もう一度カウンターに預けてきて。」と拒否された。ひえ〜〜〜〜、いままで自分のサックスを手荷物で持って入れなかったことなどなかったからびっくり。しかも、預けるつもりじゃないので、弱いケースに入れてあるだけなのだ。ど、ど、どうしよ〜〜〜〜涙。泣きそうになりながら、検査のおじさんに頼み込んでも「ダメダメ。」と言うばかり。どうやら、大きさとか重量は関係なく金属類が全てだめらしい。私にとって最大のピンチが訪れた。
私のケースはちょっとでもコツンとあたっただけでサックスに影響がでる。以前、ブラジルに行ってバスの荷台から転がり落ち、ソプラノがひん曲がってしまったことがあった。嫌な予感がする。
しかもこんな場所で梱包の道具もない。涙目で係員に「これ、すご〜〜〜くデリケートなの。大切に扱ってください。」とFrangleのシールをベタベタと貼ってもらって・・・・後ろ髪をひかれる思いでサックスたちとしばしのお別れ。こうなったら神に祈るしかない。これが本当の「キューバ危機!」なんて冗談を言ってる余裕もなかった。

飛行機を見たら、小さなプロペラ機だった。中に入ると男の乗務員がと飴を手渡しながら「ここはFreeだから好きな席に座って。」告げた。自由席の飛行機なんて初めてだ。
こんな小さな飛行機の中にあんな大きなバリトンやベースを超過料金もとられずに入れてもらったのかと思うとなんだか申し訳ない気持ちになってきた。
サンティアゴはキューバの中でも一番南のはじっこ。「ソン」という音楽の発祥の地であり、ちょっと行けばジャマイカ。飛行機から見えるサンティアゴの街は美しい島の中にあって、山の多い土地だった。


2時間ほどでサンティアゴ・デ・クーバの小さな飛行場に到着。荷物受け取りのベルトコンベアーが動き出した。少しでもガタンとしないようになんとか受け止めねば、と一番先頭のところで食い入るように荷物が出てくるのを待っていた。
すると、違うドアからおじさんが私のサックスを1本づつ大事そうにかかえて持ってきてくれるではないか。おおお、なんと優しい。これだけで一気にサンティアゴの人が大好きになってしまった。
大荷物の私たちが一番最後に飛行場を出ると、「タクシー?」と聞いてくる男の人。「この大荷物だけど、大丈夫?」と聞くと「 OK!」と車を取りに走り出した。
オンボロで小さなセドリックのような車が一台目の前に。これにどうやって、全部乗せるの?無理でしょう?と思っていたら、おじさんはあれよあれよという間にベースとバリトンを屋根にくくりつけ、唖然とする私たちを乗せて颯爽と走り出した。

「ここは山に囲まれた美しい街だよ。ようこそ。」
そういえば、ハバナで臭かった排気ガスの匂いもない。気温もずっと暑くてようやく泳ぎたい、と思える気温になってきた。すれ違うのが馬車!というのにもびっくりした。ハバナよりも田舎でのどかな空気が町中に充満しているようだった。さあ、この街ではどんな出会いが待っているんだろう。(つづく)





セスペレス広場
早朝、約束の時間より30分も早く迎えの車がやってきて私たちは叩き起こされるようにして、お世話になった宿に別れを告げた。
今日はFidelの葬儀の当日。式典が革命広場で開かれるというので大きなタクシーは1台も予約できず、また道路の混雑も考えてオンボロ車2台が早めに迎えにきたのだった。
大きな荷物はハバナの次の宿に預けて、それでもスーツケース1個、楽器(ベース、アンプ、バリトン)になった。手荷物もなるべく少なくということで、サックスが2本。小さい飛行機なのであまり多いと超過料金もばかにならないだろう、と思ってできるだけ身軽に、という対策。
ハバナの国内線の飛行場に思ったより早く到着した私たちは、1時間ほど待たされて、ようやくチケットカウンターへ。そこで荷物を預けたが超過料金もなにも言われなかった。毎回ここでハラハラドキドキなのだ。日本からキューバに来たのはエアロ・メヒコという会社だったが、大きさに関係なく楽器1個につき55ドルとられた。(2個で110ドル!)これくらいは想定内。(アルゼンチン行きのエミレーツでは1つの便につき15000円もとられた)。
無事荷物を預けられてほっとしながら、搭乗口の検査のところにいくと、突然、私のサックスを指差し「これはなに?楽器?だめだめ。もう一度カウンターに預けてきて。」と拒否された。ひえ〜〜〜〜、いままで自分のサックスを手荷物で持って入れなかったことなどなかったからびっくり。しかも、預けるつもりじゃないので、弱いケースに入れてあるだけなのだ。ど、ど、どうしよ〜〜〜〜涙。泣きそうになりながら、検査のおじさんに頼み込んでも「ダメダメ。」と言うばかり。どうやら、大きさとか重量は関係なく金属類が全てだめらしい。私にとって最大のピンチが訪れた。
私のケースはちょっとでもコツンとあたっただけでサックスに影響がでる。以前、ブラジルに行ってバスの荷台から転がり落ち、ソプラノがひん曲がってしまったことがあった。嫌な予感がする。
しかもこんな場所で梱包の道具もない。涙目で係員に「これ、すご〜〜〜くデリケートなの。大切に扱ってください。」とFrangleのシールをベタベタと貼ってもらって・・・・後ろ髪をひかれる思いでサックスたちとしばしのお別れ。こうなったら神に祈るしかない。これが本当の「キューバ危機!」なんて冗談を言ってる余裕もなかった。

飛行機を見たら、小さなプロペラ機だった。中に入ると男の乗務員がと飴を手渡しながら「ここはFreeだから好きな席に座って。」告げた。自由席の飛行機なんて初めてだ。
こんな小さな飛行機の中にあんな大きなバリトンやベースを超過料金もとられずに入れてもらったのかと思うとなんだか申し訳ない気持ちになってきた。
サンティアゴはキューバの中でも一番南のはじっこ。「ソン」という音楽の発祥の地であり、ちょっと行けばジャマイカ。飛行機から見えるサンティアゴの街は美しい島の中にあって、山の多い土地だった。


2時間ほどでサンティアゴ・デ・クーバの小さな飛行場に到着。荷物受け取りのベルトコンベアーが動き出した。少しでもガタンとしないようになんとか受け止めねば、と一番先頭のところで食い入るように荷物が出てくるのを待っていた。
すると、違うドアからおじさんが私のサックスを1本づつ大事そうにかかえて持ってきてくれるではないか。おおお、なんと優しい。これだけで一気にサンティアゴの人が大好きになってしまった。
大荷物の私たちが一番最後に飛行場を出ると、「タクシー?」と聞いてくる男の人。「この大荷物だけど、大丈夫?」と聞くと「 OK!」と車を取りに走り出した。
オンボロで小さなセドリックのような車が一台目の前に。これにどうやって、全部乗せるの?無理でしょう?と思っていたら、おじさんはあれよあれよという間にベースとバリトンを屋根にくくりつけ、唖然とする私たちを乗せて颯爽と走り出した。

「ここは山に囲まれた美しい街だよ。ようこそ。」
そういえば、ハバナで臭かった排気ガスの匂いもない。気温もずっと暑くてようやく泳ぎたい、と思える気温になってきた。すれ違うのが馬車!というのにもびっくりした。ハバナよりも田舎でのどかな空気が町中に充満しているようだった。さあ、この街ではどんな出会いが待っているんだろう。(つづく)





セスペレス広場