Olive☆。.:*:・'゜

つれづれなるままに・・・雑感を

「Ricky リッキー 」

2011-04-27 23:04:23 | 映画
嫌なことがあって気分転換がしたい時、私の場合は映画を観に行きます。
飯田橋で18:10~というのはかなり時間的に厳しいものがありましたが、
さっさと仕事を切り上げ、会社から最寄駅までダッシュ。何とか間に合いました。

フランソワ・オゾン監督の作品は「8人の女たち」、「ふたりの5つの分かれ路」、
エンジェル」に続いて4本目。5/14~5/27には「しあわせの雨傘」が上映される
ようです。(上映スケジュール

生まれて数ヶ月の赤ちゃんの背中に翼が生えてきて、ぱたぱた飛び回っている
予告編を見て、可愛いメルヘンチックな話を想像していました。しかし劇中で
赤ちゃんの肩甲骨のところに生えたのは天使の白いふわふわした羽ではなく、
茶色い鷹のようなリアルな羽なのでした。

シングルマザーとして工場で働くカティは無責任でだらしない。
娘のリザはかいがいしく母親の世話をして、よっぽど母親よりもしっかりしている。
問題の翼を持った赤ちゃんにリッキーと名付けたのも彼女だし、母親と義理の父親が
言い争っている時にはリッキーをあやしミルクをやって面倒をみるし。その一方で
見知らぬ男が家にやってきて、やがて子供が生まれて・・・母親との距離感に苛立ち
人形を床に叩きつけたり、家族を悩ましているリッキーの羽をひそかにハサミで
切り落とそうとしたり。
リザの複雑な内面を表情豊かに演じていたメリュジーヌ・マヤンスが印象的でした。
特異な赤ん坊を授かったことにそれ程驚きもせず、羽が動きやすいように服を直したり、
鳥の図鑑を買ったり、市場で鶏の手羽先の部分をメジャーで量って調べたりするカティは、
ようやく母親としての意識が芽生えたのかなあと感じるシーンでした。
同じ工場で働くパコと出会い、リッキーが生まれ、一旦はパコが家を出て行ったが
また戻ってきて、大きなお腹をしたカティがソファに横になっているシーンで終わる
のですが、3人目の赤ちゃんが生まれた後に冒頭のシーンに戻っていくのかな?
作品紹介には『新しい形の家族の再生物語』と書かれているけれど、結構シリアスな
メッセージが込められているのだろうか?
この映画、カティがソーシャルワーカーに「男に逃げられ、自分は2人の子供抱えていて
赤ちゃんがいるから働くことも出来ない」と相談しているシーンから始まっているのです。
その男はスペイン出身でと説明している辺りからパコのことを指していると思われ。
2人の子供抱えていて、というのはリッキーが生まれてパコが出て行ってしまった時の
ことなのか、それともラストの3人目が生まれた後にもまたパコがいなくなってしまった
のか。うーん、私にはオゾン監督の作品を1回で理解するには難解です。

リッキーがヘルメット被って、ぱたぱた飛んで窓に激突してしまうシーンなどは
まるで「がっちゃん」みたいで、とっても可愛いんですけれどね。

公式サイト
コメント
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