作家さんは、初めての土屋うさぎさん
各章にパンの名前が書いてあり、面白そうと手に取った
それぞれ、焦げたクロワッサン、
夢見るフランスパン、
恋するシナモンロール、
さよならチョココロネ、
思い出のカレーパン
主人公は漫画家を目指す女子大生で、
大阪の豊中のパン屋でバイトするなかでの
ちょっとした日常の謎解きをする
その謎が色々あって、人情味もあって面白い♬
パンのウンチクもそれぞれ書いてある
例えばシナモンロールは、海外では「尊い」ていう意味を持つスラング、
さらに「いい人だけど報われない人」といった意味の喩えとして使わせていたとか。
クロワッサンは、オーストリアのパン職人がトルコのシンボルである三日月型のパンを成型して、トルコ軍の侵入を未然に防いだことから
フランスパンは、地下鉄工事の労働者がパンを切り分けずに済むよう細長くして、無用な争いで血を流す事のないように作られた
チョココロネは、日本が発祥で、フランス語で角を意味する説と金管楽器の「コルネット」が変化した説がある
カレーパンは、大正から昭和にかけて日本のパン職人によって作られ、一般庶民が洋食を食べた気分になれるよう油で揚げてカツレツの食感に近づけ大ヒット
へぇ〜、ふ〜ん、と読んだけど、
若い主人公の観察眼に感心して、自分の若い頃に想いを馳せる
同じように横川のパン屋でバイトしてたあの時、
なぜ周りの人に関心を持って接していなかったのか‥
いろんな出来事があったのに、
疑問を持たなかった自分を悔いている